2012年9月23日日曜日

大地が焼けた


日本オリジナルのワイン醸造用ブドウ、甲州。その甲州を使い白ワイン
を造らせたなら、間違いなく他の追随を許さない造り手の中央葡萄酒、
通称Grace/グレイス。当店での取り扱い甲州ワインはもちろん、グレイス
のみ。先日、グレイスの当店担当者が来店した。
この夏、しばしば感じ取れた空気中に漂う焦げ臭。やはりそうだったか。
グレイスの営業から頂いた資料が画像の「気象データに見る2012年」。
降水量を見て下さい。
4月:例年  71,2ミリ、今年  64,0ミリ
5月:例年  83,2ミリ、今年  60,5ミリ
6月:例年121,8ミリ、今年135,5ミリ
7月:例年123,8ミリ、今年115,5ミリ
ここまではほぼ例年通り。ブドウの生育サイクルで言えば、花が咲いて
結実し、実が大きく育つ時期。この時期の降雨は生育の上で欠かせ
ないので、大きな問題はなし
日本の場合、これ以降、実が成熟し、収穫する時期に降雨が多い。この
時期はブドウの実のエキスが希釈しない様に降雨が少ないのがベスト。
では、8月以降の降水量を見てみましょう。
8月:例年150,4ミリ、今年23,0ミリ
9月:例年107,7ミリ、今年21,0ミリ(18日までのデータ)
例年の5分の1以下の少雨。これですから、灼熱で大地が焼け、焦げ臭
が漂った訳。知り合いの農家の方は散水してもした所から蒸発し、全く
土壌が湿らないと。当然、農作物には大きなダメージがあり、少雨を
良しとしない作物には厳しい夏でした。
しかし、ブドウの中でもワイン醸造用ブドウは品種問わず、晩夏からは
少雨が絶対条件。今年の8,9月の少雨は果たしてどんなブドウを作り
出したのでしょうか?
甲州の故郷は山梨県。ワインにする場合、ブドウは瑞々しくある必要
なく、高い糖度、ある程度の酸度がより大切な要素。甲州は収穫時、
その糖度は例年、およそ18度。(これをアルコールに換算した場合、
アルコール度数約10%の辛口ワインが出来る。)それが今年は21度
の糖度に達した甲州も収穫出来たとの事。(同じくアルコール換算
すると約12%の辛口ワインに)このブドウからワインを造れば、かつて
出会った事のない様な内容の充実した甲州ワインになる筈。
ワイン醸造用ブドウにとってはベストの夏だった2012年の日本。この
期待値の大きい2012年ヴィンテージの甲州ワインはまず今年の11月
4日頃に新酒として市場に登場します。
当店では少量ですが、グレイスの2012年新酒を販売致します。史上
最高となるか?ビック・ヴィンテージの予感大の2012年甲州ワイン
を是非、楽しみにお待ち下さい。
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Serena/セレナ2012甲州
1,575円
どんなワインに仕上がって来るのかワクワクします。到着まで
今しばらくお待ち下さい。