マスクをしていない方は入店できません。ご注意下さい。
*密を避ける為、店内に先客がいる場合はそのお客様の買い物の終了、
退店まで、店の外でお待ち下さい。
「新型コロナウイルス(COVID-19)に感染しない。感染させない。」
2000年頃にニュージーランドの有力な生産者たちが積極的に自分たちの
ワインに使う様になってから、少しずつ世界中に広まって来たワイン栓
のスクリューキャップ。コルク抜きが要らず、ねじれば開くし、閉める
のも簡単。コルクによるダメージ(不快な香りをワインに付けてしまう
現象/ワイン用語でブショネと言います。)とは無縁で、良い事ばかりと
思われていましたが、なかなか普及しませんでした。
日本国内でもそうでしたが、大手ワイナリーが安価なワインにだけその
スクリューキャップを使用した為、スクリューキャップのワイン、それ
はすなわち安ワイン、品質の高くないワインと見下される傾向があった
事に加え、コルクを抜くと言う儀式めいた行為がなくなる為、ワインを
飲む事が味気ないとされたからでした。
それを打破したのが、先程のニュジーランドの有力な生産者の動きで、
彼らはお手頃な価格のワインから、高額なワインまで、(むしろ高額な
程)自分たちの商品全てをスクリューキャップで仕上げたのです。
この動きは衝撃的だったと思います。天然コルクを使う事で、瓶内での
緩やかな熟成を促し、飲み手に任意で飲む時(好みの熟成状態)を決定
させていたのですから。
一方、スクリューキャップはその構造上、ワインを瓶詰する時に液面と
スクリューキャップの内側(ライナーと言い、ワインの一番近くの層は
ポリウレタンで出来ています。)とのスペースに空気が残留してしまい
ます。それでは不都合な、そして予期せぬ事が起こる可能性がある為、
不活性ガス(多くの場合、窒素ガス)をそのスペースに充填し、空気を
外に押し出し、ワインが空気(酸素)に接していない状態にした後で、
スクリューキャップを瓶にかぶせ、専用の機械でスクリューキャップを
瓶に密着する様に締め上げます。
この様な瓶詰ですと、スクリューキャップで密栓している事もあって、
ワインは空気に触れない為、瓶詰した時のコンディションを保ちます。
基本的に瓶内での熟成は進みません。
ですので、一般的に、生産者はスクリューキャップ仕様でワインを瓶詰
する際は、そのワインを飲んでほしいコンディションであると判断した
時(好ましい熟成をしたと考える時)になって初めて瓶詰めし、ワイン
を商品として完成させます。
個人的な見解ですが、スクリューキャップ仕様のワインは、コルク仕様
(プラスティックのコルクも含め)のワインより、メッセージ性の強い
(生産者の意図を汲みやすい)ワインと言えるでしょう。瓶詰めするの
なら今だ、この状態のままワインを楽しんでほしい、そう思って瓶詰を
したのですから。
スクリューキャップを使う意図がお判り頂けたでしょうか?スクリュー
キャップ仕様のワイン=安ワイン、品質の高くないワインなのではなく、
生産者のメッセージをダイレクトに、そして正確に受け取る事のできる
ワインとお考え下さい。だから10,000円以上するワインにもスクリュー
キャップ仕様があるのです。
そして、ここでひとつ大事な事を。スクリューキャップ仕様のワインは
空気接触(酸化)を防ぐ為、主に窒素ガスで空気を遮断する層を瓶内に
創ってあるのでした。これによりワインは窒息状態と言いますか、仮眠
状態と言いますか、つまり、テイスティングの時に表現するクローズの
状態なのです。
私たちが寝起きは冴えていないのと同じで、スクリューキャップ仕様の
ワインも急に外界と接するのですから、内にこもっていて本来の良さを
引き出してあげなければなりません。
スクリューキャップ仕様の瓶からワインをグラスに注いだら、グラスを
少々回し、ワインを空気に触れさせ、香味を起こしてあげる。あるいは
1本全部飲んでしまわず、2日目、3日目の香味の変化を楽しんであげる。
コルク仕様のワインよりも大きな、劇的な変化を楽しめます。こんな事
もスクリューキャップ仕様のワインならではの楽しみです。
ここでもうひとつ。飲み残したワインは冷蔵庫での保管がベストです。
低温ですとワインの酸化がゆるやかになります。また、その保管は瓶を
立ててして下さい。瓶を横に保管しますとワインが空気に触れる面積が
大きくなり、酸化の進行が早まります。
皆でスクリューキャップのメリットを享受し、stay at home, stay safe
で家飲みワインをどんどん楽しんで参りましょう。
当店は皆様の家飲みタイムの充実を強力にアシストして参ります。尚、
経済が動き始めましたが、まだまだ油断大敵、COVID-19との戦いは今、
終わった訳ではありません。引き続き細心の注意を払って参りましょう。
この状況下での新しい営業時間をお知らせ致します。年内は無休です。
これはCOVID-19が消滅する可能性が0ですから、間違いないでしょう。
ワイン生産者や産地への訪問ができませんので。
営業時間は20時までと思っていましたが、19時を過ぎますと当店の周り
はゴーストタウンの様な静けさで商いになりません。よって当面、11時
開店、19時30分閉店とさせて頂き、12時~13時は昼休み(ゆっくりと
した昼食時間)とさせて頂ければ幸いです。
少々、判りづらいかもしれませんが、上の画像のワインの液面が白っぽく
見えませんか?これは液面の上に不活性ガスの膜があるからです。それに
よってワインが空気(酸素)から守られています。
スクリューキャップを開けた時、直ぐに瓶内を見てみて下さい。白っぽい
霧の様な、煙の様な物質がその瓶口の所に確認できるでしょう。