2020年6月8日月曜日

ブショネ / コルク臭って?

*現状を考慮し、ご来店の際は、確実にマスクの着用をして下さい。
マスクを正しくしていない方は入店できません。ご注意下さい。

*密を避ける為、店内に先客がいる場合はそのお客様の買い物の終了、
退店まで、店の外でお待ち下さい。

「新型コロナウイルス(COVID-19)に感染しない。感染させない。」

その為に当店はできる限りの事を確実にして行きます。


「ブショネ」、あるいは「コルク臭」と言う語を今までに聞いた事があり
ますか?

「ブショネはbouchonne(フランス語)」で、それを和訳すると「コルク
栓の
味がする」と言う程の意味となり、日本語で言う所の「コルク臭」と
なります。臭と言う位ですから、それは良い香りではない事を容易に想像
できます。
「このワインはブショネだ。」、「このワインはコルク臭だ。」とワイン
をチェックした時に表現します。コルクの香りをチェックしただけで判る
事も、ワインの香りをチェックして判る事も、ワインを口に含んで初めて
明確に判る事もあり、また、微妙過ぎてコルク臭と判らない人がいる事も
あります。
その香り(臭い)は不快なのですが、具体的にはどんな感じなのでしょう
か。一番明快なのは「濡れた雑巾の臭い」です。「気温の高い日に排水路
から立ち上るあのうんざりさせられる臭い」こんな例えもできます。何れ
にしても「臭い」訳です。
どんな生き物、物体にも菌類の様な何かが必ず付着している、住み着いて
います。コルクとなるコルク樫(樹木)にも。コルクの形状にした後は、
ワインにいたずらをする悪い菌を排除する為、必ず何らかの処理をします。
それでも尚、コルクに生き残りが出てしまった場合、その菌が瓶詰された
ワインと出会う事で、ワインに悪さをする、ワインに好ましくない不快な
臭いを付けてしまうのです。
またその菌とコルクの滅菌に使った薬剤が化合し、トリクロロアニソール
と言う物質を生成し、これによりワインに不快な臭いが付く事もあります。
それを避ける、防ぐ事はなかなかタフな様です。


ワインは1ケースに12本入っているのが一般的ですが、ワイン会でそれら
を一度に抜栓すると1本もコルク臭がない事の方が多い(これが望ましい
事)のですが、1本や2本はコルク臭が見つかる事が時々あります。ひどい
時にはそれ以上。最悪の時は、ほぼ全てなんて事も経験しました。
このほぼ全てと言うひど過ぎる状況は、コルク臭の場合もあるでしょうが、
多くの場合、別の原因(Brettanomyces/ブレタノマイセス、ブレタノ-
ミセスと言う菌がワインに落下し、1本のステンレスタンク内の、または
1個の木樽内のワインを汚染した結果)があり、回を改めて簡単に触れて
みたいと思います。
ブショネ、コルク臭、これはソムリエコンクールの世界チャンピオンでも
コルクを抜いた時点で初めて認識できます。コルク臭のワインを売らない。
コルク臭のワインを買わない。そうしたいですが、そんな神業、離れ業は
誰にもできません。ボトルの中の真実はコルクを抜いた人のみぞ知る。の
ですから。
当店でワインを買い、飲もうと思ってコルクを抜いた後、このワインは変
だな、かび臭いなと思ったら、ワインに接していた方が下側(瓶の中)に
なる様にそのコルクを差し、なるべく早くそれを当店へ持って来て下さい。
そのワインの状態をチェックし、ブショネ、コルク臭でしたら同種の別の
ワインと交換致します。


ブショネ、コルク臭のワインと出会いたくないのなら、天然コルクで栓を
したワイン以外を買えば回避できます。Diam/ディアムと言うコルク臭と
無縁のコルクで栓をしたワイン、プラスチックコルクで栓をしたワイン、
Vinoloc/ヴィノロック(ガラス製コルク)で栓をしたワイン、スクリュー
キャップで栓をしたのワインなどです。



ワインの栓の違いが、ワインの品質の優劣に関係する事は一切ありません。
ワインの栓の種類に関係なく、飲みたいワインを色々お楽しみ下さい。