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2020年3月21日土曜日

高くて良いのは当たり前

高くても良くないものもありますが、それはもちろん論外です。
高くて良いのは当然の事なのですが、その良いと言う程度がどれ
程なのかで、価値が上下します。
当店が販売するワインの選択基準は、販売価格の数倍以上の価値
がある事。1,000円で販売するワインは、スーパーやコンビニ等
で売っている3,000円以上のワイン、いやそれ以上の価格の商品
に匹敵すると言った具合です。
また、当店で販売する10,000円以上の高額ワインの選択基準は、
品格がある事、バランスの良さが抜群である事、熟成により香味
が洗練されている事で、そのワインを一言で形容するなら「美」
と言える事。これらの条件をクリアしているか否かがポイントに
なります。
最も有名な赤ワインの一つにアメリカ合衆国カリフォルニア州の
ナパ・ヴァレーと言う産地にOpus One/オーパス・ワンがあり、
ワイン愛好家なら誰もが一度は味わってみたいと思っているはず
です。
当店は抜群のコスト・パフォーマンスのワインを販売しています
ので、5,000円の出費を覚悟して頂ければ、最低でも数万円する
高額ワインに匹敵するワインをお買い求め頂けます。ですので、
高額ワインの取り扱いはあまりありません。取り扱う必要がない
と言った方が正しいでしょう。


そんな中、オーパス・ワンだけは常に在庫しています。その理由
はオーパス・ワンの醸造所で行われたスペシャル・プログラムに
参加し、ワイン造りのコンセプト、ワイン・メイキングの過程、
ブドウ畑や醸造所内部の見学を通じ、オーパス・ワンとは何かを
十分に学び、理解した事でオーパス・ワンと言うワインが特別な
存在になっているからです。
つまり、オーパス・ワンが有名であるからとか、在庫していれば
いつかは売れるからだとか、そんな安易な理由で取り扱っている
のではないと言う事です。
そうは言っても、かなり高額のワインですから、簡単に味わう事
はできませんし、お客様に味わってみてはどうですかなどと気軽
に勧める事はできません。
そこで当店では少しでも負担を少なく、そしてオーパス・ワンを
楽しむ機会を持って頂けたならと思い、375ml(ハーフ・ボトル)
が輸入される度に少量ですが仕入れています。この度、約1年ぶり
にオーパス・ワンのハーフ・ボトルを在庫できましたので、ここ
で入荷の案内をさせて頂きます。
今回の入荷は2016。750ml(フル・ボトル)ですと熟成の進みが
ハーフ・ボトルよりも遅くなりますので、今の味わいは少々硬い
のですが、ハーフ・ボトルはかなり香味がこなれて来ていて、今、
味わってもその素晴らしさを十分に感じて頂けますので、販売を
始める事にしました。ただ、ベストな楽しみ方は一度、デカンタ
などに移し替えて、空気接触をさせてあげ、その後、数時間経過
してから味わって頂く。この方法が良いと思います。
COVID-19が蔓延中で観光地や都内への外出もままならない今、
外出先で散財したと割り切って、ワイン・ラヴァーのあこがれの
オーパス・ワンを購入、味わってしまう。この決断をする絶好の
チャンスかもしれません。決心した方は是非、ご来店の上、至高
の赤ワイン、オーパス・ワンを入手して下さい。その様なお客様
が現れるのを心からお待ち致しております。


*OPUS ONE 2016 375ml
相性の良い料理:脂肪分の多い、コッテリとしたコクのある料理。
        チーズなら、ブリー。
飲み頃温度:19度。
<まろやかなフルボディー>
35,000円


オーパス・ワンのワイナリーへ続く道。正面に小さく見える建物が
ワイナリーです。この時の気分はテンション・マックスです。


こちらがオーパス・ワンが誕生するワイナリーです。中央の黄色い
ドアが売店の入り口です。その左側に重要顧客が案内される応接室
があります。スペシャル・プログラム受講の際はそこに案内され、
オーパス・ワインの歴史のレクチャーを先ず受けます。


オーパス・ワンがここで洗練されます。塵も黒カビさえ微塵もない
熟成庫。このクリーンさが今のワイン・セラーの常識です。

2020年1月12日日曜日

2か月前程からこれに魅了されています。

当店のお得意様にRITZと言うオイスター・バーがあります。ここの
料理の中に至福のひと時をもたらしてくれる絶品なものがあります。
それはオイスター(牡蠣)ではありません。何だと思いますか?

鴨のリエットです。香ばしく焼いたパンの上にスプレッドしてあり、
ドライ・トマトの赤とスライス・チーズの白が彩を添えています。
シットリとしていて、滑らか。マイルドだけど、深みがあり、野趣
さがありつつも、優しい味わいをしていて、果実味の優美な、重厚
過ぎない赤ワインのベストな相棒になります。
白ワインやスパークリングワイン、ブルックリン・ラガーで生カキ
を堪能した後にこの鴨のリエットと赤ワインでRITZでのハッピーな
夜を締めくくる。超お勧めです。
RITZではその他、鴨のロースト、スパゲッティ、グラタン、ギネス
ビールでサクサクの衣のフィッシュ&チップス等も楽しめ、生カキ
の苦手な方でも訪れる価値大のオイスター・バーです。
***************************
*RITZについてはこちらにてチェックしてみて下さい。 *
* https://www.facebook.com           *
* /Oyster-and-Wine-Bar-RITZ-49744777034762/   *
************************
鴨のリエットはRITZ店内でお召し上がり頂きたいのですが、自分の
家でリラックスしながらワインと共に味わいたいと強く願う方には
To goが可能です。その際は持ち帰り用の皿を持参して下さい。


鴨のリエットをTo goした方にお勧めの赤ワイン(今月新着)を紹介
致します。実際に昨夜、ペアリングしてみましたがいずれも予想を
越えたマリアージュを奏でてくれました。
*Riva Rey 16 Rioja Crianza Tempranillo
 リヴァ・レイ16リオハ・クリアンサ、テンプラニージョ
飲み頃温度:15~18度。
<まろやかなミディアムボディー>
1,200円
*La Valentina 16 Montepulciano d'Abruzzo
 ラ・ヴァレンティーナ16モンテプルチャーノ・ダブルッツォ
飲み頃温度:15~18度。
<まろやかなミディアム~フルボディー>
1,500円
*Marghia 16 Cannonau di Sardegna
 マルジア16カンノナウ・ディ・サルデーニャ
飲み頃温度:19度。
<まろやかなミディアム~フルボディー>
3,500円

2019年12月4日水曜日

小布施ワイナリーにて

小布施ワイナリーを率いる至高のワインメーカー、曽我彰彦さんとの
ミーティングの為、2日、3日を連休させて頂き、小布施に行って参り
ました。
曽我さんの案内でブドウ畑、醸造所、日本酒蔵を一通り見学した後、
曽我さんが魂を込め造り上げた複数のワインをテイスティングする間
曽我さんのレクチャーを受けつつ、ワイン談義に花を咲かせました。


彼と二人きりの濃密なワイン談義の時間は常に刺激的でプライスレス
な価値があります。今回も多くの新たな発見があり、それらは今後の
ワイン・ビジネスに確実に役立つでしょう。
また、今回の訪問では今、最もホットなワイン、中国のワイン産地や
ワインについて知り得る限りの事を曽我さんに伝えて来ました。前回
のタイのワイン同様、今回の中国ワインに非常に興味を示し、色々な
事を感じて頂けた様でした。
2019年最後の月になり、年内最後の小布施ワイナリーのワインの出荷
が近々あります。今週中には間違いなく届きますのでテイスティング
を早々に済ませ、販売の案内をしたいと思います。今しばらくお待ち
下さい。


2日は悪天候の予報だったにも関わらず、小布施駅に到着した時には
上の画像の様に空は晴れ渡り、鮮やかな虹が出迎えてくれました。

2017年6月27日火曜日

ロシアワインを飲みながらコンフェデ

SAMURAI BLUE(サッカー日本代表)が出場を逃していますので
いまいち盛り上がっていませんがFIFA Confederations Cup 2017
Russia(コンフェデレーションズ・カップ・ロシア大会)は28日
に準決勝を迎えます。


準決勝の組み合わせはポルトガルvチリ、ドイツvメキシコです。勝者
は7月2日にサンクト・ペテルブルクで決勝に臨み、残念ながら敗者と
なってしまった国は同日、モスクワで3位決定戦に臨みます。



世界的なイヴェントがあると必ず熱視線を浴びるのがその開催国なら
ではの特産品です。今大会はロシアで開催されていますので、注目は
やはりウォッカ?いや、今のロシアならワインです。
リベリアの永久凍土の地がありますので、極寒の地とイメージされて
しまうロシアですが、広大な国土はワインの銘醸地であるフランスの
ボルドーやブルゴーニュ、北イタリアのピエモンテなどとほぼ同北緯
にまで広がり、そのエリアでブドウを育み、ワイン造りをしています。
ロシアワインの大きな特徴はピュアな果実味を明確に備え、ワインが
ナチュラルな農作物の変化形であるとシッカリ認識させられる酒質で
ある事です。


この白ワインはChardonnay/シャルドネと言うブドウを100%使い
木樽で発酵し、木樽で熟成し造り上げた白ワインで最も芳醇な酒質
に仕上がっています。オイリーな口当たりに重厚な深みが加わり、
目を閉じて何も知らずに味わったなら赤ワインと間違える程のコク
を感じます。
ワインの酒質に合わせ、リッチなコクを備えた料理と一緒に合わせ
楽しむと良いでしょう。スパゲッティ・カルボナーラ、グラタン、
マヨネーズをかけた豚玉お好み焼きなどとの相性が抜群です。
Chateau Tamagne 2014 Chardonnay
シャトー・タマーニュ2014シャルドネ
相性の良い料理:クリームと使用した料理。脂肪分を含んだ料理。
チーズなら、カマンベール・ド・ノルマンディー。
飲み頃温度:15度。
<コクのある、ふくよかな、やや辛口>
3,000円


Cabernet Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョンと言うブドウで
赤ワインを造ると酸味とミネラリーさの主張が明確にあり、渋味
(タンニン)がドッシリと広がり、強いて言えば口当たりの硬い
酒質になりがちで、それがクラシックなスタイルで典型なのです
が、日夜の寒暖の差が大きく、栽培期の日照が豊かでゆっくりと
十分にカベルネ・ソーヴィニョンが熟した場合、その実をワイン
にすると、カシスやそのリキュールを思わせる華やかさがあり、
口当たりはしなやかでエレガントさを感じる酒質になります。
ロシアのワイン産地は大陸性気候の下にあり、ブドウ栽培期には
降水がほとんどなく、日夜の寒暖の差がとても大きく、同緯度の
ボルドーに比べ、カベルネ・ソーヴィニョンは完璧に熟します。
その結果、ボルドーのカベルネ・ソーヴィニョンの赤ワインの様
に青みの野菜を思わせる香りや硬い口当たりがなく、丸みのある
しなやかな口当たりでピュアなフルーティさのあるワインになり
ます。
香りが華やかで優しい味わいをしていますので、ワインだけでも
十分に楽しめるのですが、料理と合わせるのならテリヤキソース、
中濃ソース、オタフクソースなどで華やかさを加えた料理が最高
の相棒となります。
Chateau Tamagne 2014 Cabernet Reserve
シャトー・タマーニュ2014カベルネ・リザーヴ
相性の良い料理:脂肪分を含んだ旨味のある料理。
チーズなら、パルミジャーノ。チェダー。
飲み頃温度:15~18度。
<まろやかなミディアムボディー>
3,000円


シャトー・タマーニュはFIFAコンフェデレーションズ・カップ・
ロシア大会のスポンサーです。

2017年6月10日土曜日

ボージョレ地方訪問記連載前の最終予習

Beaujolais/ボージョレ地方にはフランスのワイン法により規定された
3つのカテゴリーのワインがあり、白ワインはChardonnay/シャルドネ
で、ロゼワインと赤ワインはGamay/ガメイで造る事になっています。


私達、日本人にはNouveau/ヌーヴォーのイメージがあまりにも強烈な
ボージョレですのでこの地方のワイン=赤と思いがちです。確かに赤が
主体ですから仕方のない事なのですが。
 It is the exception to the rule in an area where Gamay is king.  
Chardonnay represents just 2% of overall production in the 
region. Over 400 winegrowers toil to bring out the best in
Chardonnay in the Beaujolais and Beaujolais Villages AOC 
growing area.      ↑
ボージョレの公式WEBにも記載されています様に、ボージョレ地方の
白ワインを造る為のシャルドネの栽培はこの地方全体の僅か2%です。
この2%のシャルドネを400以上の生産者が全力を傾け、一切の妥協を
せず栽培し、白ワインを造っています。
ボージョレ地方にある3つのカテゴリーのワインは最上位にCrus des
Beaujolais/クリュ・デ・ボージョレがあり、この地方北部エリアの
限定された地域で育まれたガメイで造った赤ワインで、10の呼称が
あります。
次にBeaujolais Villages/ボージョレ・ヴィラージュがあり、クリュ
・デ・ボージョレの地域を囲む様にボージョレ地方の北部に広がり
38村がこの地域内に点在しています。ワインは白、ロゼ、赤があり、
ヌーヴォーを造る事が認められていますが、ヌーヴォーは白ワイン
がありません。
更にBeaujolais/ボージョレがあり、ヴィラージュ地域以外(この
地方の南部エリア)が原産地です。ボージョレ・ヴィラージュ同様、
ワインは白、ロゼ、赤があり、ヌーヴォーもありますが、やはり白
がありません。




白ワインを造る為のブドウ、シャルドネの栽培面積は全体の2%程で
造られる白ワインもボージョレ地方のワイン全体の2%を少し下回る
程度です。
上の画像の地図上にある2つの緑色の楕円の辺りが特にシャルドネの
栽培に適していて、上の楕円がボージョレ・ヴィラージュの白ワイン
主産地で、下の楕円がボージョレの白ワインの主産地です。
ワイン造りの為のブドウは家庭菜園の様には行きません。自分が栽培
したいと思っても自然環境がそれを許さない。この様な事はワイン用
ブドウではしばしば起こります。
赤ワインが主体のボージョレ地方で主に栽培されているのはガメイ。
そして白ワインの為のシャルドネはたった2%だけ。何故、そうなの
か。主な理由は土壌の違いにあります。ガメイと言うブドウが特に
好む土壌は花崗岩。シャルドネと言うブドウが特に好むのは石灰質
の多い土壌。ボージョレ地方にはシャルドネが多く栽培される2つの
地域がありましたが、その土壌は他所より石灰質の割合が特に高く、
ガメイよりシャルドネの栽培に適しているのです。ブドウを栽培する
人が任意で勝手にそうしたのではなく、長い時間を経て、思考錯誤の
結果、そうなった。ワイン用のブドウ栽培にはその様な秘密が隠れて
います。



ボージョレの白ワイン、ボージョレ・ヴィラージュの白ワインは非常
にレアだと言えます。日本のマーケットでは特にそう言えるでしょう。
統計によるとボージョレの白はボージョレ・ヴィラージュの白の2倍
の生産量があります。それにも関わらずボージョレの白でさえ、日本
での流通は極少量です。
過日のボージョレ地方滞在ではテイスティング経験の少ない白ワイン
に多く出会いたいと思い、訪問先のDomaine/ドメーヌ(ブドウ畑を
所有しそこで育んだブドウでワイン造りを行う生産者)でワインを
チェックする際には白ワインがあったならパーフェクトに神経を研ぎ
澄ませてその白ワインに向き合いました。
ボージョレの白ワイン、ボージョレ・ヴィラージュの白ワインに共通
する要素はフルーツのクリーンなピュアさ、酸味の美しいシャープな
伸び、清々しさ、清涼感ある味わいと言えます。
ボージョレ地方を200kmほど北上すると最も有名な辛口白ワインの
原産地があり、Chablis/シャブリと言うワインが誕生します。この
シャブリに類似する香味を備えていると言えば、イメージ出来る人
が多くいるかもしれません。
これから気温がどんどん上昇し、気分を爽やかにしてくれるワイン
が恋しくなりますし、暑い時には柑橘類の果汁を添えたり、ポン酢
で食す淡い味わいの料理を食べる機会が増加します。そんな時には
ボージョレ地方の白ワインが大活躍。今回の訪問で出会った驚きの
品質の2種類の白ワインが既に当店に届いています。これから連載
する訪問記の中で紹介して行きます。

2017年3月26日日曜日

カリフォルニアと勘違いするほどの

日本で知り得た情報や持ったイメージを携え様々な国を訪問すると
現実とのギャップに大いに驚かされる事が度々あります。一番最初
にそれを経験したのがロシアで、次に経験したのは中国で、そして
今回、マニラ(フィリピン)で過去最大級の衝撃を五感で受け取り
ました。
マカティでのミッション遂行に当たり、いくつかの手段で予備知識
を備えた筈でしたが、真実は現地でないと決して知り得ないと言う
鉄則を再認識させられました。
今回、滞在した地はメトロ・マニラのマカティで、高層ビルが林立
し、オフィス、モール、ホテルなどが集積したメトロ・マニラ内で
最も発展したエリアでした。
耳に入って来る会話は英語、もちろんタガログ語もですが。そして
目に入って来る単語はスペイン語。店の名や道路の名など。まるで
英語とスペイン語が混在しているカリフォルニア州の様です。何も
知らずにこの地に降ろされたなら、そう思い込んでしまっても何ら
不思議ではありません。真っ青な空、トロピカルな街並み、開放的
な熱気と溢れる活気がそう思い込ませます。
アメリカの影響が濃く残る国ですから、アメリカンな雰囲気がある
事は誰もが理解できるでしょう。それ以前はスペインの影響を強く
受けていた国ですから、今でも少なからずその影響が残っています。
いや、かなり濃くかもしれません。それを感じるのはタガログ語で
現地の人々がしている会話を耳にしている時です。
スペイン語も話せるのですが、彼らの会話にはスペイン語の単語が
数え切れないくらい登場します。全て同じ意味で使っているのかは
不明でしたが、会話の流れやイントネーションから推測するとその
多くが同様の意味で使われているのではと推測できました。
もし、そうであるのなら、スペイン語が話せる人はタガログ語習得
が比較的し易いかもと思わずにいられません。多くの言語はお互い
にリンクしていて、同時学習がマルチリンガルへの早道です。実際
スペイン語とタガログ語がどの位リンクしているのか、今は把握し
切れていませんが、その度合によっては7つめの語としてマスター
してみようかと思っています。
ロシアも中国も、今回、初めて大地を踏みしめたフィリピンも発展
しているエリアとそうでないエリアの格差はあまりにも大き過ぎる
のですが、発展を続けているエリアの勢いが日本では感じられない
レヴェルの凄さで、そのエリアが他のエリアをカヴァーし、総印象
を引き上げていますし、その勢いが他エリアに及ぶのなら、発展し
尽くした日本などいつの間にか後塵を拝する事になるでしょう。
ワインに関しては消費国としてスタートし出した頃の典型スタイル
と言えると思います。フランスワインが主役の座にあり、デイリー
に楽しむ為にオーストラリアやチリのワイン、その両極まで広がる
イタリアワインと言った具合に。このマーケットの構図はロシアも
中国も現在は同じです。そして、まだ国民全員の飲み物ではない事。
全ての事象には始まりがあり、今、スタートラインに立ったばかり
のフィリピンがワイン消費国として成熟するのは数十年後になるで
しょう。いや、アメリカンなカルチャーに慣れ親しんでいますので、
もっと早いかもしれません。
ワインが根付きそうでなかなかシッカリと根付かない日本はやがて
アジアで重要なワインマーケットでなくなってしまうかもと本気で
思っています。


宿泊したホテルからマニラ湾方面を望んだ風景が上の画像です。
ホテルに隣接した富裕層が暮らす高層マンションが下の画像で、
この様な建物がいくつも林立しています。



縁あって初めて関わったフィリピンですが、ワイン生産国でない
にも関わらず、これからも目を離せない存在であり続けそうです。



夕暮れのRizal Park/リサル公園です。空にたなびく国旗の方向が
マニラ湾です。背後には夕暮れと共に始まる噴水パフォーマンス
が楽しめる池があります。


フィリピンでビールと言えばSan Miguel/サン・ミゲル(これも
スペイン語です。)。色々と味わってみましたが、料理との接点
の広さは一番右の緑色のビールがベストでした。


2017年3月6日月曜日

あなたはロシアワインを知っていますか?

どこの出身ですかと聞かれ、群馬ですと答えるとスキーが上手
なんでしょうね。と言われます。群馬にはスキー場が沢山あり
県民は頻繁にスキーをしているとイメージされている訳です。
スキー場などない所で生まれ育ちましたので、数えるほどしか
スキーをした事がないのが真実です。
同じ様にロシアのワインと言うと、あんなに寒い地でブドウを
育て、ワイン造りが出来るのか。と言う事になる訳です。事実
永久凍土のシベリアの地がありますから、その様なイメージを
持ってしまっても仕方がないのかもしれませんが...。


上の画像がロシアの国土です。ワインの産地は一体どこにある
のでしょうか?ロシアのワイン産地は数か所に点在しています
が、そのメインになるのがKrasnodar/クラスナダールと言う
街の周辺です。2014年冬季オリンピックが開催されたSochi/
ソチ(黒海北側の沿岸にある街)からそう遠くない北方にあり
ます。




そのエリアがどの様な所なのか。上の画像をご覧下さい。左側
のやや上の方に赤い星マークがあります。(フランスの表示に
重なっています。)この星の辺りがクラスナダールです。
ワインの銘醸地、ポルトガル、スペイン、フランス、ドイツ、
イタリア、アメリカとほぼ同じ北緯にある事が判ります。
つまり、決して極寒の地などでなく、ブドウ栽培が十分に可能
なエリアなのです。しかも、内陸地になりますので大陸性気候
となり、ブドウ栽培期には雨が降らず低湿で病気の発生の危険
が少なくなります。また日夜の気温差が大きく、酸味が備わり
果実味のシッカリした良質のブドウを育めます。
その様なブドウでワイン造りが行われますので、ロシアワイン
の多くが美しいフルーティーさを備え、バランスの良く取れた
酒質になっています。


ロシアワインに関しては公的な統計がありませんので、実態の
詳細な把握に苦労します。その様な状況の中、上の画像を発見
しました。
どのワイナリーがどの様なブドウからどの位のワインを造って
いるのかを知る事ができます。当店が初めて取扱ったロシア産
ワインを造ったChateau le Grand Vostock/シャトー・ル・
グラン・ヴァストークは2003年の設立で、ロシアで5番目の
生産量であると。この造り手のワインは残念ながら、輸出入が
終了した為、当店の在庫は間もなくなくなります。
その代わりに3つのワイナリーのワインが店にやって来ました。
その中のひとつChateau Tamagne/シャトー・タマーニュは
1956年設立のロシア第2位のKuban Vino/クバン・ヴィノの
商品です。


ロシアからやって来た新着ワインは白が2種類、赤が4種類です。
これからそれらを順番に紹介致します。ロシアワインって凄い。
そう思わず言ってしまうほどの高品質です。

2016年12月2日金曜日

次はここだ@カリフォルニア州

アメリカ合衆国のワイン・ビジネスの中心はカリフォルニア州。中でも
Napa/ナパとSonoma/ソノマはアメリカ国内だけでなく、世界でも最も
重要で有名なワイン産地に名を連ねています。
しかし、カリフォルニア州はそこだけではありません。ナパとソノマの
北側にあるMendocino County/メンドシーノ・カウンティーはその2つ
の産地に決して劣らないポテンシャルを有する産地として認知度が
急上昇中です。
中でもAnderson Valley/アンダーソン・ヴァレー、Mendocino Ridge/
メンドシーノ・リッジは自然環境がもたらす冷涼さ故、Chardonnay/
シャルドネ、Riesling/リースリング、Gewurztraminer/ゲヴュルツ-
トラミネル、Pinot Noir/ピノ・ノワ等の品種から美しいフルーティー
さを備えた高品質のワインが誕生しています。




アンダーソン・ヴァレーは南北を山に囲まれ、その底辺を東から西
へNavarro River/ナヴァロ川が緩やかに流れています。この川の
河口エリアは開けた平野になっていて、沖合を流れる寒流の冷気
が河口から上流に向けて入り込んで来ます。これがこの地を冷涼
にしている最大の要因です。
アンダーソン・ヴァレーの南側の山がメンドシーノ・リッジで、こちら
は最高海抜が1,500mにもなる為、やはり冷涼な気候になります。
一方でアンダーソン・ヴァレーにかかる霧の上方に畑が位置する
事から、日射量に恵まれ、アンダーソン・ヴァレーのワインよりも
果実味のハッキリとした酒質になる傾向があります。




ナパ、ソノマ方面から北上し、アンダーソン・ヴァレーへ向け西方
へ128号線を進むと、アンダーソン・ヴァレーの看板が出迎えて
くれます。
この地には果樹園、牧草地、ブドウ畑が混在する風景が広がり
のどかです。ブドウ畑はヴァレーの北側の起伏が豊かな南向き
斜面に拓かれています。こんな風景がどこまでも続く産地です。




これが沖合からの冷気を内陸へと運んでくるナヴァロ川です。
水温と空気の温度差から午前中には視界不良な位、厚い霧
に包まれます。
霧に包まれた午前中の冷涼さ、霧が晴れた午後の温かさ、
日没後の急激な気温の低下による温度差がブドウに豊かな
果実味と酸味、糖度をもたらします。これがピュアな果実味を
持つワインへと変身する訳です。
次回はこの産地でワイン造りをする至高のワイナリーを紹介
致します。

2016年11月24日木曜日

驚きはいつも意外な所からPart3

ロシアは極寒の地でしょうか?確かにその様なエリアもあります。広大
な国土がヨーロッパから日本の直ぐ近くまで広がり、それ故、自然環境
は多岐に渡ります。永久凍土に閉ざされたシベリア、冬季には極寒の
地になるサンクト・ペテルブルクやモスクワ、比較的マイルドな気候を
保つ黒海沿岸エリアなど。
私達のある事に対するイメージは多くの場合、ある事が持つ幅広い中
の極にあるものになりがちです。ロシアは極寒の地だからワイン造りと
無関係、ブラジルは熱帯の大密林地だからワイン造りと無関係と言った
具合に。
しかし、現実を直視してみればロシアからもブラジルからも驚きの品質
のワインが多数誕生し、世界のワイン・ラヴァーを熱狂させています。
ロシアで驚きの品質のワインを誕生させているエリアはどこにあるので
しょうか。それはロシア国内で年間を通じ比較的マイルドな気候を保つ
黒海沿岸のエリアです。





上の画像中に赤丸があります。そこはKrasnodar/クラスナダールと言う
ロシア南部の中心都市で、ロシア・ワインの造り手のほぼ全てがこの地
の周辺に集まっています。現在、当店で販売している9種類のワインの
全てがそこで誕生しています。
クラスナダールは北緯45度に位置しています。この北緯はワインの世界
ではどの様な状況なのでしょうか。45度ラインを西に進むと、今、非常に
高品質でありながら、比較的低価格のワインが数多く造り出されている
として大注目のルーマニア、そしてイタリアの銘醸地ピエモンテ、更には
フランスのブルゴーニュやボルドーと言った著名な産地があり、ワインに
とって大切なエリアであると言えるでしょう。




Hong Kong International Wine and Spirits Fair/香港国際美酒展で
出会った驚愕の品質のロシア・ワインはそのクラスナダールとは
原産地を異にしていました。
その産地はCrimea/クリミア。クラスナダールをほぼ真西に行った
所にある半島です。それならロシア・ワインではなく、ウクライナ・
ワインじゃないの?そんな疑問を抱くでしょう。国際的には今でも
クリミアはウクライナですから。
この問題は非常にデリケートで簡単に持ち出し、語り合う事を慎む
のがベターですが、何度も訪れた事があり、ロシアは故郷の様な
地ですので、その立場で簡単に解説します。
クリミアはロシアにオリジンがあります。そこの住民はロシア人が
約60%、ウクライナ人が約25%、他は多民族で構成されています。
オリジンがロシアにある事、ロシア人が圧倒的多数を占めている
現実はその地をウクライナではなく、ロシアだと考えるのが自然と
する人がいるのです。
これは非常にデリケートな事ですので、当事者以外は言及しない
事がベストな対応です。そこに住む当事者がクリミアはロシアと
言っているのですから、その考えを尊重し、話を聞く、話を進める
事が必要です。





ロシアに滞在した際には可能な限りロシア産ワインをチェックして
来ました。甘味を残した赤ワインが主流であった時も知っています
し、フランスワインの影響を受け、甘味を残す事を排し、造られた
ボルドータイプの赤ワイン、ローヌタイプの赤ワイン、ブルゴーニュ
タイプの白ワインへとシフトした時代もシッカリと見て来ました。
そして、その様にシフトし、それらの品質が飛躍的に向上して来た
流れも見て来ました。しかし、その変革は更にスピードを上げ進み
つつあったのです。
上の画像のPinot Noir/ピノ・ノワから造られた赤ワイン、下の画像
のSauvignon Blanc/ソーヴィニョン・ブランから造られた白のアイス
ワインは今まで知っていたロシア・ワインの範疇を越え、異次元の
世界へ到達してしまっていました。
赤ワインと白ワイン、辛口ワインと甘口ワインの違いはありますが、
どちらにも共通しているのは「美しさ」、様々な要素のパーフェクトな
調和、角々しさのない優しさです。
クリミアの地のポテンシャルなのか。この造り手のタレントなのか。
理由は一つではなく、複合の結果と思いますが、それにしても凄い
と一言で片づけられるレヴェルではありません。





クリミアは複雑すぎる問題を抱えている為、色々な障害が発生して
います。原産地クリミアの商品は現在、日本へと輸入する事が不可
となっています。こんなにも素晴らしいワインがあるのに。
経済制裁はいつ解除になるのでしょうか。それは誰にも判りません。
解除が近い将来、行われた際にはこのワイナリーのワインを是非、
インポーターに輸入してほしい。今はただそう強く願っています。



2016年11月22日火曜日

驚きはいつも意外な所からPart2

1968年に米を原料にArac/アラックと言う蒸留酒(日本で言う米焼酎の
様なアルコール飲料)を造り始め、1994年には島の北部で育んだブドウ
でワイン造りを始めたHatten Wines/ハッテン・ワインズ。Hong Kong
International Wine and Spirits Fair/香港国際美酒展で出会った驚きの
品質のバリ島産ワインを造る2つのワイナリーの片方です。
ワイン造りとはおよそ無縁の地、バリ島で何もない道を切り開き、幾多
の困難、挫折を乗り越え、この地のパイオニアとしてワイン造りに従事
して来たハッテン・ワインズにはそれだけでも大きな敬意を表するべき
ですが、彼らが造り出した今のワインを味わうなら、パイオニアだから
と言う理由で敬意を表するだけではない事が明確に判ります。




インドネシアと言えば、ジャングル、スコール、海に囲まれた島々。これ
が多くの方がイメージする事で、ワインとは全く無縁の地です。しかし、
どこにでも不可能を可能にしてやろう、新しい常識を創り上げようと志す
人がいます。それがバリ島ではハッテン・ワインズでした。
熱帯に属するインドネシア、バリ島ですが、この気候条件がワイン造り
にアドヴァンテージを与えます。雨季と乾季の2つの季節が明確にあり
乾季の概ね5~10月には湿度が高くなりません。これがポイントです。
雨が少なく、乾燥し、十分な日照がある乾季。この期間にブドウを栽培
すれば高湿度下の病害虫によるダメージを受け難く、その結果、良質
のブドウを手に入れる事ができます。良質のブドウは良質のワインを
造り出す。これは常識ですので、例え熱帯性気候の地であっても良質
のワインが誕生するのは必然です。
同じ様な気候帯にあるタイではGran Monte/グラン・モンテやHua Hin
Hills/フア・ヒン・ヒルズが既に世界基準のワインを誕生させ、新常識
を打ち立てています。
赤道に近い南緯8度付近に拓かれたハッテン・ワインズのブドウ畑は
強い陽射しによるブドウの実の日焼けを防ぐ為、風通しを良くし低い
湿度を保つ為、そして作業効率を考え、ブドウの樹を棚仕立て(樹
を高く仕立て、葉を屋根の様に茂らせ、その下にブドウ実がなる。)
にしています。熱帯エリアのブドウ畑はこのスタイルが主流です。




先日であったハッテン・ワインズの驚きの品質の2つのワインがこちら
です。先ず白ワインのAga White/アガ・ホワイトです。アガとは現地語
で本物の、信頼すべきと言う程の意味で、この白ワインを味わうなら
アガと名付けた訳が自ずと判ります。
Belgia/ベルジアと言うMuscat of Alexandria/マスカット・オブ・アレキ
-サンドリアの仲間のブドウで造られ、白い花や白い果実のクリーン
でチャーミングな香りに満ち、爽やかで清々しい気持ちにさせられる
味わいをしています。
白いパラソルの下で真っ青な海と空、鮮やかな緑の木々を見ながら
味わえば最高の気分になれるでしょう。




そしてこちらがPino de Bali/ピノ・ド・バリです。未発酵のブドウ果汁と
グレープ・スピリッツ(ワインを蒸留したもの)をブレンドし、7年以上の
木樽熟成で酒質を洗練させました。
メープルシロップを思わせる華やかさ、芳醇さに満ちています。妖艶
なとはこの様な香味の事を指すのでしょう。こちらは浜に打ち寄せる
波の音、時々聞こえる風に揺れる木々の葉、夜の帳が降りたそんな
静けさの中、シットリと味わいたい逸品です。




ピノ・ド・バリはSolera System/ソレラ・システムと言う特殊な製法で
造られました。この製法はスペインの代表的なワイン、Sherry/
シェリー(Vino do Jerz/ヴィノ・ド・ヘレス)造りに用いられる製法で
3段or4段に積み上げた木樽でワインを熟成し、一番下(ソレラ)の
樽からワインを一定量取り出し、瓶に詰め、その分を上の樽から
ソレラの樽へ注ぎ足すます。減った分を上から下へと注ぎ足して
行きますので、樽の中のワインは平均すると下に行く程、古くなり
ます。
ピノ・ド・バリは7年以上熟成を経ています。それは一番下(ソレラ)
の樽の中のワインが7年の熟成を経ていると言う事で、この商品
が完成するまでに多くの時間、手間がかかる訳です。
パイオニアとしてバリ島のワインを常識の世界へと押し上げて来た
ハッテン・ワインズ。その進んで来た道はどれ程、過酷だったのか。
バリ島でこんなにも素晴らしいワイン達が誕生するのは何故か。
香港国際美酒展で聞いた事だけではない筈です。真実は現地に
もっと隠れているでしょう。来年、現地での再会を約束しています
ので、その時に全てを明らかにしたいと思います。

2016年11月21日月曜日

驚きはいつも意外な所からPart1

ワインの世界の常識、それは北緯30~50度、南緯20~40度の範囲に
入っているエリアがワイン造りに適している。この業界に入った30年前
にはその常識に例外など全くありませんでした。
私達が住むこの世界には多くの常識があり、多くの非常識もあります。
しかし思い出してみて下さい。一昔前に常識だった事が今では非常識
に、非常識だった事が今では常識になっている事がありませんか?
時を経れば色々な事が変わり、常識と非常識の線引きも変わります。
ワインの世界ではそんな事がしばしば起こります。そうと判っていても
時に大きな衝撃を受けます。
New Latitude Wine/新緯度ワインを標榜し、世界のワイン・マーケット
に華々しく登場したタイ・ワイン。それ以前には世界のワイン・ラヴァー
をその品質の凄さでノック・アウトしたインド・ワイン。それらは以前の
常識では非常識の、あり得ない所から出現した、あり得ないレヴェル
の産物です。




かつての常識は上の画像ではピンク色の中に、非常識はそれ以外の
所に例外なくありました。インドやタイは確実に非常識のエリアだった
のです。
しかし、非常識エリアから登場した新たな常識はそれだけでは終わり
ません。新たな旋風を巻き起こす予感大の新常識がインドネシアの
バリ島から出現しました。
検索しますとバリ島には3つのワイナリーがある様です。過日、参加
したHong Kong International Wine and Spirits Fair/香港国際美酒展
で初対面したその内の2つのワイナリー、Sababay Winery/サバベイ
・ワイナリーとHatten Wines/ハッテン・ワインズには完全にノック・
アウトされてしまいました。
バリ島には行った事がありませんので、どうしてその様なロケーション
からノック・アウトされてしまう程のワインが誕生するのか?全く想像
不可能です。




想像不可能でしたので、色々聞いてみました。上の画像の赤い枠内
がワイン醸造用ブドウの畑があるエリアです。バリ島は南緯8度付近
に位置していますので、北側のエリアですが、北半球なら南部です。
イタリアのシチリア島など暑い気候下のエリアでは少しでも冷涼さを
求める為、ブドウ畑を北側斜面に拓く事があります。バリ島もイメージ
は暑いですから、本来なら南側斜面に畑を拓くのが自然の流れです。
バリ島内陸には3,000mを超す山があり、その斜面が海岸線に向かい
長く伸びています。土壌は火山性で、海からの影響が絶え間なくある
海岸部、乾燥した晴れの日。それらに加え、この気候風土に最適な
ブドウ品種、クローンを選び、注意深く栽培する。その組み合わせが
北側斜面で好結果をもたらしているそうです。
今はまだイメージだけです。なぜ、そうなのか。現地で実際に見聞し
真実を把握する。来年は約束を遂行し、現地で真実を見聞します。





香港国際美酒展ではサバベイ・ワイナリーのワインを4種類チェックし、
中でもPink Blossom/ピンク・ブロッサム(ロゼ)、Ludisia/ルディシア
(赤)には強烈なインパクトを受けました。
どちらもAlphonse Lavallee/アルフォンソ・ラヴァジェと言うブドウで
造られています。このブドウはMuscat Hamburg/ミュスカ・ハンブルグ
を親に持つ交配品種で主にインドネシアで栽培されています。
ピンク・ブロッサムはサクランボやプラムを思わせるフレッシュな香り
があり、味わいには明確なタンニン(渋味)を感じます。チャーミング
な酒質ではありますが、タンニンを明確に感じる為、トマトを使った
ソースならミートソースの様な味わい深い方がより良くマリアージュ
します。




ルディシアは落ち着きがあり、優しい甘味を感じる赤ワインです。香りに
オリエンタルなスパイスを思わせる香りがあり、熟成による複雑さある
味わいに深みを感じます。
丸みある酒質はワインだけをシットリ味わうのにも向いていますが、鰻
の蒲焼や煮穴子に山椒をひと振りして食す時にも大活躍します。
会場のブースにいたサバベイ・ワイナリーでコンサルタントをしている
Yoke/ヨークさんは鰻の蒲焼が好みとの事で、蒲焼を食べる時は山椒
をかけ、ルディシアを飲んでねと伝えると、次の機会に試すと言って
いました。





上の画像はサバベイ・ワイナリーのオーナーの娘のEvy/エヴィさんで
ワイナリーのCEO兼アシスタント・ワイン・メーカーです。将来、自分の
力でサバベイ・ワイナリーのワインを造る事を目標にし、日本で言う所
の修行中の身の今です。
アジアでは日本に三澤彩奈さん、タイにNikki/ニッキさんが世界的に
有名なワイン・メーカーとして活躍しています。エヴィさんは今、2人を
目標に日々精進しています。
バリ島のもう1軒のワイナリー、Hatten Wines/ハッテン・ワインズの
ワインを次回、紹介致します。

2016年11月20日日曜日

香港国際美酒展を終えて

Hong Kong International Wine and Spirits Fair/香港国際美酒展で
有意義な多数の出会いがあったと既に報告しました。中でも再認識
させられたのは、今、アジアが熱いと言う事です。
アジアの何が今、熱いのか?それはワイン・ビジネスがです。香港は
世界のワイン・マーケットの中心の一つですし、ワイン・メイキングに
目を向ければ、インドのSula Vineyards/スラ・ヴィンヤーズ、タイの
GranMonte Vineyard and Winery/グランモンテ・ヴィンヤード・アンド
・ワイナリーは既に世界トップ・クラスのワインを造り出しています。




世の中の色々な事には常識と非常識が存在します。ワインの世界で
言うなら、北緯30~50度、南緯20~40度がワイン造りに適したエリア
であるとされて来ました。上の画像の赤の国々がそのアリアに属し、
フランス、イタリア、ドイツ、アメリカ、チリ、アルゼンチン、南アフリカ、
オーストラリア、ニュージーランドなどがその代表です。
時が変われば、様々な条件が変わります。かつての非常識が常識に
あり、かつての常識が非常識にと言った具合に。今では、当たり前の
様に流通している日本ワイン。日本でまともなワインなど造れないよ
と言われた時もあったのに。
近年、世界のワイン市場でその存在感を明確にしている生産国は
オレンジ色のエリアにあります。アジアでは特に中国、北アフリカ、
東欧のルーマニア、ブルガリア、モルドヴァなど、南米ではブラジル
が。
そして今後、熱視線を決して逸らす事が出来ない生産国が多数ある
のが黄色のエリアです。New Latitude Wine/新緯度ワインの代表格
はタイ、ミャンマーにも驚きのワインを造り出すワイナリーがあります。
インドネシアのバリ島にだって。




世界を驚かせ様と集結したアジアのワイナリーが組織するAsian Wine
Producers Association。タイのグランモンテも名を連ねるこの組織には
アジア発、世界へとの明確なヴィジョンがあります。
香港国際美酒展で出会ったこの組織のワイナリーが造り出した驚きの
ワイン達を連載で紹介して行きます。こんな所でワインが...。世界には
そんな真実が無数に隠れています。

2016年7月2日土曜日

ドイツワインの真実

ワイン業界で働く人間としてドイツワインの真実を正確に理解し、それを
消費者の皆様にシッカリと伝えなければいけない。そう認識させられた
2004年の春。初めてドイツワイン産地を巡った時の事です。
そのチャンスは第5回ワインアドバイザー全国選手権大会@那覇で3位
になった副賞によりドイツワイン基金から招待され訪れました。ドイツの
ワインと言えばLiebfraumilch/リープフラウミルヒに代表されるやや甘口
の白が主流で、他にはKabinett/カビネット(完熟したブドウから造られた
やや甘口~やや辛口のワイン)、Spatlese/シュペートレーゼ(遅摘みの
糖度の高いブドウから造られたやや甘口~甘口のワイン)、そして少し
のEiswein/アイスヴァイン(凍結したブドウから造られる甘口~極甘口の
ワイン)などが殆ど。座学では知っているがSpatburgunder/シュペート-
ブルグンダーなどで造られる赤ワイン、辛口仕立ての白ワイン、Riesling
/リースリングから伝統的製法で造られるSekt/ゼクト(スパークリング
ワイン)には豊富なテイスティング経験がない頃でした。
現地ではドイツワイン基金のスタッフに導かれ、その当時、ドイツワイン
の新しい流れを牽引している複数の造り手を訪問し、現実を知り、自分
の認識不足を痛感。ワインを販売している立場の人間としてこれはダメ
だと反省させられる毎日でした。
帰国後、ドイツワイン基金の招待ツアーで知り合ったドイツワイン専門の
輸入業者Herrenberger Hof/ヘレンベルガー・ホーフの山野さんの指導
を仰ぎ、未知の、そして時代の先端を走る様々なドイツワインをチェック、
彼の取引先のWeingut/ヴァイングート(ワイナリー)へも渡独し、訪問。
自分に欠落していたドイツワインの真の知識の習得に励みました。
様々な国のワインが日本へと輸入され、それを味わったり、本やWEBを
通じ、ワインに関する色々な事を知る事が出来ます。しかしそれが絶対
に正しい(真実)とは限らないのです。特にドイツワインに関しては。




今でもドイツワイン=甘口白ワインと信じて疑わない日本人が多くいます。
キリリとした口当たりの辛口白ワインもあると紹介しているのに、ドイツの
ワインは甘いから嫌だと言うお客様が時々います。
ロゼワインが日本で不人気の主原因はワイン業界で働く私達にあるのと
同様、ドイツワインの誤認識もワイン業界で働いている私達の認識不足
とドイツワインへの情熱の欠落に起因しています。
上の画像をご覧下さい。ドイツワインにはこんなにも多くの赤ワイン(含む
ロゼワイン)があります。全ドイツワインの内、辛口、やや辛口、つまり甘く
はないワインは約70%です。ここで既にドイツワイン=甘口白ワインと言う
構図は崩れています。スパークリングワイン大好きのドイツ国民ですので、
スパークリングワインもたくさん造られていて、ドイツのオリジナルの品種
リースリングから造られる香り華やかで洗練された綺麗な味わいのゼクト
(スパークリングワイン)は他国にはないユニークなワインとして絶対的な
人気を誇っています。




その様に大変お世話になったドイツワイン基金ですが、様々な事情により
日本での活動をしばらく停止していました。それが今年から活動を再開し
Wine of Germanyとして生まれ変わり、参加する意義の多いイヴェントを
多数開催しています。
7月4日(月)にはドイツが誇る高貴なブドウ品種リースリングから造られた
白ワインを主体としたセミナーと試飲会が東京のホテルで開催されます。
現地から来日のヴァイングートの出展もあり、最新のドイツワイン事情を
知る絶好の機会です。
消費者の皆様、当店のお客様にドイツワインの真実を伝える為、参加し、
シッカリと学んで来たいと思います。その為、4日(月)、5日(火)は連休
致します。また6日(水)は第223回ワインと料理のマリアージュを楽しむ会
を実施します為、18時に閉店させて頂きます。
3日連続の不規則な営業でご不便をおかけ致します事をお詫び致します。
何卒、宜しくお願い申し上げます。



5日のイヴェントはこの数年、日本でのプロモーションに力を注いでいる
ポルトガル共和国主催のセミナー、試飲会、ソムリエコンクールです。
日本人が初めて口にしたワインはポルトガル産。陳陀酒(ポルトガル語
で赤ワインの事をVinho Tinto/ヴィーニョ・ティントと言い、赤を意味する
ティントからチンタ、チンダ陳陀になったと言われています。)と呼ばれ、
長崎の出島にやって来た宣教師から島津氏に、そして織田信長に献上
されました。島津氏が先に飲んだのか、信長なのか。歴史書では信長
が一番最初に陳陀酒を口にしたとされています。
その様に長い付き合いがあるポルトガルと日本。実際に現地を訪れて
みると食も似ている事に大いに驚かされます。魚介類の塩焼き、特に
イワシの網焼きは最もポピュラーな庶民の食べ物ですし、素朴な風味
の野菜スープも一般的です。そして、それらに合わせ個性光るワインも
楽しまれています。
食が似ているのですから、日本の家庭の食卓でもポルトガルワインが
本国同様に活躍できる訳で、ポルトガルが日本に対し注力する理由が
判ります。
*****************************************************************************
4日(月)はWine of Germanyのセミナー試飲会に参加の為、休業させて
頂きます。
5日(火)はWine of Portugalのセミナー試飲会に参加の為、休業させて
頂きます。
6日(水)は第223回ワインと料理のマリアージュを楽しむ会を実施します
為、18時に閉店させて頂きます。

2016年6月3日金曜日

ポテンシャル@中華人民共和国のワイン

中国ワイン・カンファレンスや中国ワイン・テイスティングセミナーの参加
Vinexpo Hong Kong '16に出展していた中国のワイナリーのブースでの
テイスティングを通じ、中国のワイン事情に接して来ました。昨夏の中国
訪問で既に中国ワインのレヴェルの高さは実感していましたが、今回の
体験を通じ、本を1冊書けるほどの知識を得る事が出来ました。
国際マーケットをターゲットにしているワイナリーのワインはその全てが
極めて高品質に仕上がっている。
その一方で、品質の向上を目指す必要が大いにあるワイナリーが多数
存在する。
中国はワインと言う世界、ワイン市場で学習している真っ最中で、今後
の大きな発展を目指している。
それ故、中国国内の消費は既に名声を得ている外国からの輸入ワイン
(フランスワイン、オーストラリアワイン、イタリアワイン)が殆どで、中国
のワインはレストランでの海外からやって来たお客様向けと位置付けて
いる。
非公式ながらアナウンスされていたワイナリー数約2,000は商いをして
いないワイナリーも含まれ、実際の商業ワイナリーの数は約700である。
ブドウ畑の広さはスペインに次いで世界第2位で、その面積の内10%が
ワイン醸造用の高貴品種を育む畑である。これは事実である。
造られているワインの76%が辛口の赤で9%が辛口の白、アイスワインを
含む甘口のワインが10%、ロゼワインとスパークリングワインは非常に
少ない。
中国国民がワインについて理解を深めるに従い、スパークリングワイン
と白ワインが大きく増加すると予想されている。
Helan Mountain/ヘラン山のあるNingxia/ニンシア(寧夏回族自治区)を
Grand Cru/特級畑の産地にしようと国家プロジェクトとして取り組んで
いる最中である。




日照、降水、気温、土壌などの自然条件を考慮し、産地をまとめると7つ
に分けられる。
上の画像中に蛇行して引かれている赤線の北と南では大きく自然環境
が異なり、赤線の北ではブドウの収穫が終わり厳寒な冬が来る前に樹
を土の中に埋め、防寒しなければならない重労働が待っている。
などなど。たった1週間弱を費やしただけでしたが、ここ日本で約1年近く
かけ座学で得た知識を遥かに上回る知識を取り込めました。



今回参加した複数のイヴェントでテイスティングした純中国産ワインは
約100種類。Chardonnay/シャルドネやRiesling/リースリングで造られた
白ワイン、Cabernet/カベルネ種で造られたロゼワイン、そして赤ワイン
ほとんど全て、特にMarselan/マルスランで造られた赤に驚きの品質の
ワインがありました。
マルスランは南仏の研究所で交配開発されたブドウで色の濃い、果実
の風味が豊かな、そして柔らかいヴォリュームのある酒質の赤ワインを
造り出せ、中国のワイナリーはこの品種で世界にアピールしたい考えを
持っています。




中国のトップワイナリー怡園酒荘/Grace Vineyard。世界中から大注目
されているのを証明するかの様に、ブースには多くの参加者が集まり
テイスティングをするスペースを創るのも一苦労でした。
このワイナリーのワインは既に知っていましたし、4種類のAngelina/
アンジェリーナと言うスパークリングワインを店で販売しているのですが
今回の目的は中国国内でグレイス・ヴィンヤードだけが栽培、醸造する
元々はイタリアのブドウAglianico/アリアーニコから造られた赤ワインを
テイスティングする事です。
南イタリアの銘酒と言われるTaurasi/タウラジがこの品種から造られて
いますが、ブラインドでテイスティングしたなら思わずタウラジと答えて
しまうまでに素晴らしい出来映えで、中国ワインの凄さを実感するには
十分過ぎる逸品でした。
アンジェリーナを輸入するインポーターがグレイス・ヴィンヤードの他の
ワインを輸入する予定ですので、早くその瞬間が来ないかと今はただ
願うばかりです。



2016年5月13日金曜日

サイドウェイズに登場

ワイナリー巡りはワイン好きにとって至福の時です。かつてワイナリー
を訪問するのはワイン業界で働く人の特権でした。しかし、時が移り、
ワインの消費形態に変化が起こり、造り手が消費者に直接アプローチ
する状況や消費者がワイナリーに自ら赴き、自己を満足させる状況が
普遍的になりました。
そんな状況にフォーカスし、創り上げたワインツーリズム映画、皆様も
ご存知のSIDEWAYS/サイドウェイ。世界中で大ヒットした事も記憶に
残っているでしょう。
この映画がきっかけとなり、カリフォルニアでは休みの日にワイナリー
に車で乗り付け、テイスティングカウンターで色々テイスティングし、
お気に入りのワインを探し出し、それらをケース単位で購入する。これ
が一つのライフスタイルになりました。
週末はどこのワイナリーも大混雑ですし、人気のあるワイナリーでは
平日であっても多くのお客様がワインを買いにやって来ます。接客業
に従事している人間として商いが順調な様を見るのは他人の事でも
うれしくなります。




アメリカ版サイドウェイはDVDを持っていますから何度も見た事が
あるのですが、それをリメイクした日本版サイドウェイズがあった
とはノーマークでした。邦画を見ないのは罪な事です。
カリフォルニアのワイン産地巡りから戻り、訪問したワイナリーの
事を再チェックしていました所、その日本版サイドウェイズが現地
でゴージャスなひと時を過ごしたワイナリーでもロケをしていた事
を知りました。そのワンシーンが上の画像です。
そこはDarioush/ダリオーシュと言い、イランからの移民Khaledi/
カレディさんがアメリカン・ドリームを実現させたワイナリーです。
このワイナリーを何故、訪れたのか?それは1日たりとも開かない
事がない私にとってのバイブルとも言える「世界のワイン図鑑」
にパルテノン神殿の様な外観のワイナリーの写真が載っていて
そんな豪華なワイナリーなど見た事も行った事もなかった事から
大きな関心、興味を持った事がきっかけです。





こちらがワイナリーへと進む入口です。イランから掘り出しこの地へ
持って来た大理石で作った建造物は既に豪華そのものです。一体
建物の中はどれほど凄いのか。




おぉー、これだ。真に宮殿です。このシーンにここへの訪問の決心
を促された訳です。これからどんな楽しみがまっているのか、遠足
に行く前の晩の心境です。
週末とは言え、金曜日ですが駐車場に10台ほどの車が止まって
います。中に入ると右側にコンシェルジュがいて、訪問の用件を
聞き、直ぐに係りの人を手配してくれます。手際の良さは一流の
ホテル並みです。
このエリアの中央にはテイスティングカウンター、むしろワインバー
の感じ、があり、ダリオーシュのワイン全てが有料のバイ・ザ・グラス
で楽しめます。
今となっては後の祭りですが、ここで撮影したんだな。日本から来た
事を知っていたのだから、ワイナリースタッフは教えてくれれば良い
のに...。




予め予約したプログラムはオーナーの自宅の居間を再現した部屋
で、ガイドお勧めの白ワインと赤ワインを1種類ずつ味わいながら
ダリオーシュの歴史のレクチャーを受ける→隣接のブドウ畑の見学
→ワイナリー内部の見学→オーナーのプライベートセラー内で現在
販売中の全てのダリオーシュのワインを味わい、それに合わせ用意
した料理とのペアリングを楽しむ。2時間強のこのワイナリーが提供
する最も豪華なプログラムで一人当たり$150です。それが高いと
感じるのかそうでないかは人それぞれの様ですが、個人的見解は
安すぎる位と思っています。




ホスピタリティーに溢れたワイナリーですので、季節を考慮した色々な
イヴェントが定期的に開催されているとの事。上の画像はワイナリー
の建物の北側にあるバルコニーで、この地上部は半円形の野外劇場
になっていて、ワインを片手に劇や音楽を楽しむそうです。バルコニー
では出演者の熱演、手にはダリオーシュのゴージャスな香味のワイン。
ここは何もかもがセレブな気分にさせてくれます。





野外劇場エリアから地下の醸造所に降り、内部を一通り見学すると
いよいよお待ちかねのワインと料理のペアリング体験です。それを
する場所はオーナー自ら収集したワインが眠るセラー内です。その
セラーが上の画像の奥正面にあります。そして中はこんな感じで↓
準備万端になっています。




フランスやイタリアのワイナリーを訪問してもあまり話題にならない
ワインと料理のペアリング。しかし、今回、訪問したカリフォルニア
のワイナリーでは必ずその話題になります。自分たちのワインを
最高に引き立ててくれる料理を知る事で余す所なく全ての香味を
堪能してほしい。そんな思いを強くいつも持って、訪問者に接し、
言うなれば教育的立場で消費者を育てているとも言えます。




それにしてもセラーに保管されているワインには驚きです。手に取る
事さえはばかるほどの高額ワインのオンパレードです。セラー内の
ワイン全てを売却したら、一体いくらになるのか。億、いや十数億に
なるかもしれません。
カリフォルニアに行く事がありましたら是非、ワイナリー巡りも予定に
組み込んでみて下さい。サン・フランシスコの南方ならアメリカ版の
サイドウェイ、サン・フランシスコの北方なら日本版のサイドウェイズ
の気分を味わえます。