2019年12月9日月曜日

あれからちょうど20年です。

何事もそうですが、向上の為には日々の努力、勉強が欠かせません。
資格を取得し、その時の知識、スキルを一層、向上させるチャンス
と考え、色々なコンクールに挑み、頂点を狙って来ました。
コンクールに挑戦し、結果を出す為の準備は自らを高めるのに最適
で、簡単な事では決してありませんし、半端ない情熱を必要とする
のと同時に語り尽くせない程の苦しみを伴います。
1999年12月9日。ちょうど20年前です。ワイン業界に入ってから
既に10年以上経っていましたが、この日を境にそれまでの自分とは
大きく異なる生き方をする事になりました。
1999年12月9日、それは第10回エンリケ航海王子賞ポートワイン
ソムリエコンクールが行われた日です。この日は朝からとても良い
コンディションでした。テンションはハイなのに、落ち着き払って
いました。


筆記試験も、ブラインド・テイスティング試験も何の憂いもなく、
パーフェクトにこなせたと今でも思っています。そして決勝の舞台
へ。ここでもブラインド・テイスティング、デカンタージュ、仮想
のレストランでのサーヴィスとお客様との質疑応答を完璧と言える
程にこなしたのではないでしょうか。


当時はソムリエではなく、ワインアドヴァイザーと言う資格取得者
であったにも関わらず、まるでソムリエを仕事としているかの様に
スムーズに何もかもが自然に、スマートにできたと自分でも感じて
いましたし、応援に来てくれていた人にもまるで本当のソムリエの
様だったよと言われました。
何かが身体に宿ったかの様でした。トップに昇り詰める時はこの様
な状態になるのでしょうか。日本チャンピオンになったのはこの時
だけですのでその真偽は判りません。ただ、その日は朝から何かが
違っていた。これは紛れもない事実です。
この栄光をきっかけにワインに対してより真摯に向き合う様になり
ました。そして副賞で行ったポルトガル訪問を機に外国語の習得に
本気で取り組む様になりました。これは20年経った今でも毎日毎日
確実に行っています。


あと何年、今の様にワインを商って行けるのか判りませんが、情熱
を持って日々進んで参りたいと思います。あの日につかんだ栄光を
宝として。
2019年は残りあと3週間あまり。年内無休で商いさせて頂きます。

2019年12月7日土曜日

スーパーナチュラル

ワインは液体ですので口に含めば身体の中に染み入る様に入って
行きます。しかし、とてもナチュラルな酒質で本当に身体全体に
染み入る様に入って行く様に感じるワインが時々あります。優美
さに満ち溢れたワインです。
白ワインを造る時、通常、ブドウの実を圧搾し、その果汁を搾り
出し、果汁に含有されているブドウ由来の自然の糖分を添加した
酵母でアルコール発酵させ、ワインにします。この様なワインの
造りができる様になったのは実は醸造技術が現在とほぼ同じ様に
なって以降の事なのです。
古来のワイン造りは桶の様な入れ物にブドウを入れ、足や棒、石
などでブドウをすり潰し、果皮、果汁、種などが混在した状態の
ものを自然に任せて発酵させ(もちろん運悪く発酵しない場合も
ある訳ですが)、ワインの様な(ぶどう酒と呼んだ方が良いかも
しれません。)飲み物にしていました。
つまり、どんなブドウでも果皮が果汁に浸漬されたままで発酵が
行われたのです。今では大部分のロゼワインと全ての赤ワインが
この手法で造られます。


近年、香りの豊かさ、味わいの深み、原料ブドウの個性の明確化
などをワインにもたらす目的で、白ワインでも果皮を果汁に浸漬
したまま、発酵させる事が増えて来ています。耳にした事がある
かもしれませんが、今、話題のオレンジワイン(ジョージアでは
アンバーワイン)がその手法で造られる代表的なワインです。白
でもない、ロゼでもないとの意味でその様に呼ばれています。
ドイツからこの手法で造られたスーパーナチュラルなテイストの
ワイン(濃い黄色をしていますが、明確なオレンジ色にはなって
いません。)が入荷して参りました。ラベルには「PUR NATUR」
と記載されている事からも推測できる様に自然に任せたワインの
造り、香味を目指して造られました。


ろ過をする事で本来、このワインが持つ素晴らしい自然の香り、
味わいが削がれてしまう為、ろ過をしていません。だからワイン
が白濁しています。決して欠陥ではありません。
白濁がある事でクリーンでシャープな香りはありませんが、立ち
上る華やかさと上品さはあり、口に含めば真にそれ、身体に染み
入ると表現が可能な酒質をシッカリと感じます。シットリと口中
に広がり残る深い旨味があります。スープに浮いた旨味の油分に
通じるものを感じると言えば解り易いでしょうか。


ですので、このワインを楽しむ時は煮込み料理、鍋料理がベスト
で「関西風おでん」、「塩ぶり大根」、「じゃがいもとベーコン
のスープ」等がマリアージュの相手で、エクストラ・ヴァージン
・オリーヴ・オイルをそれらの料理にタップリかけて食すならば
このワインとのハーモニーは一層増すでしょう。


完全に厳寒の冬になりました。湯気の立ち上る温かい料理を囲み
ワインを楽しみたい季節です。この週末はスーパーナチュラルな
ワインと心温まる熱々の料理とのマリアージュを是非、堪能して
下さい。


*Friedrich Becker 2018 Pur Natur Chardonnay
フリードリッヒ・ベッカー18ピュール・ナチュール、シャルドネ
飲み頃温度:11~14度。
<コクのある辛口>
5,000円(消費税別)

2019年12月6日金曜日

世界ふしぎ発見登場ワインが日本に来ていました。

先週11月30日(土)放送のTBS世界ふしぎ発見第1535回「歴史
と文化を生んだ川・ガロンヌ 世界遺産を巡る旅」を見ましたか。
フランスの歴史好きの方にも、フランスの文化好きの方にも、又
フランスワイン好きの方にも、とても興味深い内容の放送でした。
その番組内で登場したChateau/シャトー(ワイナリー)のワイン
が日本にやって来ていました。しかも取引のある輸入元の商品と
して。


それを知ったからには店で販売しなくてはと思い、早速、仕入れ
ました。このシャトーのワインは今までテイスティングした事が
なく、未知の領域のワインでしたので、仲の良いソムリエ仲間と
その香味をチェックしてみました。


そのシャトーはボルドー地方のSaint Emilion/サンテミリオンに
あり、この地は保湿性が高めの粘土質土壌で地温が低めである為、
ボルドー地方の最も主要なブドウであるCabernet Sauvignon/
カベルネ・ソーヴィニョンではなく、Merlot/メルロと言う品種
を主体にカベルネ・ソーヴィニョン主体の赤ワインとは相違する
性格の赤ワインを生み出します。
サンテミリオンは東から流れて来るDordogne/ドルドーニュ河
の作用で粘土主体の土壌になっていて、この土壌は地熱を蓄え
難く、比較的高い温度を好むカベルネ・ソーヴィニョンよりも
多様な対応力のあるメルロの方が栽培に向いています。その為、
サンテミリオンはメルロ主体、あるいはメルロ単一の赤ワイン
なのです。
上の画像で赤い丸のエリアがサンテミリオン。赤い矢印の下を
ドルドーニュ河が流れています。


こちらが番組内で登場したシャトーの赤ワイン、Chateau Coutet
/シャトー・クーテットです。メルロを主体にBouchet/ブーシェ
(Cabernet Franc/カベルネ・フランのこの地域でのローカル名)
カベルネ・ソーヴィニョン、Prayssac/プレイサック(Malbec/
マルベックのこの地域でのローカル名)の4品種で造られています。



数が多いとその個性が明確に、数が少ないとその個性は控えめに
となりますが、数が少なくてもハッキリとした主張を持つものは
その個性を前面に押し出します。パレットの上の白い絵の具に赤
の絵の具を少し入れただけなのに白でなくなってしまう様に。
カベルネ・ソーヴィニョンは個性を強く主張しますので、たった
3%の含有でもこの赤ワインにその存在を明確に感じ、一般的な
サンテミリオンの赤ワインよりもカベルネ・ソーヴィニョン主体
の赤ワインに近い酒質に仕上がっています。
カベルネ・ソーヴィニョンを感じないサンテミリオンの赤ワイン
と異なり、相性の良い料理にもハーブを思わせる要素がある事を
要求します。すき焼きに春菊を入れた方が良い。ビーフシチュー
にローリエの風味をシッカリ効かせた方が良い。となります。
*Ch.Coutet 2014 /シャトー・クーテット2014
相性の良い料理:脂肪分の多い、コッテリとしたコクのある料理。
        チーズなら、ブリー。
飲み頃温度:19度。<まろやかなミディアム~フルボディー>
5,000円(消費税別)


2019年12月4日水曜日

小布施ワイナリーにて

小布施ワイナリーを率いる至高のワインメーカー、曽我彰彦さんとの
ミーティングの為、2日、3日を連休させて頂き、小布施に行って参り
ました。
曽我さんの案内でブドウ畑、醸造所、日本酒蔵を一通り見学した後、
曽我さんが魂を込め造り上げた複数のワインをテイスティングする間
曽我さんのレクチャーを受けつつ、ワイン談義に花を咲かせました。


彼と二人きりの濃密なワイン談義の時間は常に刺激的でプライスレス
な価値があります。今回も多くの新たな発見があり、それらは今後の
ワイン・ビジネスに確実に役立つでしょう。
また、今回の訪問では今、最もホットなワイン、中国のワイン産地や
ワインについて知り得る限りの事を曽我さんに伝えて来ました。前回
のタイのワイン同様、今回の中国ワインに非常に興味を示し、色々な
事を感じて頂けた様でした。
2019年最後の月になり、年内最後の小布施ワイナリーのワインの出荷
が近々あります。今週中には間違いなく届きますのでテイスティング
を早々に済ませ、販売の案内をしたいと思います。今しばらくお待ち
下さい。


2日は悪天候の予報だったにも関わらず、小布施駅に到着した時には
上の画像の様に空は晴れ渡り、鮮やかな虹が出迎えてくれました。

2019年11月30日土曜日

オブセワイナリー訪問の為、連休致します。

至高のワイン・メーカー、曽我彰彦さん率いる小布施ワイナリー。
世界に通用する数々のワイン、これを味わったなら他のものが偽
日本酒(合成清酒)に感じてしまう程の本物のSakeを造り出して
いる事は広く知れ渡っています。
当店は曽我さんがフランスでのワイン造りの修行から帰国し、彼
が小布施でワイン造りをした初ヴィンテージの商品から群馬県内
唯一の特約店として販売しています。
小布施ワイナリーのワインの販売を始めて今年でもう20年になり
ます。曽我さんのワインは年々その凄みが増し、日本のワインで
彼のワインに匹敵するワイン(販売価格の同じワイン同士を比較
した時)は皆無と言えるでしょう。それはそうです。曽我さんが
魂を込め造り上げたワインは世界のトップ・ワインに肩を並べる
事もあるのですから。
この度、曽我さん本人から小布施に来て新ワイナリーの見学、彼
が造り出したワインのテイスティング、そして一緒にワイン談義
をしませんか?と誘いを受けました。前回、彼を訪ねたのはもう
5年ほど前になりますので、久し振りに貴重な時間を一緒に共有
しようと思い、12月2日、3日に小布施に行く事にしました。
いつもの事ですが曽我さんをワイン談義を始めると終わりがあり
ません。誰かに止めてもらわないと中断できないほどです。今回
の訪問は日帰りではありませんのでいつもより濃密なワイン談義
に花が咲くでしょう。
この訪問で得た知識、曽我さんの思いを小布施ワインの販売と共
に皆様に還元して行きます。12月中旬にはスパークリングワイン
1種類、白ワイン1種類、赤ワイン1種類が入荷して来ます。この
ワイン達をお買上げのお客様にきっと楽しい話ができるでしょう。
楽しみにしていて下さい。
12月、師走早々でご不便をおかけ致しますが、12月2日(月)、
3日(火)は小布施ワイナリー訪問の為、連休させて頂きます。



当店が初めて売った曽我彰彦さん入魂の傑作。↑

2019年11月29日金曜日

明晩9時、これを見ればボルドー通に。

色々なテーマで毎回毎回楽しませてくれるTV番組、世界ふしぎ発見。
明日、11月30日の第1535回目の放送は「歴史と文化を生んだ川・
ガロンヌ 世界遺産を巡る旅」です。



ガロンヌ川はフランスとスペインの国境にそびえ立つピレネー山脈
のスペイン側の山中に源があり、そこからフランスのトゥールーズ
を通り、ボルドー地方で東から流れて来るドルドーニュ川と同流し
ジロンド川と名を変え、ビスケー湾に注ぐ全長約650キロメートル
の大河です。下の画像の中央からやや斜め左下の青い線がそれです。


フランスの歴史は、勿論ワインも含め、川や運河によって創られて
来たとも言え、明晩の放送ではその点を理解するのに大いに役立つ
と思います。
現地に行くのはそう簡単な事ではありませんので、この番組を見て
フランスの歴史、フランスの文化、フランスの美しい風景、そして
世界中にワインの銘醸地として名を馳せるボルドーを身近に感じて
感じてみて下さい。



ボルドー地方はジロンド川の右岸と左岸とで大きく異なります。
その主要因の一つに土壌の違いがあります。ジロンド川になる
前の2つの川の作用により右岸は粘土質が多く、左岸は砂利質が
多く、この違いが右岸、左岸それぞれに向くブドウ品種を相違
させています。
大まかな傾向ですが、右岸は粘土質土壌の為、Merlot/メルロ
に向き、左岸は主に砂利質土壌の為、Cabernet Sauvignon/
カベルネ・ソーヴィニョンに向きます。
メルロを主体に造る赤ワインはふくよかなボディーで、その中
に渋味(タンニン)が丸く柔和に溶け込んでいる。カベルネ・
ソーヴィニョンを主体に造る赤ワインは酸味を基調とし、右岸
のワインより比較的スリムでタンニンがストレートに力強く、
ズシリと伝わる。それぞれこの様な酒質に仕上がっています。
ボルドー地方はかつてブドウの樹すら育たない不毛の地でした。
湿地を埋め立て、大地を創り、人々の英知、長きに渡る努力の
おかげで現在の栄光をつかみました。その歴史も番組内で取り
上げられているでしょうか。明日の夜はその点も含め楽しみに
ボルドーワインを飲みながら放送を見たいと思います。皆様も
是非、明日の夜9時にTVの前にお集まり下さい。
そして放送を見てボルドーワインが飲みたくなったなら是非、
日曜日に当店へ。2,000円から取り揃えてあります。

2019年11月28日木曜日

angus THE BULL / アンガス・ザ・ブル@29日

皆様ご存知、29日は肉の日です。肉の種類は様々あり、加えて食べ方
も色々あります。一般的に肉料理には赤ワインと言われていますが、
この組み合わせは常に正しいとは限りません。
例えば、タレ味の焼き鳥でしたら赤ワインが良いでしょうが、塩味の
焼き鳥ですと赤ワインよりも特定のタイプの白ワインの方がより良く
マリアージュします。
肉料理とワインのベターな組み合わせは塩で食べるのなら白ワイン、
塩コショウやタレ、ステーキソースで食べるのなら赤ワインと思って
おけば良いでしょう。また、脂肪分の多い部位の肉でしたら塩で食す
時でも赤ワインがマッチする事が多いと言えます。



29の日には赤身肉をガツンと食べたいですよね。「赤身肉に合う」を
コンセプトに造られたオーストラリア産の赤ワインがあるのをご存知
でしょうか?そのワインはangus THE BULL / アンガス・ザ・ブル。
下の画像でステーキ丼の横にあるワインがそれです。


このワインはCabernet Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョンを主
に造られた赤ワインで、黒みの強い果実を思わせる香りがあり、樽
(発酵、熟成に使った)由来の成分の芳醇な風味がそこに加わり、
味わいには膨らみ広がる様なリッチさがあります。
芳醇でリッチな酒質の赤ワインは赤身肉の脂肪分、そして豊かな味
のステーキソースとの相性に優れ、ワイン名の通り、アンガス牛の
料理をソースで食す時には最高の相棒となります。
明日は11月29日、肉の日です。寒さが日に日に増し、身体が十分な
栄養(カロリー)を要求する季節になりました。29日くらい、肉を
思いっ切り食べて赤ワインを味わい尽くし、エネルギーをシッカリ
補給してみませんか?
*angus THE BULL / アンガス・ザ・ブル
飲み頃温度:19度。
<まろやかなミディアム~フルボディー>
750ml 2,500円
375ml 1,500円