2021年4月6日火曜日

絶対に飲んで頂きたいロゼワイン

物事に永遠、永久と言う事はないとは解っていても、実際に事
が起きるとその戸惑いは半端ないものになってしまいます。
ワインの世界でしばしば起こる事象はこんな感じです。折角、
見つけた、折角、出会った、折角、輸入された魅力的なワイン。
誰もが日本のマーケットで消費者の皆様から大好評を得るはず
と思っていたのに予想が外れて、期待に沿わず、当然、売り手
の力が足りなかったのが最大の原因ですが、素晴らしい商品で
あるにも関わらず、短期間の内に日本の市場から消えてしまう
ワインがあります。
今日から4回に渡り紹介するイタリアワインもそれに該当し、
現国内在庫が終了すると、どこかの輸入会社が再び輸入しない
限り、日本の市場で出会う事はないワインになります。
それらのワインを造ったのはTenuta Cavalier Pepe/テヌータ
・カヴァリエル・ペペ。テヌータはブドウ畑を所有するワイン
醸造所の事で、ペペ家の所有ですのでペペ・ワイナリーです。
カヴァリエルは騎士を意味し、各分野で功労のあった人が国家
から与えられる称号です。1998年、イタリア共和国功労勲章
を授与された事に因ります。
そんな栄誉に浴した生産者のワインですから、抜群の品質で、
味わば味わう程、心を打たれます。2018年4月にヴェローナで
開催されたVinitaly/ヴィーニタリー(イタリアワイン世界最大
の試飲展示会)で初めてテイスティングして以来、惚れ込んで
いるワイン達です。
この度、終売予定と言う事で、輸入元から特別条件で納品して
もらいました。それを4回に分けて紹介するのですが、何れの
ワインも本来の販売価格を15~30%ほど下回る価格で販売致し
ます。
不良品などではありません。完璧なコンディションのワイン達
です。この機会に、南イタリアの雄、ペペのワインを飲み納め
して下さい。
先ずはロゼワインから紹介致します。Napoli/ナーポリの東方
の約50km辺りの丘陵地帯に広がるIrpinia/イルピニアと言う
産地で古代からあるブドウ、Aglianico/アリャーニコを主体に
造ってあります。
アリャーニコはギリシャ時代に現在の南イタリアに伝わったと
されるブドウのひとつで、Helenico/エレニコ(ギリシャのと
言う意味)と言う語から名付けられたブドウです。
深い黒みを帯びた紫色のブドウ(大別すると黒ブドウに分類)
で、通常は赤ワインを造り、そのワインはイタリアで最も高貴
な赤ワインのひとつとされています。




黒ブドウはその果皮の色をどの様に使うかで、白ワインもロゼ
ワインも造る事ができ、エキス分の高いアリャーニコならでは
の構成の豊かな白ワイン、ロゼワインになります。
実際、今日紹介のロゼワインもその通りになっていて、豊かな
ヴォリューム感があり、濃縮された味わいで、アルコール分の
温かみのある厚みに支えられたふくよかさを感じます。
ロゼワインですが、赤ワイン感覚で味わえる酒質で、赤ワイン
の渋さが苦手な方にとって赤ワインの代替として(本来ならば
赤ワインが活躍するTPOで)お楽しみ頂ける香味に仕上がって
います。
ロゼワインなんて味気ない、中途半端なと思い込んでしまって
いるあなたに是非、味わって頂き、ロゼワインの素晴らしさを
認識して頂ける逸品です。
今後、日本で飲む事が叶わなくなる可能性のあるペペの秀逸な
ロゼワインを是非、このチャンスに飲み納めして下さい。




*Tenuta Cavalier Pepe 2018 Irpinia Rosato del Varo
 テヌータ・カヴァリエル・ペペ2018
 イルピニア、ロザート・デル・ヴァーロ

飲み頃温度:11~14度。
<コクのある、やや辛口>
今なら1,870円
・まぐろの赤身の漬け
・筑前煮
・春巻き
などと一緒にお楽しみ頂けるロゼワインです。




特にたけのこの具沢山の春巻きを何も付けずに食す時にこの
ロゼワインが大活躍します。たけのこの旨味に渋味旨味成分
(タンニン)が、完熟ブドウに由来の豊かなエキス分の甘味
旨味が春巻きの餡にとても良く融合し、至福のマリアージュ
を創造します。