ここに白ワインと赤ワインがあります。寿司を食べながらその
2本を味わいたいのですが、折角、味わうのなら、マリアージュ
させつつ味わう方が良いに決まっています。では、どうしたら
良いのでしょうか?白ワインと赤ワインをどう飲み分けたなら
寿司とのマリアージュを楽しめるのでしょうか?それを今日は
解説したいと思います。
用意したワインは前回、話題にした「Tenuta Cavalier Pepe/
テヌータ・カヴァリエル・ペペ」が造った秀逸なワイン達です。
先ずはそれらのワインがどの様な酒質なのかをお知らせします。
そしてそれにどの様な寿司が合うのかを明らかにしたいと思い
ます。
*Irpinia Falanghina/イルピニア、ファランギーナ
原料ブドウのファランギーナは古来からの品種で、南イタリア
のCampania/カンパーニア州の州都、Napoli/ナーポリ周辺で
主に栽培されています。イルピニアはナーポリの東方約50km
辺りにあるワイン産地です。
飲み頃温度:11~14度。
<コクのある辛口>
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柑橘果実を思わせる爽やかなヒントと同時に硬水のミネラル・
ウォーターをイメージさせるフリンティーさがあります。また
味わいにもそれを感じ、豊かなミネラリーさに構成された骨太
な酒質に仕上がっています。
この様な酒質の白ワインは、爽やかさが「わさび」と、硬水の
様に引き締まった味わいが「苦味旨味を感じる甲殻類、貝類」
とリンクし易い傾向があります。
「赤ワイン」
*Irpinia Rosso/イルピニア・ロッソ
ギリシャ時代に現在の南イタリアに伝わった古来からのブドウ、
Aglianico/アリャーニコを主体に造られた赤ワインです。
飲み頃温度:19度。
<まろやかなフルボディー>
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フルーティーさは控えめで、熟成による落ち着いたニュアンス
の香りが備わり、赤身肉を思わせる血合いのヒントや鉄分ぽさ
を感じる味わいに複雑さ、深みを感じます。
この様な酒質の赤ワインは、控えめなフルーティーさが「生の
食材」と反発しなく、野趣なニュアンスのある香味が「血合い
や鉄分を感じる食材」とリンクし易い傾向があります。
つまり、今日紹介の白ワインならば、白身の魚、小魚、タコ、
イカ、エビ、貝類とマッチし易く、わさびをシッカリ添え、塩
で食すとその様な寿司とマリアージュします。
また、今日紹介の赤ワインならば、赤身の魚、脂肪分が多く、
鉄分ぽさを感じる魚とマッチし易く、わさびは控えめで、醤油
で食すとその様な寿司とマリアージュします。
更に、玉子、魚卵は何故か不思議と赤ワインの果実味にマッチ
し易く、更に赤ワインと相性の良い醤油で食すのなら(両者に
内在するソトロンと言う成分が結び付き合う為)、寿司とでも
違和感なく赤ワインを味わえます。
実際にペアリングさせた10種類の寿司(はま寿司でTo go)の
相棒は以下の様になります。
*白ワインには
・さより
・赤貝
・つぶ貝
・水だこ
・生しらす
*赤ワインには
・まぐろ
・サーモン
・活〆ぶり
・旨だしたまご
・いくら(大葉は取り除いた方がベターです。)
魚料理には白ワイン?いえいえ決してそんな事はありません。
魚に白、肉に赤なのではなく、それそれの食材の香味を考慮
し、白なのか赤なのかが決まるのです。
寿司にだって赤ワイン。もちろんありです。上記のお勧めを
参考に、赤ワインを味わいながら寿司と食べる時は何にする
のかを決めて下さい。
赤ワインを寿司により近づけるのなら、「わさびは控えめ」、
「塩でなく、醤油で食べる」がマスト作業です。
ワインと寿司のマリアージュ。是非、お楽しみ下さい。それ
を楽しむお手伝いを当店が致します。