困惑させられます。それはどうしてかと言いますと、ブドウ品種名
としてモンテプルチャーノと言っているのか、トスカーナ州にある
モンテプルチャーノと言う村名を指しているのかが明確でない時が
あるからです。
Montepulciano d'Abruzzo/モンテプルチャーノ・ダブルッツォと
Vino Nobile di Montepulciano/ヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテ
-プルチャーノ。例えば、この様にです。
モンテプルチャーノ・ダブルッツォは、アブルッツォ村のモンテ-
プルチャーノの意味で、赤ワインの名前です。
一方、ヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチャーノは、モンテ-
プルチャーノ村で造られる高貴なワインを意味しています。同様に
Rosso di Montepulciano/ロッソ・ディ・モンテプルチャーノは、
モンテプルチャーノ村で造られる赤ワインを意味しています。
イタリアワインの多くは、原産地がワイン名、ブドウ品種+原産地
がワイン名であって、モンテプルチャーノと言う単語が前置詞の前
にあるなら、それはブドウ品種名の事で、前置詞の後ろにあるなら、
それは村名の事と覚えておくと役立つかもしれません。
今日、タイトルになっているモンテプルチャーノはブドウ品種の事
で、イタリア中部、特にアブルッツォ州でメジャーな存在です。例
によって、ワイン用葡萄ガイドでは次の様に解説されています。
「中央イタリアの大半のワイン産地で栽培される栽培される品種。
イタリアの95県の内、20県で奨励されているが、しばしば優れた
モンテプルチャーノ・ダブルッツォを造るアブルッツォ州と.....で
最も広域に栽培されている。
さらに北で栽培するには成熟が遅すぎるきらいがあるが、良心的な
価格の色調の深い良く熟した、ほどよいアルコール分とエキス分を
備えた葡萄を確実に産出.....。」とあります。
事実、モンテプルチャーノ種はアブルッツォ州の気候風土に非常に
マッチしている様で、パーフェクトと言えるまでの良質なブドウに
育ち、それで造るワインは低価格の商品であっても信じ難い品質を
しています。
当店で販売中のマグナムボトル(1,5ℓ入)のモンテプルチャーノ
・ダブルッツォはたった1,500円です。年間10,000種類のワイン
をテイスティングし、店で売る為に選ばれるのはその内の僅か5%
だけですから、実際に販売しているマグナム・ボトルのそのワイン
がどれ程、高品質なのかお判り頂けると思います。
このワインの他にも驚きの品質でお手頃価格のモンテプルチャーノ
・ダブルッツォがありますので、今日はそれら2種類を紹介します。
・ダブルッツォがありますので、今日はそれら2種類を紹介します。
*La Valentina 17 Montepulciano d'Abruzzo
ラ・ヴァレンティーナ17モンテプルチャーノ・ダブルッツォ
相性の良い料理:脂肪分の多い、コッテリとしたコクのある料理。
チーズなら、ブリー。
飲み頃温度:19度。
<まろやかなフルボディー>
1,600円
香り:シナモン、甘草などのスパイス。キノコのソテー。ロースト
したジビエ。
味わい:熟成感が十分にあり、重厚なタンニン(渋味)の広がりが
核となる。その主張には鉄分ぽさが伴い、より重厚感が強調される。
スパイシーさが主体であった香りに口中ではスミレのヒントが共存
し、高貴な味わいを創る。余韻は長く、血合いのヒントある複雑な
フィニッシュを迎える。
・レヴァーかつをウスターソースで。
・マグロやカツオの角煮
こんな感じの料理と一緒にお楽しみ下さい。
*Collefrisio 17 Montepulciano d'Abruzzo
コッレフリージオ17モンテプルチャーノ・ダブルッツォ
相性の良い料理:脂肪分を含んだ旨味のある料理。
チーズなら、パルミジャーノ。チェダー。
飲み頃温度:15~18度。
<まろやかなミディアム~フルボディー>
1,700円
香り:スミレの華やかなフローラルさ。ブルーベリーのコンポート
やリキュールにパフュームさ。
味わい:果実味の美しいジューシーな広がり。そのシルキーさの中
に柔和に溶け込んだタンニン(渋味)。そこには血合いのヒントと
鉄分ぽさが伴うものの、美しく広がる果実味の存在は不変で、全体
に優雅さを添える。優しさ、美しさ、力強さの共存するアフターで、
フィニッシュはシルキー、ジューシー。
・出汁巻き玉子焼き、煮穴子入り。
・鶏レヴァーの串焼き、タレ味。
こんな感じの料理と一緒にお楽しみ下さい。