2017年6月30日金曜日

凄すぎるシャルドネfromロシア

こんなレヴェルの香味を備えたChardonnay/シャルドネで造った
白ワインに滅多に出会えるものではありません。この品種の本場
フランスのブルゴーニュ地方の白ワインであったとしてもです。
そんな凄い白ワインがロシアで誕生していたのですから、これは
もう実際に味わい、驚いて頂くしかないでしょう。


前回のブログで触れましたが、ロシアのワイン産地はフランスの
ボルドー地方やブルゴーニュ地方、北イタリアのピエモンテ州と
ほぼ同じ北緯にあり、ワインの為のブドウ栽培に不利な事はなく、
むしろ完全な大陸性気候の下にありますので、ブドウ栽培期には
降水量が少なく、つまり晴天の日が多く、良質なブドウを育む為
の条件が揃っています。
上の画像のフランスの文字に重なる赤い☆印がロシアのワインの
主産地です。Краснодар/クラスナダールと言う街の周辺と黒海
の北岸のАнапа/アナパの街の周辺になります。


シャルドネが恵まれた自然環境の下、ゆっくりと十分に熟すと上の
画像の様に陽光で黄金色に輝きます。ロシアのシャルドネはこの様
なブドウ実となり、結果、驚きの品質のワインへ姿を変えているの
です。



白ワインの出来上がるまでの大きな流れをここで見ておきましょう。
🍇→破砕し圧搾します→果汁→果汁を清澄させる為にしばらく静置
します→酵母を加え発酵させます(この過程で発酵をステンレス製
タンクで行うのか、木樽で行うのかで出来るワインの酒質に差異が
出ます)→ワインを洗練させる為に熟成します(ステンレスタンク
でor木樽で)→マロラクティック発酵をさせます(ワインのタイプ
により行わない場合もあります)→更に熟成をさせます→ワインを
瓶に詰めます→ワインを落ち着かせます→ワインの酒質を考慮し、
それぞれに相応しいタイミングで出荷します
「マロラクティック発酵(MLF)」とは
ブドウが元々持っていたリンゴ酸(爽やかな酸味)を乳酸菌の力で
乳酸(まろやかでコクを感じる酸味)に変化させる過程。MLFなし
のワインはスッキリ、サッパリしたクリーンで爽やかな香味をして
いて、レモンやユズをかけて食す料理、ポン酢で食す料理との相性
に優れています。
MLFありのワインはオイリーさ、ふくよかさがありドッシリとした
コクのある香味をしていて、クリームやバターを使った料理、ゴマ
やナッツの風味の効いたソースやスープで食す料理との相性が抜群
です。
但し、MLFありと言ってもリンゴ酸を全て乳酸にしたのか、そうで
ないのかと言った具合にMLFの割合の違いで軽い口当たりのワイン
にも、コクのあるふくよかな口当たりのワインにもなります。


こちらがシャルドネの本場ブルゴーニュ地方の白ワインをノック
・アウトする程の恐るべき品質をしたレフカディヤ/Лефкадияの
2014ヴィンテージのШардоне/シャルドネです。
ピュアな果実味と熟成に使った木樽由来の成分とが品良く融合し、
美しさと深みが共存した高級感に満ち溢れる香味を持っています。
シャルドネの白ワインと言えばブルゴーニュ地方産のものを先ず
思い浮かべるでしょう。そんな方にはレフカディアヤのワインが
グラン・クリュのワインに匹敵すると説明するだけでその凄さを
明確に理解できる筈です。
ワインはもはやフランスだけではありませんし、フランスワイン
が世界の頂点にある訳でもありません。国、産地がワインの優劣
を決するのではなく、誰がどの様なポリシーを持ち、自然に対し
ブドウに対しナチュラルにフレンドリーに接しワイン造りをする
のか。これが最大のポイントです。
レフカディヤ2014シャルドネ
相性の良い料理:わずかな脂肪分を含む素材、オリーヴオイルや
バターを使用した料理。チーズなら、ゴーダ。
飲み頃温度:11~14度。
<コクのある辛口>
5,000円
今の季節なら穴子の白焼きに少しだけわさび醤油をつけて食す時、
この白ワインと素晴らしいマリアージュを創造してくれます。