ペラションのCrus des Beaujolais/クリュ・デ・ボージョレを
紹介して来ました。ワインに限らず、どんな生産者でも価格の
高い商品から価格の低い商品まで、異なる販売価格帯の商品を
取り揃え、商いをします。そして、価格の一番低い商品にこそ
その生産者の凄さ、技量、商いの精神が表現されると言われて
います。ローラン・ペラションが造り出すワインにもその事が
例外なく当てはまります。今日は彼らのそのワインを紹介致し
ます。
日本に来ていませんが彼らが造るクリュ・デ・ボージョレの一つ
にChenas/シェナがあります。このシェナの原産地はシェナ村と
東側のLa Chapelle de Guinchay/ラ・シャペル・ド・ガンシェ村
にまたがっています。
上の画像はラ・シャペル・ド・ガンシェ村のGoogle Earthです。
村のほぼ全体にブドウ畑が広がっていて、ワイン村そのものです。
この村はクリュ・デ・ボージョレの原産地ですが、村にある畑の
全てがクリュ・デ・ボージョレの為のブドウを育む畑ではなく、
他の原産地呼称の為のブドウ畑も村内にあるのです。
こちらの画像がその詳細です。Cはクリュ・デ・ボージョレの為
の畑があるエリア、Vはクリュ・デ・ボージョレの原産地を囲む
様にボージョレ地方北部に広がるBeaujolais Villages/ボージョレ
・ヴィラージュと言う原産地呼称ワインを造る為のブドウを育む
畑があるエリア、Bは原産地呼称ワインのBeaujolais/ボージョレ
を造る為のブドウが育まれる畑のあるエリアです。
ワイン法で上位に格付けられている原産地ではそれよりも格下と
なる原産地呼称ワインを造る事ができ、クリュ・デ・ボージョレ
の原産地でなら、ボージョレ・ヴィラージュもボージョレも造る
事が出来ると言う具合に。
同じ村内なのにどの様な訳があって区分されているのでしょうか。
それは土壌の構成要素の違い。地勢の違いとそれによる自然環境
の違い。それらの結果、育まれるブドウの実が持つ性格に差異に
現れ、そのブドウでワインを造れば地味を備えた酒質になり、又
品質に優劣が出る。これらが考慮され、長い時を経て区分された
のです。
ローラン・ペラションは村内のボージョレ・ヴィラージュ原産地
でボージョレ・ヴィラージュの赤ワインとボージョレの白ワイン
を造っています。その造り分けをより詳細に見てみましょう。
ボージョレ地方の多くは花崗岩が含まれた土壌なのですが、場所
により花崗岩の含有率が非常に多い所、少ない所、花崗岩でなく
石灰岩に由来する土壌である所もあります。
ボージョレ地方の赤ワインはGamay/ガメイと言うブドウ品種で
造り、白ワインはChardonnay/シャルドネと言うブドウ品種で
造るとフランスのワイン法で定められています。
ガメイは花崗岩に由来する土壌で育むとその個性を十分に発揮し、
シャルドネは石灰岩に由来する土壌で育むとそうなると言われて
います。
ボージョレ地方では青ぽく見える石が含有されていたり、黄土色
ぽい石が含有されている土壌は花崗岩に由来していて、白ぽい色
をした石を含んでいたり、全体に白ぽい色に見える土壌は石灰岩
に由来しています。
ローラン・ペラションのボージョレ・ヴィラージュの赤ワインと
ボージョレの白ワインはラ・シャペル・ド・ガンシェ村内のその
様な土壌と適応するブドウの組み合わせに従ってブドウを栽培し
ワイン造りが行われています。
上下の画像はローラン・ペラションの自社畑の画像です。上の画像
の畑は畝の植生をまだ鋤き込んでいないので地表が見えず判り難い
ですが、粘土質がより少なく、下の画像の畑の土壌に比べ、土壌の
粒子が大きくサラサラとしています。そして見た目の色は白っぽさ
を感じません。
ブドウ樹の仕立て方も違う事が判ります。植生の残る畑は幹が2つで
枝は上に真っ直ぐ伸びているのに対し、下は幹が1つで枝は横に誘引
されています。前者はガメイ、後者はシャルドネです。土壌の状態、
ブドウ樹の性質、どの様な実を収穫したいのか等を考慮し、この様
な手法を採っているそうです。
より判り易いのが上下の画像です。上はガメイに向く花崗岩由来の
土壌で青ぽく見えます。下はシャルドネに向く石灰岩由来の土壌で
白ぽく見えます。
ローラン・ペラションのボトムレインジのワインの紹介を致します。
同じ村の同じ原産地で土壌の違い等を考慮し造り分けた原産地呼称の
違う赤ワインと白ワインです。
花崗岩に由来する土壌を持つ原産地@ボージョレ・ヴィラージュで
育んだガメイで造ったボージョレ・ヴィラージュの赤ワインが左で
石灰岩に由来する土壌を持つ原産地@ボージョレ・ヴィラージュで
育んだシャルドネで造ったボージョレの白ワインが右です。
ボージョレ・ヴィラージュ(赤)は花崗岩の地味を表現した繊細で
酸味とミネラリーさが活き活きと広がり、フレッシュさが実に快適
な酒質をしています。トマトの冷製カッペッリーニ、ガスパチョ、
トマトスープのロールキャベツ、ピッツァ・マルゲリータ等トマト
の酸味を生かした料理との相性に優れたワインです。
ボージョレ(白)は石灰岩の地味を表現したクリーンでシャープな
酸味とミネラリーさのハーモニーがあり、混じる粘土質に由来する
白い果実や花を思わせる白の印象がエレガントさを添えています。
レモンやポン酢の爽やかさを添えた淡い味わいの料理と素晴らしい
マリアージュを奏でるワインです。
*Domaine Laurent Perrachon 2015 Beaujolais Villages Rouge
ドメーヌ・ローラン・ペラション2015ボージョレ・ヴィラージュ・ルージュ
相性の良い料理:脂肪分を含んだ旨味のある料理。
チーズなら、パルミジャーノ。チェダー。
飲み頃温度:15~18度。
<爽やかなミディアムボディー>
2,000円
*Domaine Laurent Perrachon 2015 Beaujolais Blanc
ドメーヌ・ローラン・ペラション2015ボージョレ・ブラン
相性の良い料理:柑橘類の酸味や青みの薬味、ハーブが良く合う
淡白な味わいの料理。チーズなら、シェーヴル(山羊乳)タイプ。
飲み頃温度:7度。
<軽く、爽やかな辛口>
2,000円

