和食に合うワインなどと言ったセリフをよく耳にしますが、
その和食とは何を指して言っているのでしょうか。また寿司
に合うワインと言ったセリフもしばしば耳にします。
ぶり大根なのか、ぶり塩大根なのか。鰻の蒲焼なのか、鰻の
白焼きなのか。同じ食材を使った料理でも味付けが違えば、
合うワインが異なります。
寿司だって同様で、イカなのか、鮪なのか。イクラなのか、
玉子焼きなのか。で合わせ、マリアージュさせ、楽しむべき
ワインが決まります。
ですから「トップソムリエ認定、ワインに合うチョコレート」
などと言った曖昧な表現では消費者はこのチョコにどの様な
ワインが合うのか判らないのです。そんな曖昧な表現を許可
してしまうなんて、本当にトップソムリエ?
広がり、芳醇でありがなら優雅な味わいのこのチョコレート
の良さを削ぐ事なく、その個性でチョコレートの素晴らしさ
を一層引き立てるワインを探しました。
今までの経験から白いチョコには白ワイン、黒いチョコには
赤ワインが相応しい事が判っています。そこでカカオ分88%
が作り出すフレーヴァーをチェックしつつ、どんなタイプの
赤ワインが良いのか絞り込んで行きます。
通常、チョコレートには木樽の要素が明確でリッチな香味の
ワインが合うのですが、カカオ分が高く、味わいにシャープ
さがあったり、フルーツの要素が加わったりしている場合は
樽風味があるだけでは十分ではありません。
ワインの味わいにミネラリーさから来るシャープさが必要で
であったり、ワインの香りに同種の果実の要素がある必要が
あります。そうする事で同系の香味が両者に多く存在し、密
なリンクが生まれます。
カカオ分88%のこのチョコレートは酸味の存在、その広がり
ある味わいが特徴で、その特徴を生かしつつ、ワインの持つ
酸味、ミネラリーさと調和させ、両者をマリアージュさせて
行きます。
カカオ分の芳醇さにマッチさせるにはワインに芳醇な渋味の
成分(タンニン)がある必要があります。当然ですがそれは
赤ワインです。
また、チョコレートが持つオイリーな口当りは、ワイン造り
で使われたオーク樽に由来する成分と調和します。フレンチ
・オークの木樽より、アメリカン・オークの木樽の方がより
多くの成分をワインへもたらします。よって、アメリカン・
オーク樽で造られた赤ワインがベターです。
更にその赤ワインには酸味とミネラリーさのハッキリとした
存在が求められます。それらを考慮すると、自ずと相応しい
赤ワインが絞られます。
アメリカ合衆国、南米、オーストラリアなどの産地のワイン
で、タンニン分が多く、酸味とミネラリーさの存在感がある
赤ワインと言ったら、カベルネ・ソーヴィニョン/Cabernet
Sauvignonで造ったワインしかない。それも単一か使用比率
が高いワインが良いと言えます。
その様な赤ワインを2種類用意しました。お手頃価格の商品
とかなり高額の商品です。本来ならお手頃価格の商品だけを
紹介するのですが、年末年始は高額ワインを買って頂ける事
が多々ありますので、高額な赤ワインも紹介させて下さい。