ワインを造るブドウは果皮の色で白ブドウと黒ブドウに大別できます。
白ブドウは果皮の色が黄色や緑色、黒ブドウは濃淡はありますが紫色
をしています。正確に言えば、果皮の色がピンク色や灰色をしたグリ
・ブドウもありますが。
ワインの色は果皮の色素が果汁に移り、発酵を経て、ワインへと移行
したもの。ですから、果皮の色にロゼワインや赤ワインに通じる色素
のない白ブドウは白ワインしかできません。
同様に考えれば、黒ブドウからは赤ワイン、グリ・ブドウからはロゼ
ワインができるのですが、他の色のワインはできないのでしょうか?
ワインの色は果皮の色素がどれだけ移行したかに因りますので、果皮
の色素を移さない(果皮を果汁に浸漬しない。)なら黒ブドウやグリ
・ブドウから白ワインもでき、少し移せば黒ブドウからロゼワインも
できるのです。
白ワインのひとつのタイプのBlanc de Noir/ブラン・ド・ノワと言う
ものがあります。フランス語でBlancは白を意味し、Noirは黒を意味
します。deは何々からと言う程の意味ですので、黒からの白、つまり
黒ブドウからの(で造った)白ワインの事です。
前回のドイツのスパークリング・ワイン、Sekt/ゼクトの時にも説明
しましたが、ブラン・ド・ノワは苺ミルクを思わせるニュアンスに、
シルクの様なしなやかな口当たり、穏やかな酸味で、ほのかな甘味の
広がる優美な酒質が特徴です。そして終始一貫して感じられるミルク
やクリームの様な柔和な口当たりも大きな特徴になります。
ワインと料理、食べ物との相性の良さを生み出す要因にお互いに共通
の、同系の要素がある事があげられます。苺ミルクのヒントがワイン
にある。だから食べ物に苺ミルクがあれば良い。ミルクやクリームの
様な柔和さがワインにある。だから食べ物にシットリとした柔和さが
あれば良い。ほのかな甘味の広がる優美さがワインにある。それなら
食べ物にも甘味旨味があれば良い。この様に考えられます。
そこで、昨晩、今日、紹介しますブラン・ド・ノワのワインと相性の
良さを見せてくれると予想した2つの食べ物とのマリアージュ検証を
してみました。果たしてその結果は...。
先ずはブラン・ド・ノワの白ワインです。白ワインよりもロゼワイン
の様な外観です。ベージュの色調と言うよりオレンジ色ぽさがあり、
今、話題の第4のジャンル、オレンジ・ワイン的です。香りと味わい
ですが、既に説明した様にブラン・ド・ノワの真に典型です。
それではピッツァ・マルゲリータに合わせてみましょう。見立ては、
モッツァレッラのクリーミーさとワインの柔和さの融合。生地の甘味
旨味とワインの味わいの同化。だからマリアージュする。です。
結果は言わずもがなです。普通、ピッツァ・マルゲリータには軽めの
口当たりの赤ワインやコクを感じるロゼワインを合わせます。ブラン
・ド・ノワの場合、白ワインのカテゴリーですが、ご覧の様な外観で
黒ブドウに由来する要素が明確に備わっています。つまりロゼワイン
や軽い赤ワインに通じる酒質をしている訳です。これも見立て通りの
結果になった要因です。
今度は苺の風味が加わったホワイト・チョコレートに合わせてみます。
見立ては、お互いに苺ミルクの風味がある事。ほのかな甘味があり、
ミルキーさ、クリーミーさがある酒質にはホワイト・チョコレートの
風味が融合する事。だから両者はマリアージュする。です。
その結果はピッツァ・マルゲリータとのマッチングよりも明らかです。
完全にリンクする要素がお互いにあるのですから。ワインと料理の、
ワインと食べ物のマリアージュを完成させる時の鉄則、基本中の基本
の組み合わせです。
黒ブドウで造った白ワイン、ブラン・ド・ノワ。これを機会に親しく
接してあげて頂けたなら幸いです。和みたい時にもブラン・ド・ノワ
のワインはあなたの役に立ちます。
*Deep Blue 2018 / ディープ・ブルー
飲み頃温度:11~14度。
<コクのある、やや辛口>
3,000円
