年を重ねると誰もが好きになる寿司。しかし小さい頃は寿司を
好んで食べなかった方がかなりの割合でいると推測します。今、
思い返せば、幼かった頃、寿司を食べる時はかっぱ巻きや玉子
の握りばかり食べていた記憶があります。マグロなら食べられ
ましたが、イカやタコ、貝類のあの独特な苦味が好きでなく、
寿司を食べるか?と聞かれたら、他のものが良いと答えていた
記憶もあります。
今ではその独特な苦味旨味に、ミネラル・ウォーターの硬水の
様な骨太な味わいのある白ワインを融合させ、両者の苦味旨味
のハーモニーを楽しむひと時がお気に入りで、時々、堪能して
います。
寿司には色々あり、白ワインに合わせ楽しむのが良いもの、赤
ワインとが良いもの、ロゼワインとが良いものが混在していて
例えば盛り合わせを食べる時にはどれか1種類のワインで対応
する事は非常に困難です。
そんな状況では、寿司を食べて、ガリで口直しをし、また別の
寿司を食べるに倣って、ガリの代わりにスパークリングワイン
を飲み、炭酸ガスの効果で口中をリセットする事で様々な寿司
に1種類で対応できます。
只、時には貝類を思いっ切り食べたい、タコ、イカ、エビだけ
を思いっ切り食べたい、光り物を思いっ切り食べたいと言った
事もあるでしょう。その際には食べる寿司を念頭に置き、共に
味わうワイン、寿司の味わいを生かしつつ、寿司の風味に密に
リンクするワインをシッカリ選びたいと思います。
以前、寿司にだって赤ワインをテーマとし、赤ワインを味わい
つつ食べる寿司はどんなものが良いのかを解説しました。今日
は貝類、イカ、タコ、しらすの寿司を食べる時に一緒に味わう
ワインはどの様なタイプが良いのかを解説します。
貝類、イカ、タコ、しらすの味わいをイメージします。それら
を食べた時に共通しているのは苦味旨味を感じた後に甘味旨味
が広がる事です。
この様な味わいの広がりがあるワインなら貝類、イカ、タコ、
しらすの寿司の味わいと反発する事なく、お互いの旨味が相乗
し、マリアージュが完成します。
ワインがこちら!!ドイツ連邦共和国フランケン地方(Franken)
の白ワインです。この地方のワインは、少し古い映画で兵士が
携えている水筒(扁平な)の様な形状をしたボックスボイテル
/Bocksbeutelと言う瓶に入っています。
*Schloss Sommerhausen 2018
Sommerhauser Steinbach Silvaner
シュロス・ゾンマーハウゼン2018
ゾンマーハウザー・シュタインバッハ、ジルヴァーナー
飲み頃温度:11~14度。
<硬水の様に引き締まった口当たりの辛口>
3,300円
ワインが空気に触れると白のイメージから黄色のイメージへと
変わります。黄リンゴや黄色の花の印象です。そして果実味の
リッチさがより明確になります。
通常、この様にハッキリとした華やかな果実味があると生もの
との相性が非常に悪くなるのですが、フランケン・ワインなら
ではの骨太なミネラリーさ(硬水を思わせる苦味旨味の主張)
が生ものの味わいに寄り添います。
今日、紹介のワインも含め、フランケンの白ワインは苦味旨味
のある食材を使った料理のある食卓で大活躍し、貝類、イカ、
タコ、生しらすだけでなく、うど、ホワイト・アスパラガス、
大根など白い野菜の料理とも好相性です。
時短営業要請中の群馬県ですが、Stay Safeの為にもしばらく
は外食するより、料理をTo Goし、それに合うワインをゲット
して自宅でワインと料理のマリアージュを楽しむのがベター
な選択でしょう。
この機会に「フランケンの白ワインと寿司のマリアージュ」を
是非、お楽しみ下さい。