2021年5月7日金曜日

MLFで鶏肉の相棒に

誰が見ても、読んでも解る様に専門用語は極力使わない事に
していますが、今日の内容はMLFと言う専門用語に関係し、
MLFの結果、鶏肉(鶏肉の出汁も含め)に寄り添う事になる
状況が生まれますので、使わせて頂きます。
MLFとは何でしょうか?MLFは、Malolactic Fermentation/
マロラクティック・ファーメンテーションの略語で、乳酸菌
の働き(発酵と言う現象)でリンゴ酸が乳酸に変化する事を
意味しています。
Malo/マロ(=Malic Acid/マリック・アシッド)はリンゴ酸、
Lactic/ラクティック(Lactic Acid/ラクティック・アシッド)
は乳酸で、Fermentationが発酵の事です。
白ワインの場合、酸味の性質で大きく2つに分類でき、それ
にMLFが大きく関わっています。つまり、ブドウ由来の酸味
であるリンゴ酸がワインにも備わっているタイプ(MLFなし
のワイン)と元々備わっていたリンゴ酸をワイン造りの過程
で乳酸菌の働きにより別の酸味(乳酸)に変え、その乳酸が
ワインに備わっているタイプの2つです。
前者のタイプは酸味のシャープさから爽快さ、軽快さがある
酒質のワインとなり、柑橘果実との相性の良さが生まれます。
揚げ物にレモンをかけて食す。淡白な味わいの料理をポン酢
で食す。そんな時に活躍します。
後者のタイプは乳酸の存在感からまろやかさ、オイリーさ、
ふくよかさを感じる酒質のワインとなり(純米酒の口当たり
のイメージ)、オリーヴ・オイル、クリーム、バター、豆乳
などを使った粘性あるリッチな味わいの料理を食す時に活躍
します。
また、後者のタイプは食材で見ると、特に鶏肉と相性が良く、
それは両者に共通する香味があるからで、鶏皮肉の串焼き塩、
鶏の唐揚げ(レモンはかけない)、鶏の水炊き(ポン酢では
食さない)、チキン・クリーム・シチューなどとは完璧とも
言えるマリアージュを創造してくれます。
そんな後者のタイプの2種類の白ワインがモルドヴァとロシア
から届きました。それぞれをパーフェクト・マッチのカップ
・ラーメンにペアリングさせ、そのマリアージュをお楽しみ
下さい。と言うのが本日のテーマです。
その2種類の白ワインがこちら!!どちらも醸造過程でMLFを
経ていますが、同時に飲み比べますとその酒質は微妙に相違
し、ロシアのワインの方が重厚さと味わいの広がりの豊かさ
をより感じます。
*Radacini 2018 Chardonnay (Moldova)
 ラダチニ2018シャルドネ(モルドヴァ)

飲み頃温度:11~14度。
<コクのある辛口>
1,760円



MLFは行われているものの100%ではなく、乳酸に転換して
いない酸(リンゴ酸)が残存しています。結果、クリーミー
なニュアンスと共にミンティーな爽やかさを感じ、クリーン
な清々しさがあるワインです。そして香味の奥にはナッツを
思わせるヒントが潜み、これが火の入った鶏肉や鶏肉の出汁
との結び付きを強めます。
この白ワインに合わせ、そのハーモニーをお楽しみ頂きたい
カップ・ラーメンは「麺屋 翔 丸鶏だし2倍 香彩鶏だし
塩らーめん」です。画像でご覧頂ける様に鶏肉脂がスープに
出ていますが、比較的あっさり目の味わいで、それがワイン
の清々しさとバランス良く融合します。





*Amfitrion 2017 Pinot Gris (Russia)
 アンフィトリオン2017ピノ・グリ(ロシア)

飲み頃温度:11~14度。
<コクのある、やや辛口>
3,300円




こちらの白ワインはMLFを限りなく100%に近いレヴェルで
行ってあり、ミルキーで華やかな香味があり、ナッティーで
オイリーな口当りをしています。モルドヴァのワインよりも
一層リッチな酒質をしています。このリッチさがクリーミー
で濃厚な味わいの鶏白湯と密に融合します。
この白ワインに完璧にシンクロナイズするカップ・ラーメン
は「MEGA鶏 濃厚鶏そば 鶏白湯味」です。画像でご確認
頂ける様に見るからにトロトロな濃厚スープがワインの芳醇
さと合体し、豊かな味わいのハーモニーを生み出します。
このカップ・ラーメンが手元に数個あります。ロシアのこの
ワインをお買上げ頂いた方に1個プレゼント致します。是非、
パーフェクトと言えるマリアージュをご堪能下さい。



所で近年、話題の「オレンジ・ワイン」をご存知でしょうか。
白ワインでもなく、ロゼワインでもなく、赤ワインでもなく、
第4の新ジャンルと言われています。
このロシアの白ワインは紙コップに入れますと、白ワインの
外観でなく、明確にオレンジの色調を感じる外観をしていて
強いて言うならオレンジ・ワインです。
ピノ・グリと言う果皮の色が灰色がかった淡い紫色のブドウ
で、果皮を果汁に漬け込みながら(ロゼワインや赤ワインと
同様の醸造過程)発酵の初期段階を過ごした事で、ワインが
オレンジの色調を備えました。