で様々なイヴェントが開催されます。たぶんあなたの周りでも
何らかのイヴェントがあるのではないでしょうか。
所でSherry / Vino de Jerez（シェリー/ヴィノ[スペイン語的
ならビノ]・デ・ヘレス）をご存知ですか？日本ではシェリー酒
とも呼ばれていますが、スペインを代表するワイン（国民酒と
言っても過言ではありません。）で、南部のアンダルシア地方
が故郷です。
です。果皮の色が緑色の白ブドウ（主にPalomino/パロミノ）
で白ワインを造り、それをアメリカン・オークの樽で長期熟成
させて香味を洗練させて行きます。
樽の中にある白ワインは緩やかな酸化熟成をし、色調が変化、
淡い麦わら色、黄金色、淡い烏龍茶色、メープルシロップ色、
淡いコーヒー色、黒蜜色と言った感じの外観をしています。
本来、白ワインであるシェリーですが、その色調の多様性から
ロゼ・ワイン的位置付けのもの、赤ワイン的位置付けのものも
あると言えます。ですので、複数のタイプのシェリーが揃えば
それで食前から食後まで楽しめてしまう訳です。
そんな特徴のある優れもののシェリーですが、どうも日頃から
楽しんでいる人がこの日本では残念ながら少ない様です。です
のでシェリー週間をきっかけに慣れ親しんで頂きたいと思い、
シェリーの魅力と楽しみ方の大枠を紹介致します。
シェリーはワインですが、私達が普段、口にしているワインと
かなり異なり、酒精（ワインを蒸留したホワイト・ブランデー）
を醸造の途中で添加し、造った酒精強化ワイン（Fortified Wine
/フォーティファイド・ワイン）です。
一般的なワイン（Still Wine/スティル・ワイン）と比べ、酒精
を強化した分、アルコール度数が高く、また香味には豊かさが
あり、フォーティファイド・ワインならではの個性を感じつつ
スティル・ワインでは創造できない別のマリアージュの世界を
楽しませてくれます。
先ずは多様な外観をご覧下さい。これらが全部シェリーなのか
と思ってしまう程です。その多様性に戸惑うかもしれませんが、
臆する事はありません。次の事を脳裏に刻み込んでしまいさえ
すれば、シェリーは間違いなく身近な存在になるでしょう。
「Manzanilla / マンサニージャ（最も軽快な酒質の辛口）」
「Fino / フィノ（味わいに深みのある辛口）」
「Moscatel / モスカテル（華やかな香味の甘口）」
・食中に白ワインの代わりに楽しむのなら
「Manzanilla / マンサニージャ」
「Fino / フィノ」
・食中にロゼ・ワイン的に楽しむのなら
「Amontillado / アモンティジャード（琥珀色の外観、柔和な
コクのある辛口orやや辛口）」
・食中に赤ワインの代わりに楽しむのなら
「Oloroso / オロロソ（コーヒー色で、芳醇な深みのある辛口
orやや辛口）」
・食後にデザートとして楽しむのなら
「Moscatel / モスカテル」
「Pedro Ximenez / ペドロ・ヒメネス（黒蜜の様な外観と味
のリッチな酒質）」
シェリーの主なタイプを大まかに説明すると以上の様な感じ
となります。
深みのあるEn Rame/エン・ラマ）なら、焼き菓子を思わせる
香ばしさ、熱した油をイメージする香り、白い根野菜やキノコ
を思わせるアーシーな味わい、そして、白ワイン的外観をした
シェリーに固有のイースティーさ、マンサニージャならではの
塩気を感じる味わいがあり、油で炒めた根野菜やキノコを塩で
味を調えた料理、根野菜の漬物、キノコのキッシュ、更に塩麴
で調理した料理などと好相性です。
そして黒蜜の様な外観のペドロ・ヒメネス。その味わいは芳醇
で妖艶。媚薬の様なと形容できます。そのまま飲み、味わう事
が本来の楽しみ方ですが、リッチな味わいのヴァニラ・アイス
をゲットし、そこにペドロ・ヒメネスをタップリとかけ注ぐ。
そうすれば目の前にあるのは高貴な大人のデザート。そんな事
もできてしまうのがシェリーです。
シェリーに興味を持って下さい。そしてどんな料理を食べるか
教えて下さい。どんなデザートを食べるか教えて下さい。それ
に合わせ、あなたに味わって欲しいシェリーをお勧めします。
「シェリーと料理のマリアージュ」、新しいワインの楽しみの
幕開けです。一度でもシェリーの素晴らしさに触れれば、もう
2度とシェリーから離れられないでしょう。
「ペドロ・ヒメスネとヴァニラ・アイス」、こんな感じです。
大人のデザート、お楽しみ下さい。
