2020年5月21日木曜日

ちょっと小休止。Wineミニ知識Part1

*現状を考慮し、ご来店の際は、確実にマスクの着用をして下さい。
マスクをしていない方は入店できません。ご注意下さい。

*密を避ける為、店内に先客がいる場合はそのお客様の買い物の終了、
退店まで、店の外でお待ち下さい。

「新型コロナウイルス(COVID-19)に感染しない。感染させない。」

その為に当店はできる限りの事を確実にして行きます。


すみません。To goネタに行き詰まってしまいました。新たなfood to go
を探し出すまで、別のトピックでやらせて下さい。
先ず、この画像を見て下さい。これは当店内の一部です。この画像の何を
見てほしい
のかと言いますと、立ててあるワインと寝かせてあるワインが
混在している事です。




ワインは瓶を寝かせて保管(陳列)するんじゃないの?そんな質問をする
人がいると思います。スーパーやコンビニ、量販店のワインの陳列を見る
と全てのワインの瓶が立ててあったり、逆に全ての瓶が寝かせてあったり
と言った具合です。当店の様に立てた瓶と寝かせた瓶が混在している店は
あまりない(もしかしたらほとんどない)かもしれません。
立ててあるワインはどんなワインなのか。横向きに寝かせてあるワインは
どんなワインなのか。興味がありますか?どちらの状態にするかには明確
な理由があります。それを2回シリーズで説明したいと思います。
瓶詰ワインは蓋をしなければなりません。ワインの瓶の栓には色々な種類
があります。コルク樫をくり抜いて作った天然のコルク、コルク樫などを
使い作ったナチュラルコルク、また、それらを使い人工的に作ったコルク、
人工心臓弁などに使うプラスチックで作ったコルク(シンセティック)、
ガラスで作ったコルク(Vinoloc/ヴィノロック)、ペットボトルと同じ様
にひねれば開くスクリューキャップなどです。
ワインの瓶を立てるか、寝かせるかはこれらの栓の種類により決まります。
但し、それに当てはまらない例外がひとつあり、それを今回は取り上げ、
説明したと思います。
その例外は、発泡性ワイン(スパークリングワイン)が入っている瓶です。
スパークリングワインの命は酸味と言われています。実際、原料ブドウの
収穫は非発泡性ワインの原料ブドウよりも早く、ブドウが完熟したか否か
を重視するより、酸味の存在が十分にあるか否かが重視されます。
酸は非常に強い成分で、滅菌したり、物体を変形させたりします。コルク
も酸に影響を受け、変形します。酸味の存在が、より多いスパークリング
ワインでそれが短期的に、そして顕著に現れます。だから、コルクが影響
を受けない様、瓶を立てておく必要があるのです。
こちらの画像をご覧ください。スパークリングワインのコルクです。金具
が付いていないのが、元々の状態です。皆様が知っているスパークリング
ワインのコルクの形状とは違います。でも、これが原型です。



この状態のコルクの真ん中から下の部分を圧縮し、瓶に差します。だから
スパークリングワインのコルクはマッシュルームの様な形状をしているの
です。
しかし、圧縮したのですから、その圧縮から解放すれば、瓶からコルクを
抜けば、元に戻るはずです。ワインに含まれている酸に影響を受けていな
ければ、元に戻ります。元に戻る様な状態であってほしい為、瓶を立てて
保管(陳列)するのです。
コルクは密栓です。コルクの弾力(元に戻ろうとする反発力)を利用し、
密閉しているのです。ならば、コルクが変形して(弾力を失って)良い訳
がありません。変形する事で(コルクが縮まる事で)瓶の外と中で空気の
流通が発生します。ワインが酸化します。スパークリングワインの命の酸
と同様、その大きな特徴である炭酸ガスが抜けてしまいます。それを防ぐ
必要があります。
少し前に、スパークリングワインのコルクはマッシュルームの様な形状を
していると言いました。それにもOKな程度と、問題ありの程度があります。


こちらの画像をご覧ください。4つのスパークリングワインのコルクがあり
ます。左のコルクは下がとても縮んでいます。右のコルクは圧縮する前の
状態にかなり戻っています。
左のコルクのスパークリングワインは多くの場合、本来あるべき姿でない
と言え、ガス圧が弱かったり、風味に酸化熟成のニュアンスがあります。
右のコルクのスパークリングワインのほとんどは、生産者が意図した通り
の酒質をキープし、ガス圧はシッカリあり、刺激的アタックをしていて、
フレッシュさを残しつつも、熟度ある味わいの広がりを備えています。
つまり、スパークリングワインは瓶を立てて保管、陳列する事で、造り手
のセラーから出荷された良好な状態を保ったまま、飲み手に渡す事が可能
となり、それを飲んだ人が本来の素晴らしさを楽しめる事になるのです。
ですから、当店にやって来たスパークリングワインは全て立っています。
造り手の思いを皆様にそのまま届けたいですから。
しかし、その前の過程に問題がある場合があり、それには当店が関与でき
ませんので、当店にやって来る前にコルク・ダメージを負ってしまった時

には、当店で立てておいたとしてもそのコルクは回復しないのです。
だからお願いがあります。輸入元の皆さん、日本に到着したら、また通関
した後はスパークリングワインを立てて保管して下さい。コルクへの悪い
影響を避け、スパークリングワインの健全な状態を保ち、日本のワイン・
ラヴァーの皆様に喜び、楽しみを届ける為に。
そして皆様は、万が一、当店以外でスパークリングワインを買わなければ

ならない状況に陥った時には、是非、立ててある瓶で、その肩にほこりが
たまっていない(長きに渡って売れていない事を意味しますから、それで
品質が劣化している可能性もありますので)スパークリングワインを買う
と良いでしょう。でも、ベストはそんな所で買わず、当店で買う事ですが。


次回は、ワインの栓の違いにより、立てておくべきワインと横に寝かせて
置くべきワインを説明します。