2022年7月28日木曜日

ヌーヴォー到着!!

ボージョレ・ヌーヴォー/Beaujolais Nouveauがもう来たの?
すみません。紛らわしくて。ヌーヴォーは11月第3木曜日から
販売ですし、まだブドウを収穫していませんから、違います。
分かり易く、気づき易くする為と思いますが、ワインの輸入元
がヌーヴォーと言っているのは。
到着したのは南半球、チリ共和国からのワイン。チリのワイン
ですから、正しくはヌエボ/Nuevo(スペイン語ではvをヴと
発音しませんので、ヴォではなく、ボとなります。)
南半球や赤道に近いワイン産地(タイなど)は、ブドウの収穫
は1月から3月頃になり、そのブドウで造ったワインが早ければ
数か月後に出来上がります。そうすれば、日本の初夏の頃には
日本で味わえる訳です。




今までも造ってはいましたが、今年初めてチリのビノ・ヌエボ
/Vino Nuevo(新酒)を取り扱う事にしました。白もあります
が、取り扱いはロゼのみ。理由はロゼワインの普及に入魂して
いるから。
何故か不人気ですが、欧米では気温の上昇と共に消費量が激増
するロゼワイン。サマー・ワイン、ヴァカンス・ワインの異名
がある程です。
日本でロゼワインが不人気なのは偏にワイン業界の怠慢。業界
の多くの人がロゼワインに愛を感じていないから。ロゼワイン
を正しく理解していないから。だから、そんな現状を打破する
べく、当店では常に高品質のロゼを探し出し、消費者の皆様に
紹介します。
到着したビノ・ヌエボはカベルネ・ソーヴィニョン/Cabernet
Sauvignonで造ったロゼ。チリと言えばカベルネ、チリ・カベ
などと言われる位、カベルネ・ソーヴィニョンはチリの代表的
なブドウですし、その品種で造ったワインはチリのフラッグ・
シップです。
カベルネ・ソーヴィニョンは大別すると黒ブドウ、果皮の色が
深い紫色をした品種です。その果皮の色素をブドウ果汁にどの
様に移行させるかで、ワインの色を造り分けます。
ロゼワインにしたい時、カベルネ・ソーヴィニョンを圧搾し、
得た果汁は果肉の色同様、白っぽい色をしています。その果汁
でワイン造りを行えば、出来上がるのは白ワイン。果皮の色素
を全く利用しない結果です。
その果汁に果皮を浸漬しつつ発酵を行い、果汁が意図したロゼ
の色調になった時点で果汁と果皮と切り離し、ロゼ色の果汁を
更に発酵させればロゼワインを造り上げる事ができるのです。
カベルネ・ソーヴィニョンでロゼワインを造った時、一般的に
言える事は、メントールや若葉を思わせる青みのニュアンスが
あり、軽やかな渋味成分(タンニン)を感じ、白ワインに近い
か、赤ワインに近いかと言えば、赤ワインに近い(赤ワインを
イメージできる)ロゼワインと言えるでしょう。
そんな酒質のロゼワインを何かを食べながら飲むのなら、青み
のニュアンスとライトなタンニンの存在に着目し、一緒に口に
する食べ物にも青みのニュアンスがある。例えば、分葱、ニラ、
海苔などの存在がある。また、食べ物に脂肪分が含まれている。
例えば、油分、脂ののった食材、苦味旨味を感じる食材の存在
がある。こんな感じが良です。




複数のペアリングを試してみましたが、その中でも特にお勧め
は「海鮮ちぢみ」と「味付のり」です。茹だる様な暑さの下、
比較的どなたにも味わい易い2品ではないでしょうか。
「海鮮ちぢみ」は、焼き油のフレーヴァー、小エビの香ばしさ、
ニラの青みのニュアンスがワインの持つ要素とリンクします。




「味付のり」は、ごま油の油分とフレーヴァー、のりの青みの
ニュアンスがワインの持つ要素とリンクします。実は昨夜の宴
は真にそれらの共演でした。マジでナイスなマリアージュです。
ワインは気軽に楽しめばOK。知識や堅苦しい仕来りなど無用。
食欲のない時に軽く食事を。そんな時、是非、してみて下さい。
「海鮮ちぢみ」、韓国風の「味付のり」の相棒にはこのロゼ!!



*Santa Alicia 2022 Cabernet Sauvignon Rose
 サンタ・アリシア2022カベルネ・ソーヴィニョン、ロゼ

飲み頃温度:8~10度。
<軽く、まろやかな、やや辛口>
1,540円