ワインに関係しているもの、瓶やペットボトル、そしてワインを造る為のタンクなど
には様々な形状があり、その表面には意味がある様でない様にも見える模様が
刻まれています。
容器を作るメーカーが違うから表面に模様があったりなかったり、また、その模様
に違いがあるのではないか程度にしか思っていなかったのですが、ルーマニアに
行っている時に仲間から、あの模様って何か意味があるのかなぁと聞かれ、それ
以来、何事にも関心を持ち、疑問に感じ、それを解決しないといけないなと考えを
改めました。
ルーマニアから帰って来てから1か月近く経ち、現地にいた時に抱いていた疑問
は既にそのほとんどが解決し、残っていた疑問も色々な所からの情報を総合し、
遂に納得の行く理解度に達しました。
疑問、それは関心のない人には取るに足らない些細な事。もっと言ってしまえば
つまらない事。でも、小さい頃にはあれもこれも何でと疑問に感じていた筈。それ
がいつの間にかなくなってしまったのです。
ワインの世界で長くビジネスをしていると、時々、消費者の方々に気付かされる
事があり、初心を忘れてしまった自分がいるのです。その世界とは別世界にいる
人からの刺激は新鮮で、エキサイティングです。店で毎日、お客様に会い、話し
をし、色々な事を伝え伝えられ、日々、自らを高めて行く事の出来る商いに感謝
をしなければなりません。
それでは、ルーマニアで抱き、最後まで残った疑問の謎解きをしてみましょう。
上の画像のステンレスタンクの側面には模様がありません。下の画像のタンク
には鱗の様にも見える模様が付いています。これは一体、何なのか?個人的
にはタンクを作るメーカーはたくさんあるし、メーカーの違いが見た目の違いに
なっているのではと言う程度に考えていました。
既に記した様に、疑問に感じる人はいるのです。先月、ルーマニアで共に見聞
した仲間が何か意味があるんじゃないか。その疑問を晴らしたいと言い始め、
そうだよな、模様に意味がないのなら、模様を付ける手間がかかるだけだから
おかしいなと思い直し、それから疑問解決に向け、調査を開始しました。
結論:模様には意味がある。
上下の画像を見て下さい。色は違いますが、両方ともミネラルウォーター入り
のペットボトルです。上は炭酸ガスを含有しているミネラルウォーター、下は
含有していません。
炭酸ガスを含有しているものは内圧が高いので、丈夫な容器でないと破損の
危険があります。ですから、硬く、厚みのある丈夫なペットボトルを使用します。
炭酸ガスが含有されていなければ、中からの圧力が相対的に弱くなるので、
薄く、軽い容器が使用可能になります。
硬く、厚みのある容器は加わる力に対して耐性がありますので、変形する心配
が少なく、強度を高める細工を施す必要なありません。一方、薄く、軽い容器は
強度が弱い為、側面に細工をする事で変形し事し難くし、強度を高める工夫を
しています。
それがステンレスタンクにも言えるのです。ステンレスを薄くすると(整形し易い、
軽量化、熱伝導など色々な理由で)強度が下がります。そこで、タンクの側面に
模様を付け、曲りやへこみに対する耐性を持たせる。これがステンレスタンクの
模様に秘められた真実でした。因みにステンレスタンクの表面に見える鱗の様
な模様は「うろこ研磨」と呼ばれる加工で、模様のないものは「鏡面研磨」と言う
そうです。
物事には必ず訳がある。これからもワインの真実を追求するべく、関心を持って
何故なのか?と疑問を感じ、解決し、識を高めて行きたいと思います。

