多くの場合、ワインと料理の相性の良さを創り出すポイントは
肉か魚かではなく、料理をどの様な味わいに仕上げたかとなり、
大まかな目安は塩味なら白ワイン、醤油味なら赤ワインと言う
感じになります。
具体的には、焼き鳥の塩味なら白ワイン、焼き鳥のタレ味なら
赤ワイン。鰻の白焼きなら白ワイン、鰻の蒲焼なら赤ワイン。
ぶり塩大根なら白ワイン、一般的なぶり大根なら赤ワイン。と
なります。
また、マグロやカツオの刺身を醤油をつけて食すなら赤ワイン
が良いのですが、さっと火を通して(身が白っぽくなる)塩で
食すなら白ワインの方がより良く調和します。
この事は牛肉にも当てはまり、焼いて塩コショウで食すのなら
赤ワインより白ワインの方がベターな時が多くなります。肉で
あっても必ずしも赤ワインが良い訳ではないのです。
赤身の肉は魚、動物に関係なく、火が入ると白っぽくなります。
その白っぽくなった元は赤身だった肉を白っぽいまま食すなら
白ワイン、ソースなどをかけ白っぽい色でなくしてから食すの
なら白ワインではなく赤ワイン(時にはロゼワイン)がベスト
となります。
ワインと料理の相性の良さを生み出すコツは、ワインと料理の
色を合わせる事、両者を同系の色にする事。これに付きます。
そんな単純な事ですが、これが非常に効果的で、これは酷いな
と言うペアリングには決してなりません。
今までワインと料理をどの様に合わせるか悩んでいたあなた!!
これで全て解決です。是非、実践してみて下さい。魚料理には
白ワイン、肉料理には赤ワインが絶対ではありませんので。
皆様の大好きな魚の一つに鮭があると思います。鮭ですが赤身
でもなければ、白身でもありません。オレンジ色ぽい、所謂、
サーモンピンクと言われる色をしています。その色は火が入る
と少しは白っぽくなりますが、赤身が白っぽくなるのとは違い
ます。
鮭の塩焼き、鮭のバターソテー、鮭のムニエルなど白ワインを
合わせたくなる、魚料理なのだから白ワインを合わるんでしょ
となりますが、実はそうでもないのです。
鮭は不思議な(特殊な)魚でして、身にシッカリ含んだ脂肪分、
赤身程ではないにしても野趣な血合いのヒントがあり、それら
の存在が例え、塩やバターで調理し、見た目が白っぽい料理に
仕上がっているとしても、赤ワインを引き寄せます。
それが鮭の腹須(腹身)の塩焼き、バターソテー、ムニエルで
あったなら、より明らかです。赤ワインのタンニン(渋味成分)
が腹須の旨味成分と融合し、シットリした深い味わいの調和を
口中に広げます。
鮭は赤ワインとリンクし易い魚の代表格ですが、中でも腹須は
赤ワインのパーフェクトな相棒です。Cabernet Sauvignon/
カベルネ・ソーヴィニョン、Sangiovese/サンジョヴェーゼ、
Nebbiolo/ネッビオーロ、Syrah(Shiraz)/シラー(シラーズ)
Tempranillo/テンプラニージョなどのフルボディーの赤ワイン
とでさえ、マリアージュします。
赤ワインを飲みながら魚料理を食べようと思った時、最も簡単
に行くなら、鮭の腹須を焼いて塩で味わいを整えるだけでOK。
鮭の腹須は塩焼きであっても、合わせるべきワインは赤で、赤
ワインならそれがフルボディーであっても鮭の腹須の塩焼きと
マリアージュします。
「鮭の腹須の塩焼きと赤ワインのマリアージュ」。この機会に
是非、ご堪能下さい。
鮭の腹須の塩焼きにベスト・マッチの赤ワインがこちら!!
*Sula 2019 Zinfandel / スラ、ジンファンデル
飲み頃温度:15~18度。
<まろやかなミディアム~フルボディー>
1,980円
ジンファンデルの最大の特徴であるしなやかな口当りを楽しめ、
それがシットリとした腹須の味わいと調和します。
2020ヴィンテージも在庫しています。デイリー・ワインでも
ヴィンテージが異なれば酒質も異なる事を実感して頂けます。
ヴィンテージ・ヴァリエーションは高級ワインだけに限った事
ではありません。