に2種類のワインを同じ食べ物に合わせ、なぜ合うのか、なぜ合わない
のか、どうしてこちらの方が良く合うのかなどと考察をする事です。
これがなかなか楽しい作業なのですが、一つ問題があり、どうしても
ワインを飲み過ぎてしまうのです。二日酔いする程ではないのですが、
ワイン代がこの作業に凝る前よりかさんでしまっています。
そうは言っても、ワイン屋ですから、それをしない訳には行きません。
お客様の多様なリクエストに応える為にはあらゆる事を試し、それを
自分のスキルとして脳、五感にシッカリと備えなくてはならない。と
考えます。
体形が変わると味覚にも影響を及ぼします。ですから、特に夕食の量
は少なく、昨晩は、画像のちゃんぽんだけでした。これにルーマニア
の白ワインとスペインの白ワインを合わせ、お腹を満たしました。
ルーマニアの白ワインとスペインの白ワインのどちらの方がより良く
ちゃんぽんに合ったと思いますか?
先ずはそれぞれのワインの酒質ですが、ルーマニアの白ワインは軽快
で、ほのかに広がる甘味(甘口と言う意味ではなく)があり、青みの
野菜(フレッシュなハーブ)を思わせる爽やかさがあります。塩味の
野菜スープにとても良く合いそうな香味を備えています。
そしてスペインの白ワインですが、こちらはSherry(Vino de Jeres)/
シェリー(ヴィノ・デ・ヘレス)の中で最も軽快で繊細な香味のある
Manzanilla/マンサニージャです。シェリーは発酵の済んだ白ワイン
にグレープ・スピリッツ(ワインを蒸留したブランデー)を添加し、
保存性を高め、木樽の中で長期熟成し、香味を洗練させたワインです。
その1つのタイプのマンサニージャは、シェリーの産地の中で最も海
からの影響を受ける所で原料となるブドウが栽培され、そのブドウで
ワインが造られます。その為、マンサニージャは磯をイメージさせる
香味を備えていて、アサリ、カキ、タコ、イカなどとの風味の融合が
し易いワインです。その様な食材の旨味が染み渡った白湯スープとの
相性に優れていそうな香味をしているのです。
ここまでで想像しますとルーマニアのこの白ワインはちゃんぽんより
タンメンの方が良さそうですし、ちゃんぽんとならルーマニアよりも
このマンサニージャの方が良く合いそうです。
そう考えましたので、少々、変な食べ方かもしれませんがルーマニア
の白ワインとマンサニージャを野菜だけを食べて、それぞれに合わせ、
次にスープをシッカリ絡めた麺を食べて、再びそれぞれに合わせる事
を繰り返してみました。
結果は当初の予想通りで、野菜の風味だけ(つまりタンメン)ならば
ルーマニアのこの白ワインがパーフェクトですし、海鮮の風味がある
(つまりちゃんぽん)ならば、マンサニージャが断然、マリアージュ
し易いとなりました。
当店が皆様にお勧めするワインと料理のマリアージュを家でのんびり
くつろいで楽しんでみては如何でしょうか?
*ルーマニアの白ワイン
Jidvei 2018 Feteasca Alba/ジドヴェイ2018フェテアスカ・アルバ
飲み頃温度:7度。
<軽く、爽やかな、やや辛口>
1,300円
*スペインの白ワイン
La Gitana Manzanilla/ラ・ヒターナ、マンサニージャ375ml
飲み頃温度:11~14度。
<コクのある辛口>
1,400円