当店の所在地は群馬県太田市。SUBARUなどがある工業の市です。
太田市にはかつて名物らしい名物は皆無でしたが、色々な人が知恵
を絞り、近年では他所に誇れる名物がいくつか出て来ました。その
中の一つである「やまといも」は太田市のスペシャルな農作物です。
市内の飲食店はやまといもを使ったそれぞれ独自の料理をメニュー
に乗せ、お客様に地元のスペシャリティーをアピールしています。
やまといもには地味を感じます。大地のミネラルを吸い上げ、その
味わいには深みを生む心地良い苦味旨味があります。この点に注目
し、相性の良いワインをセレクトするとやまといも料理とワインの
素晴らしいマリアージュが完成します。
前回のブログから4回シリーズでVino do Jerez(Sherry)/ヴィノ・
ド・ヘレス(シェリー)の内の一つのタイプにスポット・ライトを
当て日本のスペシャリティー、太田市のスペシャリティー、日本人
のソウル・フードと融合させてしまおうと考えています。
今日は前回の内容でも触れているヴィノ・ド・ヘレス(シェリー)
の一番軽快な酒質であるFino/フィノを取り上げます。Mansanilla/
マンサニージャ(大西洋に面する街、Sanlucar de Barameda/
サンルーカル・デ・バラメダ産)はフィノの一種ですが、より軽快
でフレッシュな酒質です。フィノはそれよりも太い味わいで力強い
ミネラリーさがあり、味わいのその骨太さが苦味旨味の明確な食材
を使った料理との相性の良さを創造します。
やまといもの苦味旨味は地味ですが、フィノの苦味のアクセントが
ある骨太な味わいも地味で、それはAlbariza/アルバリサと呼ばれる
白亜の大地からもたらされたミネラリーさです。
ワインもそうですが、酒精強化ワインであるヴィノ・ド・ヘレス
(シェリー)も誕生する環境など(それらを総称し、専門用語では
テロワールと言われているもの)に影響を受け、それぞれが地味を
備え持っています。それがフィノの仲間であっても前回、紹介した
マンサニージャに違いをもたらしているのです。
マンサニージャよりもミネラリーさが強く、味わいが骨太なフィノ。
合わせる料理もマンサニージャの時よりも芳醇にしてあげると良い
でしょう。マンサニージャに生カキならば、フィノには焼きカキと
言った具合に。
野菜類でみるなら、ジャガイモの料理ならマンサニージャを、それ
より味わいの太い芋、やまといもや自然薯の料理ならフィノを相棒
に選ぶのがベター。だから、今回はやまといもとフィノなのです。
やまといもの料理は豊かな発想で無限に作り出せます。ポピュラー
な料理なら、短冊に切ったサラダ、短冊の揚げ物、とろろ、とろろ
で作った団子の料理などなど。醤油で調理したり、市販のソースで
食すと話は別になりますが、塩で調理してあるのなら、やまといも
の料理はお互いの味わいの共通項がある為にフィノのより良き相棒
となります。
スペインのスペシャリティーと太田市のスペシャリティーとの至福
のマリアージュを是非、ご堪能下さい。
*Heredado de Hidalgo Fino
エレダード・デ・イダルゴ、フィノ
飲み頃温度:11~14度。
<コクのある辛口>2,500円



