2022年6月22日水曜日

ワインにレモンのヒントを感じたなら

ワインの原料はブドウだけ。それにも関わらず、ワインの香り
を嗅ぐと花を感じたり、ブドウではない果実を感じたり、植物
を感じたり、スパイスを感じたり、赤身の肉を感じたり、大地
を感じたりします。不思議です。
ワインの香りは複数の香りが重合し生まれたもの、発酵により
生成されたもの、もちろん原料ブドウ由来のもの、そして熟成
の過程で創り上げられたものなどで構成され、その結果、なぜ
こんな香りがするの?と思える状況が生まれます。
気温が高くなり、清涼感、爽快さを感じるワインがとても心地
良くなりました。清涼感、爽快感と言う時、思い浮かべる事は
人それぞれでしょうが、推測するに、多くの方はレモンなどの
柑橘果実を思い浮かべるのではないでしょうか。
ブドウが原料のワインにレモンのフレーヴァーがあるの?あり
ます。レモンを感じる要素があるワインはあります。それは白
ワインで、冷涼な産地で育まれたブドウで造った時、オーク樽
を使わず、ステンレスタンクで低温発酵させ造った時、個性と
してワインに爽やかさをもたらすブドウ品種で造った時などに
そうなります。



レモンのフレーヴァーがあり、レモンをイメージする香味です
から、レモンとの相性に優れ、料理や食べ物にレモンのヒント
が含まれているなら、それらとワインが密接に融合し、筆舌に
尽くし難いマリアージュを創造します。
初夏を控え、最高気温が30度超えの日々が続く予想です。気分
をリフレッシュさせてくれるレモン・フレーヴァーあるワイン
を複数取り揃えました。そんな中から炭酸ガスの効果もあり、
よりリフレッシングな1本を紹介します。
そのスパークリング・ワインはポルトガル産。ポルトガルでは
Espumante/エスプマンテと言います。産地は北西部沿岸地方
で、Vinho Verde/ヴィーニョ・ヴェルデと言うワインです。
ヴィーニョはポルトガル語でワインの事で、ヴェルデは緑の事。
日本では青二才、青々しい、青臭いなど良い意味でも悪い意味
でも青を使って表現しますが、ポルトガルではそれを緑で表現
し、フレッシュな、活き活きとしたと言う程の意味で使います。
ですからヴィーニョ・ヴェルデはフレッシュで活き活きとした
フレーヴァーに満ちたワインを意味し、実際にその様な酒質の
ワインに仕上がっています。




今日、紹介するヴィーニョ・ヴェルデは白のスパークリング・
ワインですが、ヴィーニョ・ヴェルデには非発泡の白ワインも、
またロゼワインや赤ワインもあり、ヴェルデが緑の(白ワイン
の)と言った意味でない事が判ります。
シトラス(特にレモン)の爽快さに満ち、エレガントな甘味が
広がる優雅な酒質で、やや辛口のエスプマンテを十分、冷やし
同系のフレーヴァーを備えた料理や食べ物とペアリング。この
鬱陶しい梅雨の日々に晴れ晴れとした気分をもたらしてくれる
事、間違いなし。是非、そのマリアージュでリフレッシュして
下さい。



*Via Latina Vinho Verde Seco
 ヴィア・ラティーナ、ヴィーニョ・ヴェルデ、セコ

飲み頃温度:7度。
<軽く、爽やかな、やや辛口>
2,750円