2020年12月23日水曜日

I / アイ from 小布施です。

近年、驚愕の品質のスパークリングワインを立て続けに造り
出している至高のワインメーカー、曽我彰彦さん。またまた
恐るべきコンセプトで、全くノーマルでないスパークリング
ワインを造り上げ、届けてくれました。





そのスパークリングワインはChardonnay/シャルドネと言う
果皮が黄色を帯びた緑色の白ブドウだけで造った「Blanc de
Blanc/ブラン・ドゥ・ブラン(白ブドウで造った白ワインの
意)」で、10年もの長期熟成をさせた単一収穫年のワイン、
ヴィンテージは2010です。
東日本大震災の際に「何か」を感じてスパークリングワイン
に仕上げたと彼は言っています。甘味を排した辛口に仕立て、
和食の魚介類(特に寿司)と抜群に合います。ともコメント
しています。
そこで、曽我さんお勧めの寿司とのマリアージュ検証をして
みる事にしました。寿司は「はま寿司」でto goします。
アイの香味をイメージし、合いそうな寿司と合わないだろう
なと推測した寿司をランダムにオーダーしてみました。その
ラインナップな次の様です。
「合いそうな寿司」
・水だこ
・煮あなご
・とびこ
・あおりいか
「微妙な寿司」
・わさびえんがわ
「合わなそうな寿司」
・ゆず塩炙りぶり
・ゆず塩炙り煮あなご
・まぐろ赤身
Iは10年の時を経て完成された香味を備えたスパークリング
ワイン。その複雑で、落ち着いた深みのある香味が「わさび
の爽やかさ」、「ゆずの爽快さ」と反発すると予想。また、
「まぐろ赤身の血合いのヒント」がタンニン(渋味成分)の
ない白ワイン(ブラン・ド・ブラン)と相乗しないと予想し、
その様に位置付けました。その予想は、果たして...。
ペアリングする前にテイスティングし、その後、寿司を一品
ずつ食べ、ワインと合わせてみましたが、実際のアイの酒質
がイメージと見事に違っていましたので、合う、合わないと
予想した寿司とのペアリングはかなり異なる結果となって、
また興味深い発見もあり、大いに得るものがありました。
10年もの時を重ねたブラン・ド・ブランの香味は予想の範囲
を遥かに飛び越え、白ワインでありながら、それは赤ワイン
であるかの様な深み、芳醇さ、ドッシリ感を備えています。
それは長期熟成による香味成分の重合、炭酸ガスが経時変化
と共に鉄分ぽいニュアンスを生み出す事に起因します。





外観を見て頂ければお判り頂ける様に、白ワインなのですが、
赤茶系のトーンを感じる黄金色をしています。この赤茶系の
色調が重合による結果、また鉄分ぽさを感じる要因です。
パーフェクト=◎、良=○、悪くはない=△、ダメ=×、で
Iと寿司との相性の結果をお知らせ致します。
「合いそうな寿司」
・水だこ × 赤ワインで合わせた時の様な生臭みが突出
・煮あなご ◎
・とびこ ○
・あおりいか × 水だこと同様
「微妙な寿司」
・わさびえんがわ △ わさびナシなら○
「合わなそうな寿司」
・ゆず塩炙りぶり ○ ゆずナシなら◎
・ゆず塩炙り煮あなご △ ゆずなしなら◎
・まぐろ赤身 ○但し限りなく◎に近い
この結果は、「コクのあるロゼ(赤ワイン的な酒質の)」、
「ライトボディーではない赤」にペアリングさせた時の結果
に一致し、ここでアイは10年の熟成を経て芳醇さを身に着け
もはや白ワインであると一括りにできない酒質へと発展した
事が明らかになりました。
ここで結論。Iを飲みながら、寿司を食べるのなら、「赤身」
「魚卵」「脂ののった部位」「醤油で」「わさびは少なく」
に該当する事が必要で、特にお勧めの寿司は次の通りです。
・マグロ赤身のにぎりをわさび少なく、醤油で
・カツオ、同様に
・ブリ、同様に
・アジ、同様に
・イワシ、同様に
・サーモン、同様に
・ヒラメのえんがわ、同様に
・イクラの軍艦、同様に
・トビコの軍艦、同様に
・アナゴ、詰めタレなし
これを参考にI / アイを当店でゲットしたなら、相性の良い
寿司をto go!!曽我さん入魂の赤ワインの様な味わいのある
10年熟成のスパークリングワインと寿司のマリアージュを
心行くまで堪能して下さい。


*I 2010 Chardonnay Blanc de Blanc Non Dose
アイ 2010 シャルドネ、ブラン・ド・ブラン、ノン・ドズ
飲み頃温度:15度程度。
<コクのある、ふくよかな辛口>
ノン・ドズとは、 甘味を含まない、甘味を感じないと言う
程の意味で、つまり、極めて辛い味わいと言う事です。
I / アイは在庫のある限り、本数制限なくお買求め頂けます。