2017年3月26日日曜日

カリフォルニアと勘違いするほどの

日本で知り得た情報や持ったイメージを携え様々な国を訪問すると
現実とのギャップに大いに驚かされる事が度々あります。一番最初
にそれを経験したのがロシアで、次に経験したのは中国で、そして
今回、マニラ(フィリピン)で過去最大級の衝撃を五感で受け取り
ました。
マカティでのミッション遂行に当たり、いくつかの手段で予備知識
を備えた筈でしたが、真実は現地でないと決して知り得ないと言う
鉄則を再認識させられました。
今回、滞在した地はメトロ・マニラのマカティで、高層ビルが林立
し、オフィス、モール、ホテルなどが集積したメトロ・マニラ内で
最も発展したエリアでした。
耳に入って来る会話は英語、もちろんタガログ語もですが。そして
目に入って来る単語はスペイン語。店の名や道路の名など。まるで
英語とスペイン語が混在しているカリフォルニア州の様です。何も
知らずにこの地に降ろされたなら、そう思い込んでしまっても何ら
不思議ではありません。真っ青な空、トロピカルな街並み、開放的
な熱気と溢れる活気がそう思い込ませます。
アメリカの影響が濃く残る国ですから、アメリカンな雰囲気がある
事は誰もが理解できるでしょう。それ以前はスペインの影響を強く
受けていた国ですから、今でも少なからずその影響が残っています。
いや、かなり濃くかもしれません。それを感じるのはタガログ語で
現地の人々がしている会話を耳にしている時です。
スペイン語も話せるのですが、彼らの会話にはスペイン語の単語が
数え切れないくらい登場します。全て同じ意味で使っているのかは
不明でしたが、会話の流れやイントネーションから推測するとその
多くが同様の意味で使われているのではと推測できました。
もし、そうであるのなら、スペイン語が話せる人はタガログ語習得
が比較的し易いかもと思わずにいられません。多くの言語はお互い
にリンクしていて、同時学習がマルチリンガルへの早道です。実際
スペイン語とタガログ語がどの位リンクしているのか、今は把握し
切れていませんが、その度合によっては7つめの語としてマスター
してみようかと思っています。
ロシアも中国も、今回、初めて大地を踏みしめたフィリピンも発展
しているエリアとそうでないエリアの格差はあまりにも大き過ぎる
のですが、発展を続けているエリアの勢いが日本では感じられない
レヴェルの凄さで、そのエリアが他のエリアをカヴァーし、総印象
を引き上げていますし、その勢いが他エリアに及ぶのなら、発展し
尽くした日本などいつの間にか後塵を拝する事になるでしょう。
ワインに関しては消費国としてスタートし出した頃の典型スタイル
と言えると思います。フランスワインが主役の座にあり、デイリー
に楽しむ為にオーストラリアやチリのワイン、その両極まで広がる
イタリアワインと言った具合に。このマーケットの構図はロシアも
中国も現在は同じです。そして、まだ国民全員の飲み物ではない事。
全ての事象には始まりがあり、今、スタートラインに立ったばかり
のフィリピンがワイン消費国として成熟するのは数十年後になるで
しょう。いや、アメリカンなカルチャーに慣れ親しんでいますので、
もっと早いかもしれません。
ワインが根付きそうでなかなかシッカリと根付かない日本はやがて
アジアで重要なワインマーケットでなくなってしまうかもと本気で
思っています。


宿泊したホテルからマニラ湾方面を望んだ風景が上の画像です。
ホテルに隣接した富裕層が暮らす高層マンションが下の画像で、
この様な建物がいくつも林立しています。



縁あって初めて関わったフィリピンですが、ワイン生産国でない
にも関わらず、これからも目を離せない存在であり続けそうです。



夕暮れのRizal Park/リサル公園です。空にたなびく国旗の方向が
マニラ湾です。背後には夕暮れと共に始まる噴水パフォーマンス
が楽しめる池があります。


フィリピンでビールと言えばSan Miguel/サン・ミゲル(これも
スペイン語です。)。色々と味わってみましたが、料理との接点
の広さは一番右の緑色のビールがベストでした。