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「新型コロナウイルス(COVID-19)に感染しない。感染させない。」
「ブショネ」、あるいは「コルク臭」と言う語を今までに聞いた事があり
ますか?
「ブショネはbouchonne(フランス語)」で、それを和訳すると「コルク
栓の味がする」と言う程の意味となり、日本語で言う所の「コルク臭」と
なります。臭と言う位ですから、それは良い香りではない事を容易に想像
できます。
「このワインはブショネだ。」、「このワインはコルク臭だ。」とワイン
をチェックした時に表現します。コルクの香りをチェックしただけで判る
事も、ワインの香りをチェックして判る事も、ワインを口に含んで初めて
明確に判る事もあり、また、微妙過ぎてコルク臭と判らない人がいる事も
あります。
その香り(臭い)は不快なのですが、具体的にはどんな感じなのでしょう
か。一番明快なのは「濡れた雑巾の臭い」です。「気温の高い日に排水路
から立ち上るあのうんざりさせられる臭い」こんな例えもできます。何れ
にしても「臭い」訳です。
どんな生き物、物体にも菌類の様な何かが必ず付着している、住み着いて
います。コルクとなるコルク樫(樹木)にも。コルクの形状にした後は、
ワインにいたずらをする悪い菌を排除する為、必ず何らかの処理をします。
それでも尚、コルクに生き残りが出てしまった場合、その菌が瓶詰された
ワインと出会う事で、ワインに悪さをする、ワインに好ましくない不快な
臭いを付けてしまうのです。
またその菌とコルクの滅菌に使った薬剤が化合し、トリクロロアニソール
と言う物質を生成し、これによりワインに不快な臭いが付く事もあります。
それを避ける、防ぐ事はなかなかタフな様です。
ワインは1ケースに12本入っているのが一般的ですが、ワイン会でそれら
を一度に抜栓すると1本もコルク臭がない事の方が多い(これが望ましい
事)のですが、1本や2本はコルク臭が見つかる事が時々あります。ひどい
時にはそれ以上。最悪の時は、ほぼ全てなんて事も経験しました。
このほぼ全てと言うひど過ぎる状況は、コルク臭の場合もあるでしょうが、
多くの場合、別の原因(Brettanomyces/ブレタノマイセス、ブレタノ-
ミセスと言う菌がワインに落下し、1本のステンレスタンク内の、または
1個の木樽内のワインを汚染した結果)があり、回を改めて簡単に触れて
みたいと思います。
ブショネ、コルク臭、これはソムリエコンクールの世界チャンピオンでも
コルクを抜いた時点で初めて認識できます。コルク臭のワインを売らない。
コルク臭のワインを買わない。そうしたいですが、そんな神業、離れ業は
誰にもできません。ボトルの中の真実はコルクを抜いた人のみぞ知る。の
ですから。
当店でワインを買い、飲もうと思ってコルクを抜いた後、このワインは変
だな、かび臭いなと思ったら、ワインに接していた方が下側(瓶の中)に
なる様にそのコルクを差し、なるべく早くそれを当店へ持って来て下さい。
そのワインの状態をチェックし、ブショネ、コルク臭でしたら同種の別の
ワインと交換致します。
ブショネ、コルク臭のワインと出会いたくないのなら、天然コルクで栓を
したワイン以外を買えば回避できます。Diam/ディアムと言うコルク臭と
無縁のコルクで栓をしたワイン、プラスチックコルクで栓をしたワイン、
Vinoloc/ヴィノロック(ガラス製コルク)で栓をしたワイン、スクリュー
キャップで栓をしたのワインなどです。
ワインの栓の違いが、ワインの品質の優劣に関係する事は一切ありません。
ワインの栓の種類に関係なく、飲みたいワインを色々お楽しみ下さい。