しびれる様な寒さが連日続くこの時期、湯気が立ち上る鍋を囲み
お腹を満たす時間は至福のひと時です。そんな時、あなたは料理
に合わせワインを選び、楽しんでいますか。
湯豆腐、水炊き、もつ鍋、ちゃんこ鍋、しゃぶしゃぶ、すき焼き
こんな鍋料理が家庭で楽しむ定番でしょう。それぞれの鍋料理に
合うワインが当然ありますが、今日はイタリアからの新着ワイン
で、すき焼きにパーフェクトなマリアージュをするワインを紹介
致します。
すき焼きと言えば牛肉で作るのが最もポピュラーですが、豚肉や
鶏肉(特に鴨肉)で作るすき焼きもそれに劣らず味わい深いもの
です。今日紹介しますワインは香りの華やかさが甘めの割り下と
絶妙な調和を見せるのに加え、野趣で鉄分を感じる味わいが動物
赤身肉を食した時に感じる鉄分ぽさと素晴らしいマリアージュを
創造してくれます。
そのワインがこちら。醤油で作る割り下に合い、血合いや鉄分の
野趣さを感じるのですから既にお判りでしょうが、赤ワインです。
イタリア中部のAbruzzo/アブルッツォ州を代表する赤ワインで、
Montepulciano/モンテプルチャーノと言うブドウで造られ、熟成
の期間が通常よりも長いRiserva/リゼルヴァです。
インキーで紫色の花や果実をイメージできる華やかな香りがあり、
ふくよかなアルコール分の厚みの中に長期熟成によって身に着けた
丸みある旨味を備えたたっぷりの渋味が広がります。木樽の中での
長期熟成でオークが持つヴァニリン成分がワインに移り、オイリー
な口当たりが芳醇に口中を満たします。その芳醇さは煮込み料理の
ベストパートナーです。
そしてモンテプルチャーノ種で造った赤ワインの香味の大きな特徴
はジビエ(野鳥獣)の肉が持つドライな鉄分、ワイルドな血合いの
ヒントを感じる事です。ワインと料理のマリアージュの一番の基本
は両者に同じ方向を向いた香味をどれだけ揃えられるかです。
芳醇でリッチ、豊かな野趣さがあるモンテプルチャーノの赤ワイン
ですから、料理にも豊かな個性を大いに求めたい所です。牛肉より
鴨肉で作るすき焼きを勧めたい。そんな背景がありますので、今回
この赤ワインを楽しむのであれば是非、近所の肉専門店で可能なら
野生の鴨肉(なければ合鴨で)を購入し、青みの野菜を使わないで
すき焼きを作り、食す時は玉子をシッカリ付けて食し、ワインとの
マリアージュを楽しむと良いでしょう。
*Rocca Antica 2014 Montepulciaono d'Abruzzo Riserva
ロッカ・アンティカ2014モンテプルチャーノ・ダブルッツォ・リゼルヴァ
飲み頃温度:19度。
<まろやかなフルボディー>
3,000円