2021年1月12日火曜日

サウク・デレ+カキの天ぷら=パーフェクト・マリアージュ

品格のある白ワインを生み出す高貴品種のひとつ、Riseling
/リースリングは大別すると2つの系統があります。ドイツに
オリジンのあるリースリング。これは本来、Rhein Riesling/
ライン・リースリングと呼ばれ、その名の通り、ドイツ国内
を雄大に流れるライン河のほとりで誕生したブドウで、自生
していた「ヴィティス・ヴィニフェラ・シルヴェストリス」
を先祖に持ち、長い年月をかけてリースリングへと派生した
とされています。
もう1つの系統のリースリングはWelschriesling/ヴェルシュ
-リースリングで、主にオーストリアより東のヨーロッパで
広く栽培されています。
ライン・リースリング、ヴェルシュリースリングはどちらも
OOリースリングと言う名ですが、出来上がるワインの酒質
は異なり、ライン・リースリングのワインはアロマが豊かで
シャープな酸を基調としたスリムなスタイルである事が多く、
ヴェルシュリースリングはフリンティーな香り(火打ち石を
思わせる香り)で、豊かな酸とミネラリーさの骨太な広がり
のあるスタイルである事が多い様です。
その様にリースリングと言っても別物なのですが、困った事
にワインの表記にはリースリングとしか書かれていない事が
殆どで、それがラインなのか、ヴェルシュの事なのか判然と
しません。ですからテイスティングし、推測するしかないの
です。ただ、ワインの生産国が判ればどちらなのかを断定し
易くなります。




今日紹介のСАУК ДЕРЕ/サウク・デレはラベルにРИСЛИНГ/
リスリングとしか書いていなく、両方の可能性がありますが、
テイスティングした限りではヴェルシュであると感じます。
・香り:ビターなニュアンスがあります。グレープフルーツ
や長十郎梨をイメージさせます。そしてヴェルシュの個性、
フリンティーさをシッカリ感じます。
また、ミントやライムを思わせる爽やかさもあり、その奥の
ハニー&フロールさから白をイメージします。これはどちら
のリースリングにも共通する特徴です。
・味わい:骨太さが力強く広がります。酸度は高く、豊かな
ミネラリーさがあり、硬水のミネラルウォーター的です。
アロマは控えめな一方、味わいの広がりは大きく、第一印象
の骨太さ、力強さは不変です。また、柑橘果実を食べた時の
ほろ苦さを思わせるアクセントが味わいを引き締めます。
甘味を排した極めて辛口のフィニッシュは、華やかな果実味
の中に広がる甘味と酸味のハーモニーを残すラインとは明確
に相違します。
飲み頃温度:11~14度。
<コクのある辛口>
2,000円
「塩で食す貝類、タコ、イカの刺身」
「塩で食す根野菜の天ぷら」特にヤマトイモ、レンコンと
「砂肝焼、塩味」
この様な料理との相性に優れたワインです。


「フィッシュ&チップス」がこのワインに合うのはもちろん
ですが、「カキの天ぷら」に天然塩をマイルドに振りかけ、
食し、このワインを味わった時の至福さは言葉になりません。
完璧すぎるマリアージュでした。
料理は太田駅南口から直ぐの「Oyster and Wine Bar RITZ」
で作って頂きました。RITZでは色々な料理がTo Goできます
ので問い合わせてみて下さい。