先週、出汁の効いた淡い色合いの汁の「おでん」とほのかな甘味があり
優しい口当たりのやや辛口の「ロゼワイン」との至福のマリアージュを
紹介しました。このタイプのロゼワインには野趣さの要素がありません
ので、練り物主体で繊細な味わいの和風おでんを合わせるのがベターな
選択です。
白ワインも赤ワインもですが、ロゼワインにも多様なタイプがあります。
白ワインに限りなく近いタイプのロゼワイン(前述の様なおでんの相棒
に相応しい)もあれば、赤ワインに限りなく近いタイプのロゼワインも
あり、こちらのタイプのロゼワインは動物肉を思わせる香味すら含んで
いますので、合わせる料理にもその様な要素があるとお互いがより良く
マッチします。
本日のロゼワインは至高のワインメーカー、曽我彰彦さん入魂の伝統的
製法で造られたロゼのスパークリングワインです。このスパークリング
ワインにどうしてワイルドな要素があるのかと言うと、大まかな話です
が瓶内で炭酸ガスを捕捉する為の発酵をし、その後、炭酸ガスの存在を
洗練させる為、瓶内発酵、その発酵が終了した状態のまま長期の熟成に
入ります。
この間、含有されている様々な香り、成分が重合し、複雑で深みのある
香味が生まれます。この重合の結果、生成された香味には醤油や赤味噌
(醸造によりできた産物)に通じる香味、煮込み料理に感じられる複雑
さ、更には大地に起因する香りや動物を思わせるワイルドなヒントさえ
創造されます。
それらの香味は白ワインに限りなく近いタイプのロゼワインにはなく、
それ故、合わせる料理にはその要素を必要としない訳です。赤ワインに
限りなく近いタイプのロゼワインには、動物の赤身肉の料理、赤身の魚
や脂肪分の多い魚の料理、きのこ等のアーシーな要素ある食材を使った
料理に通じる香味を持っている為、相棒となる料理には同じ要素がある
事が必要になります。ワインと料理との相性の良さは共通の要素がどれ
だけあるかに決定付けられる傾向が強いのです。
赤ワインに限りなく近いロゼワインを気温がずいぶん下がって来たので
熱々のおでんに再び合わせ楽しんでみたいと思います。このロゼワイン
の場合、練り物主体ではなく、ソーセージや牛すじ肉、きのこや根野菜
が入ったおでんがベストマッチです。洋風おでんと言えるでしょうか。
こちらが小布施ワイナリーから届いた曽我さん入魂の逸品、深みのある
味わいのロゼ・スパークリングワインです。外観は淡い色合いで、赤い
色調を感じるピンク色、とてもチャーミングな様相です。
しかし、口に含むとその様相は一変します。初めはベリー果実(特に
ラズベリー、クランベリーを思わせる)香りが広がるものの、直ぐに
アーシーさや赤身肉をイメージできる香味が穏やかに口中を満たし、
落ち着いた深みがしっとりと残ります。チャーミングだけどワイルド
だろと言った感じのスパークリングワインなのです。
この酒質ならソーセージ、牛すじ肉、きのこ、根野菜などの風味ある
おでんにパーフェクトに寄り添うでしょう。先週は淡く、繊細な至福
のマリアージュをお楽しみ頂きました。今週末は深く、豊かな至福の
マリアージュをお楽しみ頂きたいと思います。
本日紹介のロゼ・スパークリングワインは「マグロの赤身の漬け」、
「牛肉のハム」との相性にも優れています。