ワインを飲む時、今でもフォークナイフの世界でないとダメと
思っている人はいませんか?この業界に入った30年以上も前は
そう思っている人ばかりでした。
時が流れ、和食の世界でもワインは一般的となり、特に寿司と
ワインの組み合わせはイタリアンやフレンチでは味わえない程
の至福のマリアージュを楽しめます。
ワインと料理のマリアージュを語る時、忘れてはならない料理
があります。それは中華料理です。北京、広東、四川、南京、
上海など、その土地土地で豊富なヴァリエーションがあります
が、いずれも油を合理的に使い、素材の持ち味を生かした中国
料理はワインの最高の相棒です。
レヴァニラ炒め、野菜炒め、シンジャオ・ロースー、回鍋肉、
マーボー豆腐、中華丼、チャーハン、餃子などなど、それぞれ
に合わせ楽しめるワインは異なりなすが、どの料理にもワイン
は実に良くマッチします。
そこで今日は「レヴァニラ炒め」と完璧なマリアージュを創造
する赤ワインを紹介致します。レヴァーの野趣な香味、鉄分を
感じるドライな味わい、そしてニラのハーベイシャスさ、苦味
のアクセント、更には少々辛みのあるスパイシーな味付けとも
マッチするワインです。
野趣な香味を呈する赤ワインは色々ありますが、鉄分ぽさある
味わい、ハーベイシャスさを感じる香り、苦味のアクセントと
スパイシーさに融合できる酒質となると、ピノ・ノワで造った
赤ワインでは優し過ぎ、メルロで造った赤ワインですと香味が
リンクしきれず、ネッビオーロで造った赤ワインなら役不足と
言った感じです。
しかし、あります「レヴァニラ炒め」の最良の相棒が。これも
ワインの多様性の成せる技です。イタリア中部、トスカーナ州
で育まれたSangiovese / サンジョヴェーゼで造った赤ワイン
ならばレヴァーに感じる野趣さも、鉄分ぽさも、ニラから来る
ハーベイシャスさと苦味のアクセントも、スパイシーさにさえ
ピッタリとリンクする要素を兼ね備えています。
事実、今日紹介します赤ワインの故郷では、畑に出没した猪や
野兎などのジビエ、一般的な牛肉より味わい深いトスカーナ州
の名産キアニーナ牛の骨付き肉を香草で風味付けして調理した
料理に合わせ、サンジョヴェーゼの赤ワインを楽しみます。
ワイルドさ満載の料理なら、そのワイルドさに調和するワイン
を。その役割を果たすのがサンジョヴェーゼのワインなのです。
*Titolato Colombaia 2016 Chianti Colli Senesi
ティトラート・コロンバイア16キアンティ・コッリ・セネージ
飲み頃温度:19度。
<野趣な深みのあるフルボディー>
2,200円