2020年6月13日土曜日

このせいだったのか、ボトル・ヴァリエーションは。

すみません。黒でタイプしたのですが、一部が赤になってしまい、
それを訂正できません。読み難い事をお詫び致します。
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同じ種類のワイン(ヴィンテージが入っている場合は、それも同じ。
ヴィンテージがない場合は瓶詰めロットが同じ。これは生産者から
送られて来た同じケースに入っていた商品と言う意味。)を同時に
複数本抜栓し、グラスに注ぐと時々、これが同じワインなのか?と
驚くほど見た目が異なる場面に遭遇します。
これはボトル・ヴァリエーションと言って、回避不可能な自然現象と
されています。なぜ、その様な現象が発生するのでしょうか?ワイン
は商品化される時には容器に入れられ、こぼれない様に栓で閉じられ
ます。ここにボトル・ヴァリエーションが発生する主原因が隠されて
います。
この地球上には全く同じものは2つとない。あらゆるものが唯一無二
なのです。それがナチュラルであればあるほど、見た目は似ていても
本質は大きく異なります。
つまり、工場で同規格で成形したコルク(天然のコルク樫から)でも、
原料のコルク樫の木目、組成が部分ごとに違いますから、見た目の形
は同じだとしても弾力、内部の構造が異なります。この違いが瓶内の
環境の相違を生み、ボトル・ヴァリエーションにつながります。
先日、ボトル・ヴァリエーションって?と言うテーマでも触れました
が、再び、同じワインを2本開けました所、偶然にも全く同じ状況が
起こりました。こうも都合良く行くものでしょうか。画像の様な感じ
です。



左側は本来あるべき状態のワイン、右側はコルクのコンディションが
ワインに影響を与え、酸化熟成が進んでしまった状態のワインです。
この酸化が進んでしまった状態は、必ずしもワインが傷んでしまった
と言う意味ではなく、強制的に熟成が進み、将来の状態へと通常より
早く行ってしまった事を意味します。もちろん、傷んでしまった場合
もありますが...。個々の状況、状態によります。


微妙ですから、判りずらいでしょうか?2つの栓のコルクの部分をよく
見比べて下さい。左の方がやや太いとお判りになりますか?この太い
方が正常で、結果、その栓で閉じられていたボトルのワインが本来の
状態をキープしていた訳です。
コルクが弾力を失い、通常あるべき状態より縮まるとコルクと瓶との
接触が密でなくなります。空気の移動、流通が発生します。ボトルの
中にフレッシュな空気が入って行く事で、ワインは酸素により酸化と
と言う現象を引き起こされ、白ワインですと茶色のトーンを少しずつ
帯びて行きます。リンゴの断面が変色して行くのと同じ現象です。
ワインは発酵が終わってから、少しずつ酸化熟成をして行き、ある時、
いわゆる飲み頃と言うステージに到達します。ですから、酸化をする
と言う現象が悪いのではなく、その進行が適度か否かが問題なのです。
また、その現象が過度か否かも問題になります。
コルクのコンディションにより酸化熟成が本来と異なる進行をしたと
しても、その熟成が過剰でなければ(ワインが傷んでいる、劣化して
いる状態でなければ)、飲み頃時期が早まっただけと考えます。
ボトル・ヴァリエーション、それは抜栓した時にのみ知り得るボトル
の中の真実です。これもワインの楽しみの一つとして受け止めて頂く
と良いのではと思っています。



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