日本固有のブドウ、甲州の最高の造り手として名を馳せて
いる勝沼醸造。甲州の無限の可能性を引き出そうと様々な
アイディアで多様なワインを誕生させています。
彼らがまたまたやってくれました。巷ではオレンジワイン
と呼ばれ、話題沸騰中の濃い茶色がかった黄色(琥珀色)
のアンバーワインを造り上げました。
ワイン用の多くの醸造用品種が白ブドウと総称され、果皮
の色が黄色や緑色であるのに対し、甲州はグリ品種と総称
されるグレーがかった淡いピンク色をした果皮をしていて
白ブドウから誕生する白ワインとは明らかに異なる要素を
備えた白ワインを造り出します。
何が異なるのかと言うと、グレーがかった果皮には苦味や
渋味の成分(色素)が含まれ、ブドウを圧搾した時に果汁
にそれらの成分が移行し、果汁が発酵しワインになった時、
ロゼワインや赤ワイン程ではないですが、多くの白ワイン
にはないタンニン(苦味渋味成分)を感じるのです。
白ワインの場合、タンニンの存在による味わいは、えぐみ
にも旨味にも感じられ、良し悪しで、甲州でワイン造りを
行う時、圧搾時に果汁にタンニンが抽出されない様に細心
の注意を払う事が一般的です。圧搾した後、果皮と果汁を
接触させ(果汁に果皮を浸漬させ)、果汁にエキスを移す
事などもあり得ませんでした。甲州のワインにはえぐみが
ない事がマストとされていたからです。
しかし、アンバーワイン(オレンジワイン)の出現、普及
により白ブドウやグリブドウのスキン・コンタクト(果汁
に果皮を浸漬)や強い圧力での実の圧搾はタブー、不必要
とする考えは過去のものになった様です。
苦味渋味の成分をえぐみではなく、旨味に止める按排には
センスが要るものの、ハイ・プレッシャーで果汁を取る、
スキン・コンタクトで造る甲州のワインは今後、一般的に
なるかもしれません。
かつての禁じ手、甲州ぶどうを強くプレスする事でブドウ
のエキスを余す事なく果汁に取り込み、その果汁を発酵、
赤ワインかと思う様な明確なタンニンの存在感ある味わい
豊かなワインを造り上げました。
その外観はピンク・ゴールドのきらびやかな色調があり、
やがて琥珀のトーンを持つ深みのある色合いを呈します。
杏、マンゴー、黄リンゴのコンポートを思わせる華やかな
香りがあり、次いでシナモン様のスパイシーさ、カリンや
バナナチップスをイメージする甘いニュアンス、金木犀の
妖艶な香りも現れます。
酸味とミネラリーさのハーモニーに融合したタンニンから
感じるドライさ、鉄分ぽさはもはやミディアムボディーの
赤ワインのそれです。
その様な味わいを白ワインに感じる時、本来ならば多くの
人がえぐい、粗野なと思うのですが、それが味わい深いと
思うのはワインに備わった他の要素、フレーヴァーが完璧
な調和を取っているからに他なりません。既に言及した様
に造り手のセンスの良さです。
裏ラヴェルに記載してある通り限定本数288本のワイン
です。初回の仕入れをテイスティングし、かつて出会った
事のない品位に満ちたアンバー色のワイン、筆舌に尽くし
難いエクセレントなワインでしたので、追加発注し、当店
入荷の総本数は30本になりました。全体の10%がここ
にあります。これを多くのお客様にその素晴らしさを説き
ながら大切に販売して行きます。
*Winemaker's Challenge 2022 Okubo Skin Extraction
ワインメーカーズ・チャレンジ
大久保 スキン・エクストラクション
飲み頃温度:15度程度。
<芳醇、豊潤な辛口>
3,***円
相性の良い料理:脂肪分の多い、コッテリしたコクのある
料理。
このワインの特にお勧めの相棒は「銀鮭のハラミのうす塩
焼き」です。鮭の身は今日、紹介のワインと同系の色をし、
赤身ではないのですが、味には鮪などの赤身に感じる鉄分
ぽさ、血合いのヒントを感じます。その様なフレーヴァー
はある特定のタイプの赤ワインと非常に相性が良く、魚の
料理には必ずしも白ワインではないと気付かせてくれます。
今日、紹介のワインは赤ワインではありませんが、備えた
味わいには赤ワインを彷彿させる要素がたくさんあって、
しかもそれは鮭と相性の良い特定のタイプの赤ワインです。
見た目オレンジですが、その実、赤の似た者同士。上手く
行く事、間違いなしです。脂の良く乗った銀鮭のハラミを
見つけて上品な塩焼きにし、今日、紹介のワインと合わせ
楽しんで下さい。
鮭が苦手なあなたへのお勧めはこちらです。
・舞茸の天ぷらを天つゆで
・舞茸の炊き込みご飯
・鶏軟骨のつくね焼き(タレ味)
・秋刀魚の竜田揚げ
・牛肉豆腐 など
鉄分ぽさを感じる食材を調味料で香り高く調理した料理と
一緒でもお楽しみ頂けます。
定休日:毎月7日、15日
支払方法:現金 or PayPay
入店時のルール:マスクの正しい着用、手の消毒
昨年の元旦の朝に発症した右顔面麻痺が未だに治癒しません。
1年半以上経ちました。時間の経過は早いです。色々な治療
をしましたが、もう治らないそうです。この麻痺の為、右目
が閉じず異物が混入し易い状態です。飛沫の侵入で感染症を
患う可能性があります。
この右顔面麻痺の影響で嚥下障害を起こしていて、感染し、
体調を崩すと誤嚥性肺炎による重篤な状態となる可能性が大
です。
ご存じの方が多いとは思いますが、当店では対面にて商品に
関する様々な説明をします。その際、飛沫をブロックする為
どなたにもマスクの着用をし、飛沫拡散を防止して頂く事に
していますので、宜しくお願い致します。