2020年5月25日月曜日

ちょっと小休止。美し過ぎる...。

*現状を考慮し、ご来店の際は、確実にマスクの着用をして下さい。
マスクをしていない方は入店できません。ご注意下さい。

*密を避ける為、店内に先客がいる場合はそのお客様の買い物の終了、
退店まで、店の外でお待ち下さい。

「新型コロナウイルス(COVID-19)に感染しない。感染させない。」

その為に当店はできる限りの事を確実にして行きます。


OO過ぎるOO。などと言う表現をしばしば目にしたり、聞いたりします。
感覚、感じ方は人それぞれですから、同じものを見ても、同じ事を聞いて
も、人によってはOO過ぎると思ったり、感じたりし、人によっては全く
そんな事はないよと思ったり、感じたりするでしょう。
OO過ぎるOO。につられ見たけど、な~んだ。見て損したよ。とならない
様、その表現を使う時は気を付けなければなりません。がっかりさせない
為にも。


だから熟慮しました。それでも尚、この赤ワインには、「美し過ぎる」と
言わせて頂きます。何が、どの様に、美しく。それが、過ぎるのか?
外観:清澄度は非常に高く、色合いはやや薄めで、ワインの縁(エッジ)
にハッキリとした紫色が残っています。極めて明るいトーンで、キラキラ
した輝きを感じます。
一点の曇りもないクリーンな外観に「美しさ」を感じます。
香り:妖艶に立ち上るインキーさにうっとりさせられます。スミレを連想
するパフュームさに高貴さを感じます。そこにメントールを思わせる清涼
さもあり、グラスを回さずワインから湧き上がる香りにはチャーミングさ、
「美しさ」があふれています。
一方で、グラスを回し、ワインが空気に触れると、モカコーヒー、皮革、
ローストした動物赤身肉を思わせる複雑さが現れ、深みを感じます。
味わい:先ず、果実味とワインの発酵、熟成に使ったオーク樽に由来する
成分のハーモニーが口中に広がり、そこに上品さと力強さも感じます。
酸度はやや高く、ミネラリーさは十分あります。タンニン(渋味成分)は
中の量で、ピュアな果実味と樽からのオイリーな成分が融合し、角々しさ
の全くない優雅な酒質を形成します。
華やかさと落ち着き
上品さと力強さ
柔らかさと深み
がそれぞれ均衡を保ち、同居し、シットリと広がり、口中を満たします。
それが余韻まで持続し、パフュームさ、インキーさ、そしてリキュール様
の妖艶さでその主張を終えます。
ナチュラルなスムースさ、和みあるしなやかさに育ちの良さ(程良い熟成
で洗練された優雅さ)を感じ、外観、香りだけでなく、内から湧き出る美
(品位)があります。これを「美し過ぎる」と言わずして、どう表現しろ
と言うのでしょうか?
その美し過ぎる赤ワインの正体は...。日本のワインです。Merlot/メルロ
と言うブドウで造りました。造ったのは至高のワイン・メーカーで、彼が
率いるワイナリーは日本最高峰です。もうお判りでしょう。
そうです、この赤ワインは曽我彰彦さん(小布施ワイナリーの栽培、醸造
責任者)が、高山村(今、最も注目されているブドウ栽培地のひとつ)で
育まれたメルロで、彼の情熱(ハート)を込めて造り上げました。
近年の彼のワインの凄みは以前から彼のワインを味わっている人には明確
に見えているはずです。ブドウの収穫量を半減させた(限度がありますが、
一般的に収穫量を減らす程、ブドウの品質は高まります。)、醸造設備を
替えた、だけが理由ではありません。
曽我さんのワインへの思い、ワイン造りへの考え方の変化、彼の円熟さ、
それら全ても小布施ワイナリーのワインが1段も2段も高みに達した理由と
なっているのではないでしょうか?


当店は、群馬県で唯一の小布施ワイナリーの特約店として、曽我彰彦さん
がフランスから帰国後、初めて手掛けた1999ヴィンテージのワインから
彼のワインを販売し続けています。だから、彼のワインがどんどん高みへ 
と昇って行く様を感じ続けて、見続けています。


まだ、日本で今の状況が起こる前(中国の武漢で大変な事が起こっている
とニュースになり始めた頃)、昨年の12月の上旬に、たまにはワイン談義
に花を咲かせましょうと小布施町で一緒に一日過ごした時にも曽我さんの
ワインに対する思いの変化を感じました。私達は常に進化し、変化し、事
に当たる。これができなければ、そこで全てが終わってしまいますから、
当然と言えば当然なのですが...。
その日の天気予報は雨。でも小布施駅に着いたら太陽が顔をのぞかせ、空
には虹が。こんなにも穏やかな日々だったのに...。


*Sogga Pere et Flis 2018 Quatre Cinq Merlot
ソッガ・ペール・エ・フィス2018キャトル・サンク、メルロ
相性の良い料理:脂肪分を含んだ旨味のある料理。チーズなら、チェダー、
パルミジャーノ。
飲み頃温度:15~18度。
<まろやかなミディアムボディー>


コルクを抜いた初日はエレガントな果実味を主体に感じ、2日目はオーク樽
のヒントをより明確に感じる様になります。抜栓3日目までが味わって頂き
たいバランスの良さをキープします。但し、4日目でもワインが持っている
主張を楽しんで頂けます。どうかその変化を感じつつ、キャトルサンクの
最終ヴィンテージをご堪能下さい。


コルクを抜いた初日はワインのエレガントさを生かしたいので、チェダー・
チーズなどをつまむ程度でワインをお楽しみ頂くのがお勧めです。
コルクを抜いた2日目以降はワインの主張に深みが増しますので、七面鳥や
鴨のローストにブルーベリーソースを添える、出汁巻き玉子焼き煮穴子入り
等、このワインが持っている要素にリンクする要素のある料理と共に楽しむ
事をお勧め致します。
ワイン専門店WINE HOUSEは、皆様の家飲みがより一層楽しい時間なる様、
強力にアシストして参ります。