2014年10月9日木曜日

模様には意味があった

ワインに関係しているもの、瓶やペットボトル、そしてワインを造る為のタンクなど
には様々な形状があり、その表面には意味がある様でない様にも見える模様が
刻まれています。
容器を作るメーカーが違うから表面に模様があったりなかったり、また、その模様
に違いがあるのではないか程度にしか思っていなかったのですが、ルーマニアに
行っている時に仲間から、あの模様って何か意味があるのかなぁと聞かれ、それ
以来、何事にも関心を持ち、疑問に感じ、それを解決しないといけないなと考えを
改めました。
ルーマニアから帰って来てから1か月近く経ち、現地にいた時に抱いていた疑問
は既にそのほとんどが解決し、残っていた疑問も色々な所からの情報を総合し、
遂に納得の行く理解度に達しました。
疑問、それは関心のない人には取るに足らない些細な事。もっと言ってしまえば
つまらない事。でも、小さい頃にはあれもこれも何でと疑問に感じていた筈。それ
がいつの間にかなくなってしまったのです。
ワインの世界で長くビジネスをしていると、時々、消費者の方々に気付かされる
事があり、初心を忘れてしまった自分がいるのです。その世界とは別世界にいる
人からの刺激は新鮮で、エキサイティングです。店で毎日、お客様に会い、話し
をし、色々な事を伝え伝えられ、日々、自らを高めて行く事の出来る商いに感謝
をしなければなりません。
それでは、ルーマニアで抱き、最後まで残った疑問の謎解きをしてみましょう。


上の画像のステンレスタンクの側面には模様がありません。下の画像のタンク
には鱗の様にも見える模様が付いています。これは一体、何なのか?個人的
にはタンクを作るメーカーはたくさんあるし、メーカーの違いが見た目の違いに
なっているのではと言う程度に考えていました。
既に記した様に、疑問に感じる人はいるのです。先月、ルーマニアで共に見聞
した仲間が何か意味があるんじゃないか。その疑問を晴らしたいと言い始め、
そうだよな、模様に意味がないのなら、模様を付ける手間がかかるだけだから
おかしいなと思い直し、それから疑問解決に向け、調査を開始しました。


結論:模様には意味がある。


上下の画像を見て下さい。色は違いますが、両方ともミネラルウォーター入り
のペットボトルです。上は炭酸ガスを含有しているミネラルウォーター、下は
含有していません。
炭酸ガスを含有しているものは内圧が高いので、丈夫な容器でないと破損の
危険があります。ですから、硬く、厚みのある丈夫なペットボトルを使用します。
炭酸ガスが含有されていなければ、中からの圧力が相対的に弱くなるので、
薄く、軽い容器が使用可能になります。
硬く、厚みのある容器は加わる力に対して耐性がありますので、変形する心配
が少なく、強度を高める細工を施す必要なありません。一方、薄く、軽い容器は
強度が弱い為、側面に細工をする事で変形し事し難くし、強度を高める工夫を
しています。


それがステンレスタンクにも言えるのです。ステンレスを薄くすると(整形し易い、
軽量化、熱伝導など色々な理由で)強度が下がります。そこで、タンクの側面に
模様を付け、曲りやへこみに対する耐性を持たせる。これがステンレスタンクの
模様に秘められた真実でした。因みにステンレスタンクの表面に見える鱗の様
な模様は「うろこ研磨」と呼ばれる加工で、模様のないものは「鏡面研磨」と言う
そうです。
物事には必ず訳がある。これからもワインの真実を追求するべく、関心を持って
何故なのか?と疑問を感じ、解決し、識を高めて行きたいと思います。