オ、イ、ア、エ。何の事だか判ります?o が i 、a が e にです。
これはイタリア語の話なのですが、名詞の単数形の語尾がオ / o
(男性名詞)なら、その複数形の語尾はイ / i に。名詞の単数形
の語尾がア / a (女性名詞)なら、その複数形の語尾はエ / e
になる。それを覚え易くする為の手段として「オ、イ、ア、エ
の法則」と言っているのです。
何故、そんな事に言及したのか。それはpanino / パニーノが
panini / パニーニになるからでして、パニーニはご存知と思い
ますが、当店の直ぐ近くにパニーニの専門店があり、その店の
スペシャリテにベスト・マッチのワインを紹介したいからです。
そのスペシャリテは、エビとホタテをトマトソースで調理し、
それをパニーノに挟んだパニーニです。
(参考までにスパゲッティ / SpaghettiはSpaghettoの複数形
で、皿に盛られた複数本のスパゲットがあるのでスパゲッティ
です。)
何を言っているのか良く解らないよ。と聞こえて来そうですが、
元々、パニーノは1個ですから単数です。それが具材を挟む為、
2つにカットしますから、2枚のパニーノとなり、複数となって
パニーニ。なので私達が食べるのはパニーノでなく、パニーニ
な訳です。
そのパニーニの名は「シチリア」。サンドイッチと言うよりは、
立派な一品料理と言え、香り、味わいの深みはワインがないと
寂しくなる程です。
このシチリアを初めて食べた時、そう思いましたし、そう思う
からには絶対にパーフェクト・マリアージュするワインを探し
出してやろうと決意したものでした。
エビとホタテの魚介ですので、その味わいを削いでしまわない
様、赤ワインではない方が良いでしょう。トマトソースで調理
してありますので酸味の効いたワインが良く、ガーリックの味
のアクセントが効いていますので、白ワインより香味が芳醇に
なるロゼワインの方がより良く調和するでしょう。
そこで探すターゲットをロゼワインに絞り、また可能なら名前
つながりでシチリア島のワインの中から探し出したいと決め、
色々なワインをチェックする事、2週間。見つけました。完璧
と言えるマリアージュを奏でてくれるロゼワインを。
でなく、フランスのローヌ地方が故郷のSyrah / シラーと言う
ブドウで造られていて(地場品種で造る事の多いシチリアでは
比較的レア)、画像で確認できる様に非常に鮮やかな色(赤い
色調のあるピンク)をしています。
この様な外観をしたロゼワインですと、とてもフルーティーな
事が多いのですが、ペッパーやハーブを思わせるスパイシーさ
があり、また、野趣なアクセントある香味の深みもあり、エビ
ホタテの味わいに深みを添えているトマトソースがベースの味
付けととても良くリンクします。シラーで造られたロゼワイン
ならではの働きです。