Cabernet Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョン、Merlot/メルロ、
Cabernet Franc/カベルネ・フラン、Tannat/タナから誕生した赤
ワインが、肩の張った瓶でなく、なで肩の瓶に入っていますが、
何か問題あります?
カベルネやメルロなどの赤ワインは普通、肩の張った瓶に入って
いますから、在り来たりの考えをする人、取り付かれた既成概念
から抜け出せない人にとって、非常識に映るかもしれません。
当店の見解は、しなやかで、優雅、和みのある赤ワインは一般的
になで肩の瓶に入っていて、骨太で、パワフル、重厚な赤ワイン
は一般的に肩の張った瓶に入っている。としていますので、例え
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロ、カベルネ・フラン、タナで
造った赤ワインであっても、その酒質がしなやかで、優雅、和み
があるのなら、なで肩の瓶に入れるべきだと考えています。
な訳ですが)でワインを造る。これだってメルロで造ったワイン
がエレガントなら、ピノ・ノワの優美なワインと融合してもOK
でしょう。
こんなフレキシブルな発想、試みができるワイン醸造家が私達の
そばにいます。曽我彰彦さんです。悩み、苦しみ、数えきれない
試行錯誤を経て至高の境地に達した彼だからこそできるワイン・
メイキングです。
彼が造り上げる全てのワインは美しさ、優雅さ、上品さ、和みが
備わっています。品格があります。それがここ数年で顕著になり
ました。身体に染み入る様に広がるしなやかさがあるのです。
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロ、カベルネ・フラン、タナで
造った赤ワインがこの様な酒質であったら、そのワインはなで肩
の瓶に入っていて欲しい。そう思っていますから実際になで肩瓶
に入っている事は大歓迎です。
今年最後の入荷は、なで肩の瓶に入ったうっとりする程、美しい
香味の3種類の赤ワインです。小布施ワイナリー自社畑で育んだ
ブドウで造ったDomaine Sogga/ドメーヌ・ソッガです。
ドメーヌ・ソッガ2019カベルネ・ソーヴィニョン
飲み頃温度:19度。
<優しさと重厚さが共存したフルボディー>
ジューシーで柔和なボディーです。
カシス・リキュールとメントール、シダを思わせるニュアンスが
あり、それは紫と緑のイメージで、カベルネ・ソーヴィニョンの
赤ワインの典型的な特徴です。
果実味のピュアさとハーベイシャスがあるこの様な赤ワインには
口溶けする様なしなやかな食感があり、全体に青みのニュアンス
が添えられている料理がとても良く合います。
ドメーヌ・ソッガ2019メルロ
飲み頃温度:15~18度。
<しなやかで優美なミディアムボディー>
綿あめが溶ける様に身体に染み入るエレガントさのある酒質です。
エレガントな酒質のメルロの赤ワインは多数ありますが、そこに
深みすら備えているワインはそう多くあるものではありません。
洗練されたシルキーなタンニンの広がりが穏やかな果実味の中に
優雅に溶け込み、深みのあるボディーのメルロならではの血合い
ぽいヒントが品位を持って備わっています。
魚料理には白ワインと思っている人が多いのですが、赤身の魚、
脂肪分の多い魚、そして鮭の料理なら、穏やかな果実味で柔和な
タンニン(渋味成分)のバランスの良いハーモニーある赤ワイン
がベスト・チョイスとなり、このメルロの赤ワインは最適な1本
となります。
ドメーヌ・ソッガ2019カベルネ・フラン&タナ
飲み頃温度:19度。
<ジューシーでシルキーなミディアム~フルボディー>
ワイナリーならではのものです。どちらの品種からも紫色の花
や果実を思わせる華やかな香りがあり、その根底にはドライさ
や鉄分ぽさを感じるタンニンの存在があります。
しかしながら曽我さんのこの赤ワインにはドライさ、鉄分ぽさ
が品良く備わり、美しさ、優雅さ、和みを感じます。フランス
の南西地方で見かけるこのブレンドの赤ワインがジビエの料理
を相棒とするのに対し、曽我さんの赤ワインはもう少し優しい
味わいの料理を相棒とします。
マグロの赤身、カツオ、鶏レヴァーに感じる心地の良い苦味が
料理に備わっているなら、この曽我さんのカベルネ・フラン&
タナの赤ワインは大活躍します。