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2020年9月27日日曜日

ヴィンテージ・ヴァリエーション

ヴィンテージ・ヴァリエーションと言う表現を聞いた事がありますか?
「収穫年により違いがある」と言う程の意味で、ワインに固有と言える
特徴です。
ご存知の様にワインはブドウで造りますが、発酵を司る酵母や悪影響を
及ぼす微生物の働きをブロックする物質を加えますが、基本的には他に
何も加えず、ブドウ100%で造ります。
ワイン用のブドウは例え、年に複数回収穫できる地であっても、決めた
1度だけの収穫(年に)だけになり、そのブドウでワインを造ります。
1年に1度だけの収穫で、そのブドウで1年に1度だけのワイン造りをする
訳です。
私達が暮らしているこの地球では春が来て、夏が来て、秋が来て、冬が
来てと季節が移り変わって行きます。今年の夏は去年の夏に比べてOO
だと話題にしますが、身を持って感じている様に夏は毎年あるのですが、
毎年同じではありません。年によって異なります。この異なりがブドウ
など農作物の作柄に大きな影響を与え、ある年には収穫量が減少したり、
ある年には非常に糖度の高い実が収穫できたり、ある年には酸度の高い
実を収穫したり、と言った現象が生じます。
ブドウ100%がワインに変身しますので、ブドウの状態(作柄)が明確
に、見事に出来上がるワインに反映されます。酸味のシッカリ備わった
爽やかな酒質のワインに今年はなった。渋味(タンニン)がドッシリと
備わったリッチなボディーのワインに今年はなった。と言った具合に。
これは高額なワインに限った事ではありません。お手頃価格にワイン、
デイリーに楽しめるワインだってブドウ100%で造ります。当然ですが
この様なワインにもヴィンテージ・ヴァリエーションはあります。
でも、あまり実感していない理由は、高額なワインと異なり、2018年
のワインが完売したら、2019年のワインを売ると言う感じで収穫年を
気にする(語る)事なく、流通しているからです。
そこで、お手頃価格のワインででもヴィンテージ・ヴァリエーションを
実感して頂こうと思い、ヴィンテージ違いの同じ造り手のロゼワイン、
赤ワインを販売する事にしました。是非、飲み比べてみて下さい。完全
に異なる香り、味わいをしていると必ず実感して頂けます。
ワインは工業製品ではありません。農作物の延長です。その年の自然の
恵みを表現している飲料です。工業製品のアルコール飲料が氾濫する今、
忘れていた事実、ワインが農作物である事を思い出させてくれます。
ヴィンテージ・ヴァリエーションを実感できるお手頃価格のロゼワイン
と赤ワインがこちら!!

「ロゼワイン / ポッジョトンド、トスカーナ」

*Poggiotondo 2017 Toscana

相性の良い料理:酸味の効いた軽い味付けの料理。
        チーズなら、白カビタイプ。シェーヴルタイプ。
飲み頃温度:11~14度。
<コクのある辛口>
1,800円
・ピッツァ・マルゲリータ
・ラザーニア
こんな感じの料理と一緒にお楽しみ頂けます。

*Poggiotondo 2018 Toscana
相性の良い料理:素材の持つ優しい甘味を生かした軽やかな味わいの料理。
        チーズなら、モッツァレッラ。
飲み頃温度:8~10度。
<軽く、まろやかな、やや辛口>
1,800円
・白身魚の天ぷらを天つゆで
・関西風おでん
こんな感じの料理と一緒にお楽しみ頂けます。

 

「赤ワイン / クロストール、ピノ・ノワ」

*Klostor 2018 Pinot Noir

相性の良い料理:脂肪分を含んだ旨味のある料理。
        チーズなら、パルミジャーノ。チェダー。
飲み頃温度:15~18度。
<まろやかなミディアムボディー>
1,300円
・煮穴子
・マグロの赤身の漬け
・肉じゃが
こんな料理と一緒にお楽しみ頂けます。

*Klostor 2019 Pinot Noir
相性の良い料理:脂肪分を含んだ旨味のある料理。
        チーズなら、パルミジャーノ。チェダー。
飲み頃温度:15~18度。
<まろやかなミディアムボディー>
1,300円
・出汁巻き玉子焼き
・筑前煮
・関東風おでん
こんな感じの料理と一緒にお楽しみ頂けます。



似ている酒質であまり違わない様に見えますが、飲み比べて頂きますと
かなり違う事に気付きます。2018年には赤身肉を食べたくなる香味が、
2019年にはそれがなく、華やかでリッチな果実味があり、ファットな
ボディである事を。
ヴィンテージ・ヴァリエーションをこの機会に是非、お楽しみ下さい。

2020年6月8日月曜日

ブショネ / コルク臭って?

*現状を考慮し、ご来店の際は、確実にマスクの着用をして下さい。
マスクを正しくしていない方は入店できません。ご注意下さい。

*密を避ける為、店内に先客がいる場合はそのお客様の買い物の終了、
退店まで、店の外でお待ち下さい。

「新型コロナウイルス(COVID-19)に感染しない。感染させない。」

その為に当店はできる限りの事を確実にして行きます。


「ブショネ」、あるいは「コルク臭」と言う語を今までに聞いた事があり
ますか?

「ブショネはbouchonne(フランス語)」で、それを和訳すると「コルク
栓の
味がする」と言う程の意味となり、日本語で言う所の「コルク臭」と
なります。臭と言う位ですから、それは良い香りではない事を容易に想像
できます。
「このワインはブショネだ。」、「このワインはコルク臭だ。」とワイン
をチェックした時に表現します。コルクの香りをチェックしただけで判る
事も、ワインの香りをチェックして判る事も、ワインを口に含んで初めて
明確に判る事もあり、また、微妙過ぎてコルク臭と判らない人がいる事も
あります。
その香り(臭い)は不快なのですが、具体的にはどんな感じなのでしょう
か。一番明快なのは「濡れた雑巾の臭い」です。「気温の高い日に排水路
から立ち上るあのうんざりさせられる臭い」こんな例えもできます。何れ
にしても「臭い」訳です。
どんな生き物、物体にも菌類の様な何かが必ず付着している、住み着いて
います。コルクとなるコルク樫(樹木)にも。コルクの形状にした後は、
ワインにいたずらをする悪い菌を排除する為、必ず何らかの処理をします。
それでも尚、コルクに生き残りが出てしまった場合、その菌が瓶詰された
ワインと出会う事で、ワインに悪さをする、ワインに好ましくない不快な
臭いを付けてしまうのです。
またその菌とコルクの滅菌に使った薬剤が化合し、トリクロロアニソール
と言う物質を生成し、これによりワインに不快な臭いが付く事もあります。
それを避ける、防ぐ事はなかなかタフな様です。


ワインは1ケースに12本入っているのが一般的ですが、ワイン会でそれら
を一度に抜栓すると1本もコルク臭がない事の方が多い(これが望ましい
事)のですが、1本や2本はコルク臭が見つかる事が時々あります。ひどい
時にはそれ以上。最悪の時は、ほぼ全てなんて事も経験しました。
このほぼ全てと言うひど過ぎる状況は、コルク臭の場合もあるでしょうが、
多くの場合、別の原因(Brettanomyces/ブレタノマイセス、ブレタノ-
ミセスと言う菌がワインに落下し、1本のステンレスタンク内の、または
1個の木樽内のワインを汚染した結果)があり、回を改めて簡単に触れて
みたいと思います。
ブショネ、コルク臭、これはソムリエコンクールの世界チャンピオンでも
コルクを抜いた時点で初めて認識できます。コルク臭のワインを売らない。
コルク臭のワインを買わない。そうしたいですが、そんな神業、離れ業は
誰にもできません。ボトルの中の真実はコルクを抜いた人のみぞ知る。の
ですから。
当店でワインを買い、飲もうと思ってコルクを抜いた後、このワインは変
だな、かび臭いなと思ったら、ワインに接していた方が下側(瓶の中)に
なる様にそのコルクを差し、なるべく早くそれを当店へ持って来て下さい。
そのワインの状態をチェックし、ブショネ、コルク臭でしたら同種の別の
ワインと交換致します。


ブショネ、コルク臭のワインと出会いたくないのなら、天然コルクで栓を
したワイン以外を買えば回避できます。Diam/ディアムと言うコルク臭と
無縁のコルクで栓をしたワイン、プラスチックコルクで栓をしたワイン、
Vinoloc/ヴィノロック(ガラス製コルク)で栓をしたワイン、スクリュー
キャップで栓をしたのワインなどです。



ワインの栓の違いが、ワインの品質の優劣に関係する事は一切ありません。
ワインの栓の種類に関係なく、飲みたいワインを色々お楽しみ下さい。

2020年6月7日日曜日

ボトル・ヴァリエーションって?

*現状を考慮し、ご来店の際は、確実にマスクの着用をして下さい。
マスクを正しくしていない方は入店できません。ご注意下さい。

*密を避ける為、店内に先客がいる場合はそのお客様の買い物の終了、
退店まで、店の外でお待ち下さい。

「新型コロナウイルス(COVID-19)に感染しない。感染させない。」

その為に当店はできる限りの事を確実にして行きます。


Bottle Variation / ボトル・ヴァリエーション(Bottle/瓶、Variation/
違い、ばらつき、変化、変動と言う程の意味)って聞いた事があります
か?
ワインはひとつの収穫年(Vintage/ヴィンテージ)で造るものがあり、
2020年に収穫したブドウでワインを造ったなら、そのワインはラベル
に2020年と表記できます。
ワインはブドウの果汁に含まれる糖分を酵母のアルコール発酵によって
アルコールに変化させてできた液体(アルコール飲料)で、発酵途中の
腐造を防ぐ為、酸化防止剤を加えたり、悪天候下でブドウが理想通りに
熟さず、糖度不足の為、発酵の進行に問題が起こりそうな時に補糖し、
十分な発酵を進めたりする事がありますが、ブドウ果汁の性質を変える
操作(水を加えたり、香りを付けたり)は一切しません。
一期一会と言われる様に、この世で同じ事は二度と起きません。ブドウ
にもそれが言え、年毎に完全に異なる栽培期の自然環境を反映し、同じ
畑の同じ品種であっても、同じ性質の実が別のヴィンテージに現れる事
はないのです。これをヴィンテージ・ヴァリエーションと言います。
では、ボトル・ヴァリエーションとは、どう言うものなのでしょうか?
それは、同じヴィンテージの同じワイン、あるいは、同時期に瓶詰した
同じワインなのに複数本の瓶を開けると、ワインの状態が瓶ごとに相違
する。その現象をボトル・ヴァリエーションと言います。
同じ自然環境が二度と発生しないのは判りました。この地球上にある物
全てについても2つとして同じ物はない。複数本のガラス瓶があります。
見た目は同じです。でも、厳密には違いがあります。複数個のコルクが
あります。見た目は似ています。でも、よく見れば全く違います。
この異なりがワインを瓶に詰め、栓をした瞬間から中に入っているのが
例え同じワインであったとしても、そのワインの進む道(熟成)を別々
にするのです。
瓶詰し、栓をしてから時間が経過すればするほど、瓶ごとの違いが明確
になります。瓶の状態の微妙な違いやコルクの状態の違いなどが外から
の影響を受け、中のワインに異なる変化をさせるのです。


画像を見て下さい。ケース(12本入り)で仕入れ、ワインセラーで保管
してあったワインです。木樽入りの複数年のワインを、樽ごとの違いを
均一にする為、大きな調合タンクでブレンドしてから瓶詰しました。
ノン・ヴィンテージのワインですが、12本入りの一つのケースに入って
いますので、一つの調合タンクからのワインで、同時期に瓶詰した同じ
ワインです。調合タンクで均一にされてから瓶詰されたのですから、瓶
が違っても、中身は当初は同じ酒質のワインでした。
それがこの様に別々の道を歩み、別々の熟成をし、別々の香味を備えた。
何も知らずにテイスティングしたら、味わったなら、同じワインと感じ
ない。そう思います。これがボトル・ヴァリエーションです。
当店のポリシーは「知らないワインを売らない。」です。これは行った
事のない産地のワインを売らない。訪問した事、会った事のない生産者
のワインを売らない。テイスティングしていないワインを売らない。を
意味しています。知っていなければ、説明する事も、勧める事も、売る
事もできませんので。
ただ、それだけでは不十分です。そう、ボトル・ヴァリエーションです。
先程の画像の2本のワインは、右の状態がこのワインの本来のものです。
左はコルクのコンディションにより、外からの影響(微量の空気の流通
による酸化)によって、本来の姿から未来の姿へ高速移動してしまった。
そんなワインなのです。
仕入時期が相違すれば、同じケース内でもボトル・ヴァリエーションが
ある可能性が高くなる。商品化されてからの経時変化が起きますので。
そして今回、経験した様に、同じ時期の同一の瓶詰商品であってもここ
まで明らかなボトル・ヴァリエーションがある。
だから、当店では同じヴィンテージの同じワインであっても、仕入れた
毎に必ず無作為で1本を選び、そのワインのコンディションをチェック
しています。それでもボトル・ヴァリエーションの完璧なチェックには
なりませんが...。瓶の外からでは判りません。全本チェックする訳には
行きません。真実はボトルの中にありますから。
一度、味わい、とても気に入った。だから、もう一度、その感動、喜び
を味わいたい。そう思い、同じワインを2度目の購入をする。でも同じ
事は起こらない。ワインは一期一会です。一生かかっても全てのワイン
を味わう事はできません。ならば、同じワイン、同じ感動にこだわらず、
新しい出会い、喜びを求めた方が良いかも。良い思い出は胸に秘めて。
当店では毎月毎月、新着ワイン(ヴィンテージ変更も含め)が多数あり
ます。次々と新しいワインに是非、挑戦して下さい。

2020年6月3日水曜日

再び小休止。スクリューキャップのワインは...Part2

*現状を考慮し、ご来店の際は、確実にマスクの着用をして下さい。
マスクをしていない方は入店できません。ご注意下さい。

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ひと昔前:コルクが開けにくいのでワインを飲むのが面倒なんだよね。
今:スクリューキャップが滑っちゃって開けにくいから、コルクの方が
良かったんじゃない。
こんな事を聞いていた。そして、今、聞いています。「じゃあ、どっち
良いのだ?」次はそんなセリフが聞こえてきそうです。
スクリューキャップなんて、ひねれば開くのだから、簡単だよね。そう
思っていました。簡単に開けられる、開ける事に慣れている人にとって
なんて事のない作業ですが、実は必ずしもそうではないのです。
それに気が付いたのは両親からの一言でした。高齢で時々、アシストが
必要なので同居しているのですが、かなり前から夕食の時にはワインを
少々たしなむ様になっていましたから、冷蔵庫にスクリューキャップの
ワインを飲んでもらおうと思い、入れておきました。
普段は店に来ない両親ですが、ワインの瓶を持って店にやって来ました。
どうしたんだと聞くと、スクリューキャップをひねっても開かないと。
そんな簡単な事が...。
何事も自分の物差しで見ては、考えてはいけません。自分の常識は他人
の非常識、他人の常識は自分の非常識なのです。それ以来、スクリュー
キャップに関する人々の様々な意見、発言により一層、関心を払う様に
なりました。
見ていると、聞いていると、ワインのスクリューキャップは開けにくい
様ですし、その事は紛れもない事実の様です。
こつ/骨/knack。何事にも上手にやりこなすにはそれがあります。それ
さえつかめば、いとも簡単に成し遂げる事ができるのです。スクリュー
キャップを開ける時にも、それがあります。それを知れば、スクリュー
キャップなんて目を閉じていても簡単に開ける事ができます。
開けにくいと不満を持っている方へ、簡単にスクリューキャップを開け
られるコツを公開します。是非、実践してみて下さい。開ける時の嫌な、
面倒な気分から逃れられます。
こちらをご覧ください。ワインの瓶のトップ、スクリューキャップです。
この様なスクリューキャップを開ける時、あなたはどの部分をどの様に
持って開けようとしていますか?


スクリューキャップには切れ目があり、そこが切り離れ、2つのパーツ
に分離します。切れ目より上の部分(開閉できる部分)と瓶にそのまま
残る部分です。スクリューキャップを開け様とする時、切れ目より上の
部分、つまり開閉する部分を指でつまみ、それをねじり(ひねり)開け
様としていませんか?
恐らく、スクリューキャップが開かない、開けにくいと思っている人の
多くがそこをつまみ、開け様としているのです。実は、これでは慣れて
いる人でも開けるのに一苦労する可能性があります。
スクリューキャップを簡単に開けるには、先ずスクリューキャップ全体
を握ります(スクリューキャップと握手します。)。そして、別の手で
瓶の底を握ります。そうしたら、どちらかの手をひねります。両手では
なく。
瓶底を握っている手をひねる(回す)と良いと言う主張がありますが、
自分の経験から語らせてもらえれば、瓶底を持った手で瓶を固定し、瓶
が動かない(回らない)様にし、スクリューキャップと握手している手
をひねる(回す)とスクリューキャップの切れ目が裂けた音がします。
それで終わり。後はワインを注いで楽しむだけ。とても簡単です。


動画をアップすれば一目瞭然なのですが...。イメージしにくい方は店に
お越しになった際、お尋ね下さい。スクリューキャップの開閉を喜んで
実践させて頂きます。
ワインを純粋に楽しみたいのに開けるのに一苦労。なんて事からフリー
になりましょう。考えなくてはならない事は料理とのマリアージュだけ
に。
当店は皆様がワイン・ワールドへ気軽に旅を出来るアシストをいつでも
喜んで行って行きます。

2020年5月31日日曜日

ちょっと小休止。スクリューキャップのワインは...

*現状を考慮し、ご来店の際は、確実にマスクの着用をして下さい。
マスクをしていない方は入店できません。ご注意下さい。

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退店まで、店の外でお待ち下さい。

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2000年頃にニュージーランドの有力な生産者たちが積極的に自分たちの
ワインに使う様になってから、少しずつ世界中に広まって来たワイン栓
のスクリューキャップ。コルク抜きが要らず、ねじれば開くし、閉める
のも簡単。コルクによるダメージ(不快な香りをワインに付けてしまう
現象/ワイン用語でブショネと言います。)とは無縁で、良い事ばかりと
思われていましたが、なかなか普及しませんでした。
日本国内でもそうでしたが、大手ワイナリーが安価なワインにだけその
スクリューキャップを使用した為、スクリューキャップのワイン、それ
はすなわち安ワイン、品質の高くないワインと見下される傾向があった
事に加え、コルクを抜くと言う儀式めいた行為がなくなる為、ワインを
飲む事が味気ないとされたからでした。
それを打破したのが、先程のニュジーランドの有力な生産者の動きで、
彼らはお手頃な価格のワインから、高額なワインまで、(むしろ高額な
程)自分たちの商品
全てをスクリューキャップで仕上げたのです。
この動きは衝撃的だったと思います。天然コルクを使う事で、瓶内での
緩やかな熟成を促し、飲み手に任意で飲む時(好みの熟成状態)を決定
させていたのですから。


一方、スクリューキャップはその構造上、ワインを瓶詰する時に液面と
スクリューキャップの内側(ライナーと言い、ワインの一番近くの層は
ポリウレタンで出来ています。)とのスペースに空気が残留してしまい
ます。それでは不都合な、そして予期せぬ事が起こる可能性がある為、
不活性ガス(多くの場合、窒素ガス)をそのスペースに充填し、空気を
外に押し出し、ワインが空気(酸素)に接していない状態にした後で、
スクリューキャップを瓶にかぶせ、専用の機械でスクリューキャップを
瓶に密着する様に締め上げます。
この様な瓶詰ですと、スクリューキャップで密栓している事もあって、
ワインは空気に触れない為、瓶詰した時のコンディションを保ちます。
基本的に瓶内での熟成は進みません。
ですので、一般的に、生産者はスクリューキャップ仕様でワインを瓶詰
する際は、そのワインを飲んでほしいコンディションであると判断した
時(好ましい熟成をしたと考える時)になって初めて瓶詰めし、ワイン
を商品として完成させます。
個人的な見解ですが、スクリューキャップ仕様のワインは、コルク仕様
(プラスティックのコルクも含め)のワインより、メッセージ性の強い
(生産者の意図を汲みやすい)ワインと言えるでしょう。瓶詰めするの
なら今だ、この状態のままワインを楽しんでほしい、そう思って瓶詰を
したのですから。
スクリューキャップを使う意図がお判り頂けたでしょうか?スクリュー
キャップ仕様のワイン=安ワイン、品質の高くないワインなのではなく、
生産者のメッセージをダイレクトに、そして正確に受け取る事のできる
ワインとお考え下さい。だから10,000円以上するワインにもスクリュー
キャップ仕様があるのです。
そして、ここでひとつ大事な事を。スクリューキャップ仕様のワインは
空気接触(酸化)を防ぐ為、主に窒素ガスで空気を遮断する層を瓶内に
創ってあるのでした。これによりワインは窒息状態と言いますか、仮眠
状態と言いますか、つまり、テイスティングの時に表現するクローズの
状態なのです。
私たちが寝起きは冴えていないのと同じで、スクリューキャップ仕様の
ワインも急に外界と接するのですから、内にこもっていて本来の良さを
引き出してあげなければなりません。
スクリューキャップ仕様の瓶からワインをグラスに注いだら、グラスを
少々回し、ワインを空気に触れさせ、香味を起こしてあげる。あるいは
1本全部飲んでしまわず、2日目、3日目の香味の変化を楽しんであげる。
コルク仕様のワインよりも大きな、劇的な変化を楽しめます。こんな事
もスクリューキャップ仕様のワインならではの楽しみです。
ここでもうひとつ。飲み残したワインは冷蔵庫での保管がベストです。
低温ですとワインの酸化がゆるやかになります。また、その保管は瓶を
立ててして下さい。瓶を横に保管しますとワインが空気に触れる面積が
大きくなり、酸化の進行が早まります。
皆でスクリューキャップのメリットを享受し、stay at home, stay safe
で家飲みワインをどんどん楽しんで参りましょう。
当店は皆様の家飲みタイムの充実を強力にアシストして参ります。尚、
経済が動き始めましたが、まだまだ油断大敵、COVID-19との戦いは今、
終わった訳ではありません。引き続き細心の注意を払って参りましょう。


この状況下での新しい営業時間をお知らせ致します。年内は無休です。
これはCOVID-19が消滅する可能性が0ですから、間違いないでしょう。
ワイン生産者や産地への訪問ができませんので。
営業時間は20時までと思っていましたが、19時を過ぎますと当店の周り
はゴーストタウンの様な静けさで商いになりません。よって当面、11時
開店、19時30分閉店とさせて頂き、12時~13時は昼休み(ゆっくりと
した昼食時間)とさせて頂ければ幸いです。




少々、判りづらいかもしれませんが、上の画像のワインの液面が白っぽく
見えませんか?これは液面の上に不活性ガスの膜があるからです。それに
よってワインが空気(酸素)から守られています。
スクリューキャップを開けた時、直ぐに瓶内を見てみて下さい。白っぽい
霧の様な、煙の様な物質がその瓶口の所に確認できるでしょう。

2020年5月22日金曜日

ちょっと小休止。Wineミニ知識Part2

*現状を考慮し、ご来店の際は、確実にマスクの着用をして下さい。
マスクをしていない方は入店できません。ご注意下さい。

*密を避ける為、店内に先客がいる場合はそのお客様の買い物の終了、
退店まで、店の外でお待ち下さい。

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その為に当店はできる限りの事を確実にして行きます。



瓶詰ワインは蓋をしなければなりません。ワインの瓶の栓には色々な種類
があります。コルク樫をくり抜いて作った天然のコルク、コルク樫などを
使い作ったナチュラルコルク、また、それらを使い人工的に作ったコルク、
人工心臓弁などに使うプラスチックで作ったコルク(シンセティック)、
ガラスで作ったコルク(Vinoloc/ヴィノロック)、ペットボトルと同じ様
にひねれば開くスクリューキャップなどです。
この様に多種なワインの栓の内、ワインに接する事が苦手な(ワインが栓
に悪影響を与える)栓があります。当店ではその栓を使用しているワイン
は、前回、お話ししたスパークリングワイン同様、立てて保管(陳列)し、
ワインの品質を保っています。
それはシンセティック・コルク、ヴィノロック、スクリューキャップで栓
をしているワインです。シンセティック・コルクはワインと接する事で、
化学反応を起こし、ワインにビニールをイメージさせる様な香りをつけて
しまいます。
ヴィノロックとワインの瓶はガラス同士ですので、密接になるにはそれら
の間
に緩衝材が必要です。それを化学樹脂に任せているのですが、これも
また
ワインに接する事で変化(縮まる)を起こし、接触が密でなくなり、
瓶を
横向きに寝かせてあるとワインが漏れ出します。
そして、スクリューキャップですが、その構造上、ヴィノロックと同じ様
にワインが漏れ出す可能性があるのですが、漏れ出さない場合でも空気の
流通が発生し、瓶内のワインが空気接触で酸化し、劣化する事が多々発生
しています。
スクリューキャップはどの様な構造になっているかご存知ですか?好奇心
旺盛の方でしたら、ワインを飲み干した後にスクリューキャップの分解を
試みた事があるかもしれません。
瓶の外側にある部分(瓶を覆い被す部分)は通常、アルミニウムで作って
あり、瓶と接する部分はポリエチレン製のライナーが使用されています。
このライナーは弾力性が非常にあり、瓶口に張り付く様に接し、瓶の外と
内部を完全に遮断しています。その他にすず製のライナーなども併用し、
透過性をより完全に弱めたりもします。
但し、ライナーがワインと接していないならと言う条件付きです。ワイン
には酸やアルコールなど色々な成分が含まれていて、それらが接するもの
に何らかの影響を与えます。スクリューキャップのライナーへの影響なら
ば、ライナーの弾力性を失わせる、これが最大の影響です。
ライナーが弾力性を失うと、瓶と緊密に接していた部分にわずかな隙間が
生まれます。非常にわずかですので、ワインが漏れ出す程ではありません
が、その隙間から空気が流通し、ワインを酸化させます。



FIFAワールドカップ・ドイツ大会の時、ドイツに滞在し、ホテルの近くの
ワイン専門店でスクリューキャップ仕様の瓶入りロゼワインを買いました。
部屋に戻り、氷水で冷やし、さあ飲もうとキャップを開け、グラスに注ぎ
ました。するとワインはロゼ色ではなく、薄いウーロン茶色。見ただけで
ワインが劣化(酸化)していると判りました。香りは筆舌に尽くし難く、
味をチェックする必要さえありません。そのまま全部、洗面台の排水溝へ
直行です。
このワインのスクリューキャップのライナーを調べてみると、通常、瓶口
の縁(輪)の後が丸く付き残っているのですが、ライナーの表面は真っ平
でした。弾力がなくなり、表面が平板になってしまった訳です。瓶を横に
寝かせて保管してあった結果、こうなった訳です。



正直な話、この時までスクリューキャップのワインも、シンセティックの
ワインも、ヴィノロックのワインも、スパークリングワインも瓶を横にし、
ワインが栓に接するようにして保管するものだと思っていました。だから
そのワインを買ってしまったのですが。
帰国後、色々な人に尋ね、また、自分で色々試し、研究し、それらの栓で
閉じられているワイン、そして、全てのスパークリングワイン(微発泡の
ワインも含め)はその品質を劣化させない様に、瓶を立てて保管(陳列)
するべきと気づいたのです。それ以来、当店のワインは立ててあるものと
横に
寝かせてあるものとが混在しています。
人は失敗して、学習し、改めます。ドイツでのその経験はより大きな反省、
改心、変更となって当店のビジネスを進化させてくれました。当店は常に
学習し、研究し、挑戦し、確実に他者の先を進みます。一般的でない産地
の驚きの品質のワインの発掘、店での販売も他者の追随を許していないと
自負しています。


当店が販売している自慢のワイン達はインドネシアのバリ島からもやって
来ました。そのワインを造り出しているワイナリーがSababay Winery/
サバベイ・ワイナリーです。そのワイナリーのCEOのEvy/エヴィが上の
画像の女性です。とてもエレガントでスマートなビジネス・パーソンです。
彼女のワイナリーのワイン達もスクリューキャップで密栓し、その品質を
保っています。 


パーフェクトでユニークなワイン・ビジネス。家飲みの強力なアシスト。
ワイン専門店、WINE HOUSEならではの為せる技です。当店はこれから
コスト・パフォーマンス抜群の超高品質ワインの販売を色々な付加価値
添え、皆様に届けて参ります。

2020年5月21日木曜日

ちょっと小休止。Wineミニ知識Part1

*現状を考慮し、ご来店の際は、確実にマスクの着用をして下さい。
マスクをしていない方は入店できません。ご注意下さい。

*密を避ける為、店内に先客がいる場合はそのお客様の買い物の終了、
退店まで、店の外でお待ち下さい。

「新型コロナウイルス(COVID-19)に感染しない。感染させない。」

その為に当店はできる限りの事を確実にして行きます。


すみません。To goネタに行き詰まってしまいました。新たなfood to go
を探し出すまで、別のトピックでやらせて下さい。
先ず、この画像を見て下さい。これは当店内の一部です。この画像の何を
見てほしい
のかと言いますと、立ててあるワインと寝かせてあるワインが
混在している事です。




ワインは瓶を寝かせて保管(陳列)するんじゃないの?そんな質問をする
人がいると思います。スーパーやコンビニ、量販店のワインの陳列を見る
と全てのワインの瓶が立ててあったり、逆に全ての瓶が寝かせてあったり
と言った具合です。当店の様に立てた瓶と寝かせた瓶が混在している店は
あまりない(もしかしたらほとんどない)かもしれません。
立ててあるワインはどんなワインなのか。横向きに寝かせてあるワインは
どんなワインなのか。興味がありますか?どちらの状態にするかには明確
な理由があります。それを2回シリーズで説明したいと思います。
瓶詰ワインは蓋をしなければなりません。ワインの瓶の栓には色々な種類
があります。コルク樫をくり抜いて作った天然のコルク、コルク樫などを
使い作ったナチュラルコルク、また、それらを使い人工的に作ったコルク、
人工心臓弁などに使うプラスチックで作ったコルク(シンセティック)、
ガラスで作ったコルク(Vinoloc/ヴィノロック)、ペットボトルと同じ様
にひねれば開くスクリューキャップなどです。
ワインの瓶を立てるか、寝かせるかはこれらの栓の種類により決まります。
但し、それに当てはまらない例外がひとつあり、それを今回は取り上げ、
説明したと思います。
その例外は、発泡性ワイン(スパークリングワイン)が入っている瓶です。
スパークリングワインの命は酸味と言われています。実際、原料ブドウの
収穫は非発泡性ワインの原料ブドウよりも早く、ブドウが完熟したか否か
を重視するより、酸味の存在が十分にあるか否かが重視されます。
酸は非常に強い成分で、滅菌したり、物体を変形させたりします。コルク
も酸に影響を受け、変形します。酸味の存在が、より多いスパークリング
ワインでそれが短期的に、そして顕著に現れます。だから、コルクが影響
を受けない様、瓶を立てておく必要があるのです。
こちらの画像をご覧ください。スパークリングワインのコルクです。金具
が付いていないのが、元々の状態です。皆様が知っているスパークリング
ワインのコルクの形状とは違います。でも、これが原型です。



この状態のコルクの真ん中から下の部分を圧縮し、瓶に差します。だから
スパークリングワインのコルクはマッシュルームの様な形状をしているの
です。
しかし、圧縮したのですから、その圧縮から解放すれば、瓶からコルクを
抜けば、元に戻るはずです。ワインに含まれている酸に影響を受けていな
ければ、元に戻ります。元に戻る様な状態であってほしい為、瓶を立てて
保管(陳列)するのです。
コルクは密栓です。コルクの弾力(元に戻ろうとする反発力)を利用し、
密閉しているのです。ならば、コルクが変形して(弾力を失って)良い訳
がありません。変形する事で(コルクが縮まる事で)瓶の外と中で空気の
流通が発生します。ワインが酸化します。スパークリングワインの命の酸
と同様、その大きな特徴である炭酸ガスが抜けてしまいます。それを防ぐ
必要があります。
少し前に、スパークリングワインのコルクはマッシュルームの様な形状を
していると言いました。それにもOKな程度と、問題ありの程度があります。


こちらの画像をご覧ください。4つのスパークリングワインのコルクがあり
ます。左のコルクは下がとても縮んでいます。右のコルクは圧縮する前の
状態にかなり戻っています。
左のコルクのスパークリングワインは多くの場合、本来あるべき姿でない
と言え、ガス圧が弱かったり、風味に酸化熟成のニュアンスがあります。
右のコルクのスパークリングワインのほとんどは、生産者が意図した通り
の酒質をキープし、ガス圧はシッカリあり、刺激的アタックをしていて、
フレッシュさを残しつつも、熟度ある味わいの広がりを備えています。
つまり、スパークリングワインは瓶を立てて保管、陳列する事で、造り手
のセラーから出荷された良好な状態を保ったまま、飲み手に渡す事が可能
となり、それを飲んだ人が本来の素晴らしさを楽しめる事になるのです。
ですから、当店にやって来たスパークリングワインは全て立っています。
造り手の思いを皆様にそのまま届けたいですから。
しかし、その前の過程に問題がある場合があり、それには当店が関与でき
ませんので、当店にやって来る前にコルク・ダメージを負ってしまった時

には、当店で立てておいたとしてもそのコルクは回復しないのです。
だからお願いがあります。輸入元の皆さん、日本に到着したら、また通関
した後はスパークリングワインを立てて保管して下さい。コルクへの悪い
影響を避け、スパークリングワインの健全な状態を保ち、日本のワイン・
ラヴァーの皆様に喜び、楽しみを届ける為に。
そして皆様は、万が一、当店以外でスパークリングワインを買わなければ

ならない状況に陥った時には、是非、立ててある瓶で、その肩にほこりが
たまっていない(長きに渡って売れていない事を意味しますから、それで
品質が劣化している可能性もありますので)スパークリングワインを買う
と良いでしょう。でも、ベストはそんな所で買わず、当店で買う事ですが。


次回は、ワインの栓の違いにより、立てておくべきワインと横に寝かせて
置くべきワインを説明します。

2015年9月20日日曜日

ワインにはワイン用の

ジョギング用にはジョギング用のシューズが、ウォーキング用には
ウォーキング用のシューズがあります。野球のバットには硬式用と
軟式用があります。何をするにも用途別に用具、道具を使い分け
ます。
ワインの原料はブドウです。私達が食卓で味わう巨峰もデラウェア
も、ワインを味わう人なら誰もが知っているChardonnay/シャルドネ
もCabernet Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョンもブドウ科ブドウ属
の同じ仲間です。しかし、ワインを造る上で優位性があるか、そうで
ないかは種により差が出ます。
ワインを造る為の好適種はVitis Vinifera/ヴィティス・ヴィニフェラと
呼ばれ、シャルドネやカベルネ・ソーヴィニョンなどの種になります。
しかし、ヴィティス・ヴィニフェラ種であると言う事だけでは足りない
条件があります。良質なワインを造る為に、ワイン醸造用に植樹、
栽培しなければなりません。
近年、世界のワイン市場でも注目度急上昇の甲州ワイン。日本の
オリジナルと言えるヴィティス・ヴィニフェラ種の甲州と言うブドウ
で造った白ワインです。
この甲州の白ワインがなぜ注目に値する様になったのか。それは
劇的な変化を遂げたからです。甲州から造った白ワインと言えば、
かつては色も香りも穏やかで、味わえば甘くフルーティーではある
ものの、主張は控えめな恥ずかしがりやさんの様なワインでした。
ワインを味わう経験を積めば積む程、その無個性さに物足りなさ
を感じざるを得なかったのです。
成熟したワインラヴァーはシッカリ個性を主張させつつ、その個性
を活かす楽しみ方をするものです。引き立てたい個性が不足して
いるのですから、飲まれなくなってしまうのは当然の成り行きです。
生食する為のブドウとワイン醸造用の為のブドウは、それが同じ
品種でしたら、熟度による糖度、内包されたエキス分などに決定的
な違いがあります。その違いは用途に合わせ、ブドウをどの様に
育てたかによります。


上の画像も下の画像も甲州ブドウです。同じ品種にも関わらず、
全く異なる外見をしています。上の画像の甲州は棚栽培(私達が
ブドウ産地で普通に見かける屋根の様になった頭上の樹に実が
なる)で生食用として栽培したものです。
下の画像はワイン醸造用ブドウの栽培では主流の垣根仕立て
(樹を垣根の様に列状に植樹し、地面から一定の高さに実が
なる)で育てている所です。
1本の樹になる実の数が違い、結果、その実に集まる養分の差
が房の形状、実の形状、果汁糖度、エキスの相違を生みます。
糖度で言えば、生食用のブドウの2倍近い糖度をワイン醸造用
ブドウは含有しています。実を手で握りつぶすと果汁の粘性で
指がくっついてしまう位です。


気温、雨量、日射、土壌など様々な要素に影響を受け、それらを
考慮し、ブドウは栽培されますので、垣根仕立てで栽培する事が
いつでもどこででもベストの選択肢と言う訳ではありません。
しかし、中央葡萄酒(グレイスワイン)が山梨県北杜市明野町に
拓き、垣根仕立てで栽培を始めた甲州ブドウは明らかな違いを
ブドウの外観にも、出来上がったワインの酒質にも見せてくれ、
この地で甲州の垣根栽培が上手く行っている事を証明している
と思います。
また、その事は2013年ヴィンテージのキュヴェ三澤、明野甲州
(上の画像の畑の甲州ブドウで造った白ワイン)がデキャンタ・
ワールド・ワイン・アワーズで金賞を獲得した事実でも証明され
ています。


こちらが2014年ヴィンテージのキュヴェ三澤、明野甲州です。
2013年同様、白い花や白い果肉の果実を思わせる香りがあり
リンゴ酸とミネラルの広がりを綺麗に感じる酒質をしています。
2014年も高レヴェルに仕上がっています。強いて言えば、14年
の方が柔らかさがあるかもしれません。


3ヘクタールの畑から収量制限を厳しくし育てられた甲州ブドウで
造った僅か7,000本程のこの白ワインですが、この度、当店への
最終割り当て分が届きました。
値段は少々張りますが、甲州の白ワインなんてと思っている方に
飲めば筆舌に尽くし難い衝撃をあたえる事は間違いありません。
日本オリジナルのブドウ、甲州から誕生した日本最高峰の甲州
白ワインを是非、味わってみて下さい。そして、世界に認められた
その品質を実感してみて下さい。
*キュヴェ三澤、明野甲州
相性の良い料理:素材の持つ優しい甘味を活かした軽やかな
           味わいの料理。
チーズなら・・・モッツァレッラ。
飲み頃温度:8~10度。
<軽く、まろやかな、やや辛口> 6,000円(消費税別)

2014年10月23日木曜日

突然変異/Mutation

最も高貴な赤ワインに変身するブドウPinot Noir/ピノ・ノワ、秀逸な白ワイン
に変身するブドウSauvignon Blanc/ソーヴィニョン・ブラン、一度でも自分の
五感で感じたなら決して忘れる事の出来ない香味を持つワインに変身する
ブドウGewurztraminer/ゲヴュルツトラミネル。
それらのブドウはその誕生の過程に非常に興味深い共通点があります。
ピノ・ノワには突然変異して果皮の色が異なったPinot Gris/ピノ・グリや
Pinot Blanc/ピノ・ブランがあり、ソーヴィニョン・ブランにもSauvignon Gris/
ソーヴィニョン・グリ(=Sauvignon Rose/ソーヴィニョン・ロゼ)、Sauvignon
Noir/ソーヴィニョン・ノワ、Sauvignon Violet/ソーヴィニョン・ヴィオレがあり
ます。
ゲヴュルツトラミネルはうすいピンク色の果皮をしていますが、この品種の
原品種は淡い緑色をしたTraminer/トラミネルと言う品種で、イタリア北部
のトレンティーノ州(ボルツァーノ自治県)にある村、Tramin(=Termeno)/
トラミン(=テルメノ)が故郷と言われています。


上の画像ですとトラミン(テルメノ)は中央やや左下に位置しています。この地で
誕生し、発見されたとされるトラミネルが下の画像です。果皮は緑色をしていて
白ワインに生まれ変わる白ブドウに属します。


白ブドウのトラミネルが突然変異し、果皮にうすくピンク色の色素がついたのが
Gewurztraminer/ゲヴュルツトラミネルで下の画像になります。この種の品種は
グリ品種と呼ばれ、赤ワインに生まれ変わる事はありませんが、ロゼワインの
様な外観を感じる軽くベージュの色調がある白ワインになったり、白ブドウから
造られたベージュのトーンを感じない白ワインになったりします。


更にこのゲヴュルツトラミネルが突然変異し、果皮の色が濃色になった品種が
Roter Traminer/ローター・トラミネルで下の画像の様な感じの房をしています。
赤ワインに生まれ変わる黒ブドウ程まで色素を果皮に含んでいませんので、
色合いの濃い、ボディーのシッカリした赤ワインにはなりませんが、軽やかな
スタイルの赤ワインを造り上げる事は可能です。
参考までに、果皮の色が緑色や黄色の白ブドウからは白ワインが、果皮の
色がうすいピンク色や紫色のグリブドウからは白ワインに加えロゼワインも、
果皮の色が濃い紫色の黒ブドウからは赤ワインもロゼワイン(果皮の色素
をワインへと少しだけ移すと)も白ワイン(果皮の色素をワインへ移さないと)
も出来るのです。




この様にピノ種には黒ブドウのピノ・ノワ、グリブドウのピノ・グリ、白ブドウの
ピノ・ブランがあり、ソーヴィニョン種には白ブドウのソーヴィニョン・ブラン、
グリブドウのソーヴィニョン・グリなどが、そしてトラミネル種には白ブドウの
トラミネルがあり、グリブドウのゲヴュルツトラミネルがあります。
ワインを買う時やオーダーする時にピノを下さいとお願いする時があると思い
ます。そんな時、注文を受ける私達は通常、ピノと言われるとピノ・ノワから
造られた赤ワインと理解しますが、正確を求めるのなら、ピノ・ノワを下さいと
言った方が良いでしょう。
また、ソーヴィニョンと言えばソーヴィニョン・ブランの事と思われがちですが、
ピノがピノ・ノワと思ってくれる様にはすんなり行きません。何故ならラベルに
Sauvignon/ソーヴィニョンと書かれてあったとしても、それがソーヴィニョン・
ブラン100%で造られている場合もあれば、ソーヴィニョン・グリ100%での
場合もあり、両品種を使っている場合もあるからです。
更に話が複雑なのはトラミネル種です。ゲヴュルツトラミネルの原品種が
トラミネルですから、両品種は別の品種なのですが、東欧ではトラミネルが
ゲヴュルツトラミネルの同義語として使われていますので、ワインの本当の
原料ブドウを知りたければ必ず確認をしなくてはならないのです。
ワインは細かい事を気にし出すと際限なくチェックしなくてはならない事が
出て来ます。そんな時には当店に質問して下さい。恐らく大概の事は即答
できますし、それが叶わない時にはしかるべき所でその答えを明らかにし、
一緒に疑問を解決します。
ワインは多様性、だから飲む楽しみがあります。ワインは奥が深い、だから
知る楽しみがあります。ワインにはまってしまう訳がそこにあります。
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ここから下は複雑過ぎるかもしれませんが、マニアックな方の為に!!
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Traminer/トラミネル=Tramini/トラミニ=Traminac/トラミナッツ、これら淡い
緑色の果皮をしたブドウが何らかの原因でミュテーション(突然変異)。

Musquet/ムスケ、薄いピンク色の果皮⇒やがてGewurztraminer/ゲヴュルツ
トラミネルと呼ばれる様になる。

更にミュテーションし、果皮の色が黒味を帯びるとRoter Traminer/ローター
・トラミネル、Traminer Aromatico/トラミネル・アロマティコと言う品種の誕生。
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またSavagnin/サヴァニャンはTraminer/トラミネルの可能性があり、この
品種がミュテーションしたSavagnin Rose/サヴァニャン・ロゼはフランス、
アルザス地方の希少品種であるKlevner de Heiligenstein/クレヴネル・ド・
ハイリゲンシュタインで、当店ではその白ワインを時々、販売しています。

2014年10月9日木曜日

模様には意味があった

ワインに関係しているもの、瓶やペットボトル、そしてワインを造る為のタンクなど
には様々な形状があり、その表面には意味がある様でない様にも見える模様が
刻まれています。
容器を作るメーカーが違うから表面に模様があったりなかったり、また、その模様
に違いがあるのではないか程度にしか思っていなかったのですが、ルーマニアに
行っている時に仲間から、あの模様って何か意味があるのかなぁと聞かれ、それ
以来、何事にも関心を持ち、疑問に感じ、それを解決しないといけないなと考えを
改めました。
ルーマニアから帰って来てから1か月近く経ち、現地にいた時に抱いていた疑問
は既にそのほとんどが解決し、残っていた疑問も色々な所からの情報を総合し、
遂に納得の行く理解度に達しました。
疑問、それは関心のない人には取るに足らない些細な事。もっと言ってしまえば
つまらない事。でも、小さい頃にはあれもこれも何でと疑問に感じていた筈。それ
がいつの間にかなくなってしまったのです。
ワインの世界で長くビジネスをしていると、時々、消費者の方々に気付かされる
事があり、初心を忘れてしまった自分がいるのです。その世界とは別世界にいる
人からの刺激は新鮮で、エキサイティングです。店で毎日、お客様に会い、話し
をし、色々な事を伝え伝えられ、日々、自らを高めて行く事の出来る商いに感謝
をしなければなりません。
それでは、ルーマニアで抱き、最後まで残った疑問の謎解きをしてみましょう。


上の画像のステンレスタンクの側面には模様がありません。下の画像のタンク
には鱗の様にも見える模様が付いています。これは一体、何なのか?個人的
にはタンクを作るメーカーはたくさんあるし、メーカーの違いが見た目の違いに
なっているのではと言う程度に考えていました。
既に記した様に、疑問に感じる人はいるのです。先月、ルーマニアで共に見聞
した仲間が何か意味があるんじゃないか。その疑問を晴らしたいと言い始め、
そうだよな、模様に意味がないのなら、模様を付ける手間がかかるだけだから
おかしいなと思い直し、それから疑問解決に向け、調査を開始しました。


結論:模様には意味がある。


上下の画像を見て下さい。色は違いますが、両方ともミネラルウォーター入り
のペットボトルです。上は炭酸ガスを含有しているミネラルウォーター、下は
含有していません。
炭酸ガスを含有しているものは内圧が高いので、丈夫な容器でないと破損の
危険があります。ですから、硬く、厚みのある丈夫なペットボトルを使用します。
炭酸ガスが含有されていなければ、中からの圧力が相対的に弱くなるので、
薄く、軽い容器が使用可能になります。
硬く、厚みのある容器は加わる力に対して耐性がありますので、変形する心配
が少なく、強度を高める細工を施す必要なありません。一方、薄く、軽い容器は
強度が弱い為、側面に細工をする事で変形し事し難くし、強度を高める工夫を
しています。


それがステンレスタンクにも言えるのです。ステンレスを薄くすると(整形し易い、
軽量化、熱伝導など色々な理由で)強度が下がります。そこで、タンクの側面に
模様を付け、曲りやへこみに対する耐性を持たせる。これがステンレスタンクの
模様に秘められた真実でした。因みにステンレスタンクの表面に見える鱗の様
な模様は「うろこ研磨」と呼ばれる加工で、模様のないものは「鏡面研磨」と言う
そうです。
物事には必ず訳がある。これからもワインの真実を追求するべく、関心を持って
何故なのか?と疑問を感じ、解決し、識を高めて行きたいと思います。

2012年10月17日水曜日

周りにはワインの香りがあふれている


私達の周りには色々な香りが立ち込めている。今、外に出ると風上
から漂う高貴で、美しく、妖艶な香りに気付きませんか?
それはGewurztraminer/ゲヴュルツトラミネルで造られたワイン
に感じる事が出来る。今、自然界はゲヴュルツトラミネルの季節が
真っ盛り。このブドウは上の画像の様にグレーがかった果皮をし、
どちらかと言えば、赤ワインを造るブドウの様子。しかし、この品種
から造られたワインは唯一無二の香味を備えた、一度、接すると
忘れ難い個性を持つ白ワインとなるのです。
ライチ、バラ、果実の蜜、そして、外に出ると感じる先程の香り。その
正体はキンモクセイ。深い緑色の葉に映える、可憐なオレンジ色の
花。そこから放たれる香りがゲヴュルツトラミネルで出来たワイン、
真にそのものなのです。
ワインの香りは私達の身の周りに存在する花、果実、植物、野菜、
香辛料などに感じる香りがいくつも重なって出来ています。ですから
日頃からそれらの香りに気を使い、Aと言う花の香りはこんな感じ、
Bと言う果実の香りはこんな感じ、と言う具合に感じ取っていれば
自然とワインの香りを言葉で表現出来る様になってしまうのです。
ワイン・テイスティングは椅子に座り、机に向かい、ワイングラスに
鼻を突っ込んで香りを嗅ぎわけるばかりがトレーニングではなく、
日常生活で様々な香りを感じ取る事の方が、トレーニングになる
のです。


ゲヴュルツトラミネルの香りが判る方は、外に出て空気を吸い込ん
で見て下さい。どこからかゲヴュルツトラミネル(キンモクセイ)の香り
が漂って来る筈です。
そして、ゲヴュルツトラミネルの香りが判らない方は上の画像の様な
花が今、色々な所で咲いています。そのキンモクセイの近くに行き、
香りを嗅ぎ、身体で感じてみて下さい。いつかゲヴュルツトラミネル
の白ワインに出会った時、このキンモクセイの香りが明確に蘇る筈
です。
ゲヴュルツトラミネルの香りは一度、嗅げば、二度と間違う事がない
と言われています。その位、個性的で忘れ難く、唯一無二の香りなの
です。
さあ、外に出て、感じてみましょう。自然界にはワインの香りが
満ちています。
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他にもこんな香りをワインに感じます。
<白ワイン>
白桃、黄桃→Chardonnay/シャルドネ
カリン→Chnin Blanc/シュナン・ブラン
マシュマロ→Muscadet/ミュスカデ
白い花→Riesling/リースリング
(時々、キューピー人形、これもリースリングの個性です。)
若葉→Sauvignon Blanc/ソーヴィニョン・ブラン
杏→Viognier/ヴィオニエ
長十郎梨→甲州
カスタード、トースト、ナッツ→木樽熟成したワイン
<赤ワイン>
シダ→Cabernet Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョン
(フランスのボルドー)
カシス→Cabernet Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョン
(アメリカ、チリ、アルゼンチン、オーストラリアなどの産地)
スミレ、鉛筆の芯→Cabernet Franc/カベルネ・フラン
動物赤身肉→Merlot/メルロ
ベリー果実のキャンディー→Gamay/ガメイ
赤いバラのドライフラワー→Nebbiolo/ネッビオーロ
苺、小梅→Pinot Noir/ピノ・ノワ
皮革→Sangiovese/サンジョヴェーゼ
ラベンダー→Syrah/シラー
ブラックペッパー→Shiraz/シラーズ

2012年9月23日日曜日

大地が焼けた


日本オリジナルのワイン醸造用ブドウ、甲州。その甲州を使い白ワイン
を造らせたなら、間違いなく他の追随を許さない造り手の中央葡萄酒、
通称Grace/グレイス。当店での取り扱い甲州ワインはもちろん、グレイス
のみ。先日、グレイスの当店担当者が来店した。
この夏、しばしば感じ取れた空気中に漂う焦げ臭。やはりそうだったか。
グレイスの営業から頂いた資料が画像の「気象データに見る2012年」。
降水量を見て下さい。
4月:例年  71,2ミリ、今年  64,0ミリ
5月:例年  83,2ミリ、今年  60,5ミリ
6月:例年121,8ミリ、今年135,5ミリ
7月:例年123,8ミリ、今年115,5ミリ
ここまではほぼ例年通り。ブドウの生育サイクルで言えば、花が咲いて
結実し、実が大きく育つ時期。この時期の降雨は生育の上で欠かせ
ないので、大きな問題はなし
日本の場合、これ以降、実が成熟し、収穫する時期に降雨が多い。この
時期はブドウの実のエキスが希釈しない様に降雨が少ないのがベスト。
では、8月以降の降水量を見てみましょう。
8月:例年150,4ミリ、今年23,0ミリ
9月:例年107,7ミリ、今年21,0ミリ(18日までのデータ)
例年の5分の1以下の少雨。これですから、灼熱で大地が焼け、焦げ臭
が漂った訳。知り合いの農家の方は散水してもした所から蒸発し、全く
土壌が湿らないと。当然、農作物には大きなダメージがあり、少雨を
良しとしない作物には厳しい夏でした。
しかし、ブドウの中でもワイン醸造用ブドウは品種問わず、晩夏からは
少雨が絶対条件。今年の8,9月の少雨は果たしてどんなブドウを作り
出したのでしょうか?
甲州の故郷は山梨県。ワインにする場合、ブドウは瑞々しくある必要
なく、高い糖度、ある程度の酸度がより大切な要素。甲州は収穫時、
その糖度は例年、およそ18度。(これをアルコールに換算した場合、
アルコール度数約10%の辛口ワインが出来る。)それが今年は21度
の糖度に達した甲州も収穫出来たとの事。(同じくアルコール換算
すると約12%の辛口ワインに)このブドウからワインを造れば、かつて
出会った事のない様な内容の充実した甲州ワインになる筈。
ワイン醸造用ブドウにとってはベストの夏だった2012年の日本。この
期待値の大きい2012年ヴィンテージの甲州ワインはまず今年の11月
4日頃に新酒として市場に登場します。
当店では少量ですが、グレイスの2012年新酒を販売致します。史上
最高となるか?ビック・ヴィンテージの予感大の2012年甲州ワイン
を是非、楽しみにお待ち下さい。
*********************************************************
Serena/セレナ2012甲州
1,575円
どんなワインに仕上がって来るのかワクワクします。到着まで
今しばらくお待ち下さい。

2012年6月30日土曜日

EU,アレルギー物質の表示を義務付け



EUは7月からワインに含まれるアレルギー物質のラベル表示を、生産者に
義務付ける。

清澄に卵や乳製品を使い、残留量が1リットルあたり0・25ミリグラムを超える
ワインに、アレルギー表示を義務付ける。2011年収穫以前のワインは除外され
今年の収穫分から適用される。EU26か国で流通する場合は、ロゴなどで表示
することになる。

(転載記事)



アレルギーを引き起こさない食品、物質、環境は恐らく、この地球上に存在
しないのではないか。だから、今回、EUに於いて、ワインに対してアレルギー
に配慮した対策が取られる事は非常に有益だと思う。
様々な食品、物質、環境に対し、アレルギーを持つ自分に照らし合わせ、
ワインにおけるアレルギー症状を誘発しそうなケースを改めて、このブログ
に書き綴ってみたいと思う。
摂取を避けなければならない場合、摂取する量を低減させれば良い場合
がある。それは個々の状況によるので、避けるか、低減させるかは各自で
判断して頂ければと思います。
今回、EUが大英断したのは、赤ワインを清澄する時に使用する卵白の成分
が残留しているワインにその旨の注意喚起をラベルに表示せよと言う事。
ワインは清澄しないとブドウ由来の成分や発酵の為の酵母などが残留して
いて濁りがあります。その濁りを取り除き、香味を洗練させる必要があります。
その清澄に赤ワインの場合、卵白を使用。溶いた卵白を赤ワインに流し込む
事で濁りを吸着させ、清澄させます。ですので、卵にアレルギーを持つ人は
卵白で清澄した赤ワインを避けるか、多量に飲まない事が必要になります。
時々、耳にするのですが、赤ワインを飲むと下痢をすると。アレルギー症状
には下痢も含まれます。この場合は卵アレルギーを疑った方が良いのかも
しれません。
余談ですが、卵黄はどうするのか?スイーツ好きならお馴染みのフランス
菓子、Canele/カヌレの原料になるのです。そう、カヌレは世界を代表する
赤ワインの産地、Bordeaux/ボルドーの銘菓なのです。
ここで、ワインとアレルギーを関連付け、これからの楽しいワインライフの
為のアドヴァイスをしたいと思います。
ナッツ類にアレルギーのある方
ワインを発酵、熟成する時に木樽を使用します。その木樽にナッツ類に
類似する成分を含むものがあります。それはアメリカ大陸に生育する樫
から作られたアメリカン・オーク樽です。
この樽を製造工程で使用したワインを避けるか、多量に飲まない事が必要
です。アメリカン・オーク樽を製造工程で使用する事の多い生産国は以下
の通りです。
アメリカ大陸の国々、オーストラリア、南アフリカ、スペイン
購入する際にアメリカン・オーク使用の有無を確認して下さい。
******************************************************
卵にアレルギーのある方
赤ワインはその含有成分により清澄に卵白を使用する場合が極めて高く
ロゼワインや白ワインの清澄には卵白を使用する事は滅多にありません。
もし、赤ワインを楽しむのなら、色調の濃い、フルボディーのワインを
避け、ライトボディーの赤ワインにするのがベターですが、アレルギー
とハッキリ判っているのなら、赤ワインではなく、ロゼワインや白ワイン
楽しむのがベストです。
購入する際に清澄の為の卵白使用の有無を確認して下さい。
******************************************************
ドライフルーツや加工食品を食べると身体に変調が出る方
これは品質保持の為の保存料、亜硫酸の刺激にアレルギーを起こして
いる可能性が極めて高いと思います。ワインにもその品質を保つ為、
使用量制限の下、ワインのタイプに応じて、適切な量が製造過程で使用
されています。本来は身体に無害の物質なのですが、アレルギー体質の
人には、程度の差はあるものの問題ありの物質です。
しかし、ワインのタイプによって使用される上限がありますし、その上限値
まで使用される事はあまりありません。亜硫酸にアレルギー反応が出て
しまう方は、使用量上限の高いワインを避け、ワイン・ライフを引き続き
お楽しみ頂きたいと思います。
ワインのタイプによる亜硫酸の使用量の上限は以下の様になります。
白ワイン・ロゼワイン
辛口<210mg
やや辛口<260mg
甘くなる程、上限が大きくなり、
極甘口<400mg
スパークリング・ワイン<185mg
赤ワイン
辛口<160mg
やや辛口<210mg
甘くなる程、上限が大きくなり、
極甘口<400mg
スパークリング・ワイン<185mg
亜硫酸の刺激に反応する方は、白ワインやロゼワインよりも赤ワイン
の方がベターですし、甘いワインは避けた方が良い事になります。
購入する際にワインのタイプを確認する事をお勧めします。
****************************************************
人生の三分の二以上をアレルギー体質で過ごして来ましたが、現在
の医学では、残念ながら、アレルギーを根絶させる事は不可能です。
自分にとっての危険物質を知り、それを避け、アレルギー症状を悪化
させない事が重要です。
自分の状況から考えられる3つのアレルギー対処法を記してみました。
1つだけの方、全て該当する方、様々でしょうが、自分の状態に
照らし合わせ、上手く対処し、これからも「ワインのある食卓」、
「ワインのある風景」を満喫して下さい。



2012年6月14日木曜日

楽しくワインライフを過ごしたい


アレルギーを起こす可能性のある物質のラベル表示について、EUがWTOに案を通知
Un reglement sur l’étiquetage des composés potentiellement allergéniques dans les vins notifié

 à l’OMC par l’Union Européenne(OIV)
-------------------------------------------------------------------------
EUは5月25日付で、WTOのTBT委員会(貿易の技術的障壁に関する委員会)に対し、委員会規則

CE 607/2009号の修正案を通知した。これはAOP、IGP、欧州の伝統的表示のワインのラベル表示
に関する規則で、ワインの醸造過程(清澄作業)で、アレルギーを起こす可能性のある物質、特に
卵由来のもの(リソチーム、アルブミンなど)や牛乳由来のもの(カゼインなど)を使用した場合は、
表示を義務付けるものである。

表示はOIV(世界ぶどう・ぶどう酒機構)がEU規則に即して採用している方法に基いて検出された

場合に義務とされる。OIVが採用している基準は、エリザ法での検査で、当該物質の含有量が、
1リットルあたり0.25mgを超えた場合である。

ラベルでは以下の記述が認められる。
a) 亜硫酸: «sulfites» または«anhydride sulfureux»
b) 牛乳または牛乳由来の製品: «lait», «produits du lait», «caséine du lait» «protéine du lait»
c) 卵または卵由来の製品: «œuf», «protéine de l'œuf», «produit de l'œuf», «lysozyme de l'œuf »

または «albumine de l'œuf».

さらに上記の記述は、場合により絵表示も掲載できることを規定している。
なお絵表示は
こちらでご覧ください。

当該規則は、2012年以降に収穫されたぶどうをすべて、または一部使用したワインに適用される。
また2012年6月30日より後にラベルを貼付されたワインに適用される。

*なお、現段階ではまだドラフト(素案)の段階で、TBT委員会で、基準や規則が販売上の障壁に

ならないかどうかの検討が行われ、TBT委員会からの修正要望などを織り込んだ上で、正式な
規則として発令される。

(OIV プレスリリース、5/30; Vitisphere,6/6)

<補足説明>
EUの欧州委員会は2007年に、アレルギーを引き起こす可能性のある物質を使用した場合にラベル

に表記することを決定した。しかしワインへの適用は、2012年6月30日まで特例として免除されていた。
この間、OIVは、醸造の清澄剤として使われるカゼイン(牛乳のタンパク質)やオボアルブミン(卵白
は、その後の澱引き作業により、最終製品に検出される量は微量である旨の報告書を2010年に提出
していた。

しかしEFSA(欧州食品安全機関)は、2011年10月、「オブアルブミンやカゼインで清澄されたワインは、

敏感な人にはネガティブな反応を引き起こす可能性がある。リソチームについても同様である」として、
特例期間の延長に反対の意見を提出した。このため、特例期間の延長は難しいと見られていた。

多くの生産者は、アレルギーと関連のない、植物性のタンパク質を利用した清澄剤に注目している。

(Vitisphere,2012/2/3;la france agricole,2011/10/17)


この様な発表がありました。事実、ワインでアレルギー反応を示す人がいます
ので、大切な決断をしたなと感じています。
ワインの香りを嗅いで、鼻に異常が出る人は、文中にある亜硫酸(ワインを安定
させ、熟成させる為に欠かせない保存料)に反応している可能性があります。
また、ワインを口に含むと顔や身体が瞬時に赤く、腫れぼったい感じになって
しまう人も同様です。
保存料である亜硫酸はワインのタイプにより、使用できる上限があります。です
ので、亜硫酸に反応し易い人は、含有量の少ないワインを楽しむ様にすると良い
でしょう。
亜硫酸の使用量の上限は、以下の様になります。
白ワインロゼワイン
残留糖分が1ℓ中に5g未満しかない場合は、210mg
残留糖分が1ℓ中に5g以上ある場合は、260mg
赤ワイン
残留糖分が1ℓ中に5g未満しかない場合は、160mg
残留糖分が1ℓ中に5g以上ある場合は、210mg
スパークリングワインは色に関係なく、185mg
含有量は赤ワインの方が少なく、また、甘くなるほど、多く含有しています。亜硫酸
に反応し易い人は、甘口ワインを避けた方がベターです。
私は亜硫酸の含有量の多いワインを数杯飲むと、全身にかゆみを強く感じます。
その為、甘口ワインをたくさん飲む事を避けています。

また、とても重要なことですが、ナッツ類、豆類、ゴマにアレルギーのある方。実
は私はこれらに重症のアレルギーがあるのですが、ワインの発酵、熟成に使用
する木樽がそれらの物質と同様のアレルギーを引き起こします。
全ての木樽でなく、アメリカン・オークで出来た木樽の場合です。アメリカン・オーク
の成分がそれらの物質に共通する成分を含んでいる様なのです。事実、アメリカン
オークを製造過程に使用したワインには、ココナッツの香りがあり、口当たりは粘性
を感じ、ピーナッツ・バターの雰囲気もあります。同じ系統の香りがあると言う事は
間違いなく、同じ成分を含んでいるはずです。
ですから、アメリカン・オーク使用のワインを避けるべきですし、私はテイスティング
はしますが、日常生活に於いて、飲まない様に気をつけています。このアメリカン
オークを使用するワイン生産国は例外もありますが、ほぼ決まっていますので、
購入する際、レストランで注文する際に確認をする様にしましょう。
アメリカン・オークを製造過程に使用する事のある国
アメリカ、メキシコ、チリ、アルゼンチン、ブラジルなどのアメリカ大陸の国々
オーストラリア
スペイン

危険を回避しつつ、楽しめば問題はありません。毎日、1本、必ず夕食時に楽しみ
続けている私ですが、自分のアレルギーを引き起こす物質を取らない事で、多く
含有されているワインを避ける事で、食事もワインも楽しみ続けています。
当店では、アレルギーの方の為にワインの楽しみ方をアドヴァイスしつつ、最適
な1本をお選び致します。アレルギー体質の方は是非、その旨を伝えて下さい。

2012年5月30日水曜日

ワインだけではありません。Part2


数多くのワインを楽しんでいると、とてもお気に入りのワインゆえ、
どうしても捨て難いボトルがある。その数が多くなればなるほど、
ボトルの置き場に困る。
そんな時にお勧めの対処法。ワインのラベルはいく層かの構造で
出来ている。その表層だけを粘着シールで剥がし取り、保存しよう
と言う訳。画像の商品がそれ。
なかなか綺麗に剥がれないラベルも時にはあるが、ほとんどの
ラベルはご覧の様に綺麗に剥がれ、ラベルの記載事項も明確に
読み取れる。これでラベルを保存すれば、いつでも見られるし、
一生ものの宝物にもなる。
楽しんだワインを全て記憶の中に留めるのは極めて難しいが、
その中のお気に入りのワインだけを記憶に留めるのさえ、なか
なかタフな事。この商品は裏面に様々な情報を記入出来る様に
なっているので、薄れた記憶がそれを見返せば蘇るはず。
お気に入りワイン・コレクションで日々のワイン・ライフを更に充実
させませんか?
******************************************************
ワイン用ラベル・コレクター12枚入り
1,050円
ワイン・グラス
スパークリングワイン・グラス
ワイン・クーラー
ソムリエナイフ
コルク抜き
スパークリングワイン・ストッパー
ワイン・バスケット
デカンタ
などなど、ワイン・グッズもいろいろあります。

2012年1月3日火曜日

日光


世界のワイン市場で注目度急上昇のワイン産地、イングランド南部に位置
する街、Brighton/ブライトンの日の出。↑

世界中の白ワインの代表格、Sherry/シェリーを生み出す、スペイン南部に
位置する街、El Puerto de Santa Maria/エル・プエルト・デ・サンタマリアの
日の出。↓


良質のワインは良質のブドウから。良質のブドウは優れた自然環境から。
ワインは、ほんの少しだけ人間が手を貸し出来上がった自然の産物。
だから、毎年異なる自然は毎年、微妙に異なる表情を見せるワインを生む。
それがヴィンテージ。
日照時間、日射量、降水量、気温など、ブドウの生育に影響を与える要因
は多岐に渡る。植物が栄養を得る為に必要な光合成。そこには二酸化炭素
や水と共に日光が不可欠。
ワイン産地を訪問すると時間を最大限有効利用しようと、日の出から活動を
始め、日没までワイナリー巡り、畑巡りをする。その時、いつも思う事がある。
陽射しの強さと清らかな美しさ。ここ日本では感じられない刺激を受ける。
それがブドウ樹に、ブドウに良質なワインを生み出す魂を宿らせるのだ。
今日は2012年1月3日。南半球はあと1カ月後には白ブドウが、2か月後には
黒ブドウの収穫が始まる。北半球では気温の上昇と共にブドウ樹は活動を
始める。2012年、今年はどんな事を語りかけて来るワインが誕生するのか。
毎年の事だが、正月三が日はついこんな事を思い描いてしまう。

2011年12月4日日曜日

ワインだけではないです。


ワインはあるけれど、開ける道具やグラスがない。そんな方はいませんか?
最近はスクリューキャップのワインが増えて来たので、コルク抜きは不要に
なりつつありますが、一家に1個は常備しておきたいもの。でも、コルク抜き
と言っても様々な種類があり、例えば、ソムリエナイフにしても見た目こそ
同じながら、実際に使うとその使い勝手が全く違っていたりします。
当店ではお客様の使い方、飲み方、楽しみ方などをお聞きしつつ、それぞれ
の方に相応しいコルク抜き、グラスなどのワイン・グッズをお勧めしています。
店内在庫以外のワイン・グッズも取り寄せ可能です。リクエストして下さい。
*コルク抜き1,050円~
*ソムリエナイフ1,050円~
*ワイングラス650円~
*デキャンタ3,150円~
*ワイン保存グッズ1,260円~
*ワインクーラー1,575円~
*ラベル剥がし12枚入り1,050円
などなど

2011年11月23日水曜日

必需品です。


ワインビジネスをして行く上で自分にとって必携品はワイングラス、
ソムリエナイフ、日本ソムリエ協会教本など色々あるが、もうひとつ
なくては困るものがある。それが画像の本。講談社が出版する事典
で近年は2年に1回の出版だったが、2012年版から以前の様に毎年
の出版になった。
世界中から日本にやって来るアルコール飲料をほぼ全て網羅し、国
ごとに掲載してある。店で取り扱っていないワインやテイスティングを
していないワインをお客様に聞かれた時に直ぐに調べられるのが良い。
5,040円となかなか高価ながら、その内容の充実度、使い勝手の良さ
から考えると、非常に安い価格設定に感じる。そして、新版を買う度に
思うのだが、これほどの本を作成するスタッフの重労働はどれ程なのか
と感謝しないではいられない。
今朝、購入したばかりで中をシッカリと見てはいないが、2012年版も
日常のビジネスにきっと役に立つはず。
この本は消費者の方にも役立つ。暇な時にページをめくり、こんなワイン
があったんだ。このワインを今度、飲んでみたいな。などとチェック出来る。
価格や収穫年などの最新情報のチェックは出来なくなってしまうが、1冊
買えば、長きに渡り、使い続けられると思う。ワインのみならず、酒類に
関心のある方は冬のボーナスで買ってみては?
世界の名酒事典2012年版(講談社)
ワイン、ウイスキー、ブランデー、スピリッツ、リキュール、ビール
4,800円税別

2011年10月29日土曜日

甲州ブドウ


皆様が思い描くブドウ畑の光景はどんな感じですか?ここ日本ではほとんどの
方が経験のあるブドウ狩り。それをした観光ブドウ園の光景を思い描くに違い
ありません。
ワイン用ブドウとテーブルに乗る食用ブドウとは同じブドウでも似て非なる果実。
だから、当然の事ながら、栽培方法が異なって当然。世界のワイン産地を訪問
すると、とても多くのブドウ畑の光景は画像の様な感じ。一直線に整然と植樹
され、境界線を作るかの如く垣根の様に並んでいる。これを垣根栽培(Vertical
Shoot Positioning略してVSP)と呼ぶ。この方法で栽培すると収穫量制限を行い
易い。ワインはブドウの持っている要素をほぼ100%移行したアルコール飲料。
水を加えたり、甘味料や酸味料などで香味を整えたりしない。高品質のブドウを
栽培し、それをワインにしなければ、いくら技術を駆使し、醸造熟成しても良質の
ワインにはならない。高品質のブドウがある事が必須なのだ。


近年、日本のワインが世界のワイン市場で認知され始めている。特に甲州から
造った白ワイン。ロンドンやパリではかなりの人気を博していると聞く。その甲州
が栽培されている畑は、ほとんど見た目、観光農園風。ブドウ樹が屋根の様に
天井を作り、その下に樹が折れそうな位、たわわにブドウがなっている。瑞々しく
て食べるとジューシー、ほんのり甘味が広がり、実にほっとする味わい。
これがワイン用に栽培したブドウと食用に栽培したブドウの違い。ワイン用ブドウ
は瑞々しいというより、ネットリと張り付くかの様に濃厚な甘味、たっぷりのエキス
を果肉に含み、房を握り締めるとその濃厚な果汁が接着剤の役割を果たし、房を
手にピタリとくっつけてしまう程。この糖分が発酵によってアルコールに、エキスが
ワインの酒質をリッチにする。
そんなブドウを栽培するには1本の樹からの収穫量を減らし、少なくした果実に
栄養を集中させる必要がある。100採れるからと言って、100採っていたのでは
食用ブドウになってしまう。だから、甲州もVSP仕立てで収穫量を厳しく制限し、
タップリのエキスと糖分を含んだ果実を作り上げ、ワイン用にしている。それが
近年の甲州ワインの飛躍的な品質向上につながっている。
色は少し異なるが上の画像のブドウも下の画像のブドウも甲州。上がVSP仕立て
下が棚栽培。外観からして明らかに別もの。今年もVSP仕立ての甲州ブドウから
ワインが造られている。台風の襲来を乗り越え、育ったブドウ達には自然の恵み
がギュッと詰まり、驚きに品質のワインに変身する事だろう。テイスティングする
のが楽しみだ。ワインの進化の後ろにはそれなりの訳がある。今度、山梨などの
ワイン産地を訪れた時、注意深くワイン畑を見てみて下さい。きっと、垣根の様に
仕立てられた光景を目に出来る事でしょう。