2020年6月1日月曜日

第28回この(赤)ワインにはこれをTo Go。

*現状を考慮し、ご来店の際は、確実にマスクの着用をして下さい。
マスクをしていない方は入店できません。ご注意下さい。

*密を避ける為、店内に先客がいる場合はそのお客様の買い物の終了、
退店まで、店の外でお待ち下さい。

「新型コロナウイルス(COVID-19)に感染しない。感染させない。」

その為に当店はできる限りの事を確実にして行きます。



食卓に一度に色々な料理が並ぶ事に違和感のない私ですが、一つの器に
全く別ものの食べ物が混在(共存)している商品を見ると初めは違和感
を覚えたものです。
炒飯に麻婆豆腐がかかっている。お好み焼きに焼きそばが挟まっている。
ご飯の上に焼肉と天ぷらがのっている。などなど。それに加え、複数の
野菜が混ぜ合わさっているミックスサラダ。一度に、同時に色々な味を
楽しめて良い。そうはなかなか思えませんでした。サラダに関しては今
でもそうです。ニンジンならニンジンだけを食べる。他の野菜と一緒に
口には入れない。これが自分の流儀です。
カレーと言えば日本の国民食。牛丼と言えば日本が世界に誇るファスト
フード。これが一つの器に共存していたらテンションはマックスかも?
カレーのスパイシーさ、ホットさ。牛丼のオイリーさ、リッチさ、つゆ
の甘味旨味。想像しただけでお腹が鳴ります。
カレーを食べながら、牛丼を食べながらワインを楽しむ。これは完璧に
ありのシチュエーションですが、厳密に言えば、2種類のワインが必要
になります。



ソトロンと言う物質があります。これは醸造によってできたものが熟成
をする事でも生成され、また、醸造したものが煮詰めたりする事でその 
存在がより明確になる物質です。
私たちの身近な所で簡単にソトロンを感じる事ができます。ワインにも、
醤油にも、日本酒にも、そして高濃度の(究極の)ソトロンの芳香は、
誰もが慣れ親しんでいるカレーです。
ソトロンは経時変化により一層明確化しますので、ワインの場合、熟成
期間の長い赤ワインにより明確に感じます。また、煮詰めた時にもより
顕著に感じる様になりますので、醤油をベースに作られた牛丼のつゆは
十分にソトロンを感じる状態だと言えます。
牛丼のつゆにソトロン、カレーにソトロン、そんな状況にどんなワイン
を持って来ますか?答えは簡単です。ソトロンつながりで赤ワインです。
牛丼のオイリーさは、木樽熟成で身に着けた赤ワインのオイリーさと。
牛丼のリッチさ(旨味脂肪分)は、赤ワインの凝縮した味わいと。また
カレーのスパイシーさは、スパイシーさ(原料ブドウ由来の個性)ある
赤ワインと。カレーのホットさは、やはり赤ワインの凝縮した味わいと
相乗し、相性の良さを示してくれます。
一つの器に牛丼とカレーが共存しています。ワインは2種類あればベスト
と既に言いましたが、食べ物が一体となっているのですから、ワインも
色々な要素が共存しているものにし、様々な要素のマリアージュを完成
させてみましょう。


木樽熟成で身に着けたオイリーさが豊かに広がります。アルコール度数
14,5%に支えられた濃厚な果実味が口中を満たします。原料ブドウに
由来するペッパリーなスパイシーさが刺激的に広がります。こんな要素
が同居する。それは3品種のブレンドワインの成せる技です。
その赤ワインがこちら!!Shiraz/シラーズ、Durif/デュリフ、Cabernet 
Sauvignon/カベルネ・ソーヴィヨンで造ってあります。特にシラーズ
から
スパイシーさが、デュリフから濃厚な果実味がもたらされ、3品種
の融合で豊かなボディーとリッチな味わいが生まれています。
*Master's Blend 2018 / マスターズ・ブレンド
飲み頃温度:19度。
<まろやかなミディアム~フルボディー>
1,600円
この(赤)ワインにはこれをto go。もうそれを発表するまでもないと
思いますが、そう、「吉野家の牛スパイシーカレー」です。牛とカレー
を別々に食べても、一緒に食べても、この赤ワインは対応します。
2つの融合と3つの融合をペアリングさせ、くつろぎの家飲みタイムに
至福のマリアージュをご堪能下さい。
当店はまだまだ皆様の家飲みを強力にアシストして行きます。



北イタリアにルーツがあるデ・ボルトリ。統廃合が進み家族経営の
ワイナリーが激減する中、今でも資本の参入を許さず、シッカリと
結束し、家族経営を守っています。