赤ワインを長期熟成させてから楽しむ事は広く知られています
し、実際にその様な赤ワインを楽しんだ事がある方も多くいる
と思います。
では、白ワインならどうでしょうか?白ワインは長期熟成には
向かないし、長期熟成させた白ワインになど出会った事がない
よ。そんな声が聞こえて来そうです。
一般的に白ワインは、ほどほどの熟成期間(長くても数年間と
言った所でしょうか)を経てから消費される事が多く、殆どが
商品として市場に登場してから直ぐに消費されています。
その様に長期熟成に不向きな白ワインがあるのは事実ですが、
中には例外もあり、それはどの様な白ワインかと言いますと、
長期の熟成(酸化)に耐えられる要素を備えている白ワインで、
酸味(ブドウ由来のリンゴ酸)が豊か、エキス(ブドウ由来の
果実味や糖分)が豊かなタイプが該当します。
酸味が豊かな白ワインの代表格は「Riesling/リースリング」と
言うブドウで造られていて、「ドイツ、アルザス(フランス)、
アデレードの北方、イーデン・ヴァレー(オーストラリア)」
で誕生しています。
この度、アルザスから2012年収穫のリースリングで造った抜群
の熟成感ある白ワインが届きました。輝きある黄金色の外観、
落ち着いた香り(ワインの世界ではアーシーなと表現し、白い
キノコ、マッシュルームやエリンギなどをイメージさせる)、
粘度ある口当り、リースリングならではの豊かなミネラリーさ
に由来する苦味のアクセントがあります。
この様な香りや味わいが折り重なり、織り成すフレーヴァーは
熟成期間の短い、いわゆる若い白ワインには決して感じる事は
なく、適正な環境で、適正な熟成を経たワインならではの特徴
です。
そうですが、何を合わせたならこの白ワインの良さが最大限、
引き出されるのか熟慮しました。
アーシーさ、オイリーさ、ミネラリーさを兼ね備えた料理です。
アーシーさは白いキノコや根野菜に、オイリーさは油分やあん、
ソースに、ミネラリーさは地味豊かな根野菜に。と言った感じ
で求めます。
そこで閃いたのは、あんかけの料理。中でもこの一品だろうと
思ったのが「Hotto Mottoの期間限定、中華あんかけかた焼き
そば」。
白菜、人参、葱、きくらげに由来するアーシーさとミネラリー
さ、あんと揚げ麺に由来するオイリーさは熟成感抜群のワイン、
今日紹介の「アルザス・リースリング」がマリアージュに必要
とする要素を全て備えています。
事実、中華あんかけかた焼きそばとワインとのペアリングは、
ワインだけで味わった時の過熟ぎみの香味(人に拠って感じる
かもしれない)を突出させず、両者の香味を密にリンクさせ、
1+1は2以上のマリアージュを創造してくれます。
真に実感できる組み合わせです。美しく長期熟成した白ワイン
を味わえるチャンス(驚く程、高額でなく)は滅多にあるもの
はありません。この機会に是非、1+1=2以上のマリアージュ
を実感してみて下さい。