2021年10月29日金曜日

今、話題のオレンジ・ワインには

白ワインでもなく、ロゼ・ワインでもなく、赤ワインでもなく、
第4のジャンルと言われるオレンジ・ワイン。今、話題沸騰中の
ワインです。
どうしてオレンジ色になるのか?オレンジ色のワインができる
理由は色々ありますが、多くの場合、醸造過程でワインが酸化
熟成している事が主因です。
酸化と言っても、劣化と言う悪い意味ではなく、ワインは全て
酸化と言う過程を経て熟成し、香味を洗練させ、私達が味わい
楽しめる状態に向上して行きます。
酸化は、白ワインにも、ロゼワインにも、赤ワインにも必須の
過程ですが、酸化した結果、オレンジ色(オレンジ色ぽい)に
なるのは、白ワインの場合です。
白ワインは酸化熟成すると、緑色を感じなくなり、黄色の外観
に、そして茶系の色調を帯びて来て、やがて黄金色に、その後、
薄い茶色の外観へと変わって行きます。
この黄金色になる辺りの状態が、いわゆるオレンジ・ワインと
称されているのであって、本来は白ワインなのです。
もちろん、果皮の色が紫色の黒ブドウで、果皮の色を使わず、
ワインを造れば白ワイン(ベージュや淡いピンクの色調がある)
になりますし、果皮の色がピンク色を帯びた淡い灰色のグリ・
ブドウで果皮の色を使わずに造る時も同様で、それを酸化熟成
させれば、オレンジ・ワインになる訳です。
ですのでオレンジ・ワインと称していなくても、オレンジ色、
オレンジ色ぽい色調のワインはある訳で、当店にその様な商品
が何種類もありましたが、この度、初めてオレンジ・ワインと
ハッキリ表示してある商品を取り扱い始めました。
Chardonnay / シャルドネを主体に、Viognier / ヴィオニエ、
Viura / ヴィウラの3種類のブドウの果皮を果汁に浸漬しながら
発酵、果皮のエキス分を十分にワインへ移行させて造ってあり
ます。
通常、果皮を浸漬にながら発酵させると濃い色合いのワインが
でき、白ワインの場合、その色合いに黄金色(オレンジ色ぽさ)
が感じられ、その様な白ワインがシッカリ空気に触れると色調
にオレンジ色がより明確となります。




今日紹介のオレンジ・ワインは、1杯目にはオレンジ色の色調を
感じ難いですが、2杯、3杯と飲み進めて行くに従いオレンジ色
を感じる様になり、もし、2日、3日に分けて飲むのなら完全に
オレンジ・ワインと認識できる外観になります。
1日で1本を飲み切ってしまう。だけどオレンジ色をシッカリと
感じたいのであれば、飲む前に早く抜栓するか、デカンタへと
注ぎ入れ、空気接触をさせると良いでしょう。
また、あまり勧められる行為ではありませんが、グラスを回し
ワインを十分に空気接触させつつお飲み頂くと、やはり明確に
オレンジ色を感じ、目で楽しみ、味わう事ができます。




*Veintemil Leguas 2020 Vino de la Tierra de Castilla
 ベインテミル・レグアス
 2020ヴィノ・デ・ラ・ティエラ・デ・カスティージャ

相性の良い料理:素材の持つ優しい甘味を生かした軽やかな
味わいの料理。チーズなら、モッツァレッラ。
飲み頃温度:8~10度。
<軽く、まろやかな、やや辛口>
1,760円
・Veはカタカナ表記ですと通常はヴェですが、スペイン語は
慣習的にヴと発音しませんので、それに倣い、ヴェではなく
ベと表記しました。



このオレンジ・ワイン、ちょっぴりスパイシーなヒントがあり、
それはジンジャーぽかったり、ホワイト・ペッパーぽかったり
します。
それを踏まえ、「豚肉の生姜焼き」にペアリングしてみたら、
パーフェクトなマリアージュを奏でてくれました。画像の弁当
は、当店直ぐ近くの「大衆食堂わっしょい」でTo goしました。
ここでは生姜焼き弁当の他、絶品の「唐揚げ弁当」、「もつ煮
弁当」などもTo goできます。