2016年8月21日日曜日

小布施の地でもカルドです。

イタリア北部の州、ピエモンテが原産地とされ、最もイタリアらしい赤ワイン
を造り出すブドウの一つとして認知されているBarbera/バルベーラ。この
品種から出来上がる赤ワインは親しみ易いストレートな果実味があり、酸
が豊かに備わり、その酸の広がりにカッーと熱くなる様な感覚がある事で
バルベーラの赤ワインはCaldo/カルド(イタリア語で熱いの意)なワインと
言われています。



このバルベーラはイタリアで6番目に多い栽培面積を持つ赤ワイン用の
ブドウで、北部を中心に広く栽培されています。イタリア以外では移民が
持ち込み根付いたアメリカのカリフォルニアやアルゼンチンのメンドーサ
でも栽培され、ワイン造りが行われています。
そのバルベーラが、な、何と長野県でも栽培されています。小布施町に
ワイナリーを構え、隣の高山村にもいくつかの区画に分かれた自社畑を
持つ小布施ワイナリーが高山村の自社畑のNumero4/第4農場の一角で
このブドウを育て、赤ワインを造っています。
世界中で気候変動が著しく起こっている今。今後の適品種を見つけ出す
為に、非常に多くの品種をそれぞれの適地と思われる区画に植え、栽培
し、ワインを造り、可能性を探っています。その一環でバルベーラがこの
地にあるのですが、果たして適性はどうなのでしょうか。




こちらが高山村で育んだバルベーラで造った赤ワインです。Clairet/
クレレ(ロゼワインよりも色合いが濃く、赤ワインよりも色合いが薄い
と言う程の意味のフランス語)とラベルに表示してある様にワインの
色合いは濃くはありません。
イタリアのバルベーラの赤ワインが比較的濃い色合いをしています
ので、この外観ではバルベーラが高山村で良好に育っていないのか
と早合点してしまいそうです。
赤ワインは色合いが濃ければ良いとは言えません。本来は濃く造る
事が可能であったとしても、目的、意図があり、それを達成する為に
造り上げたのであれば、そして、出来上がったワインがのバランスが
優れているのであれば、何ら問題はないのです。




もう一度、言います。赤ワインは濃ければ良いと言うものでは決して
ありません。大切な事はワインが濃いか薄いかではなく、飲み手に
バランス良く、そして心地良く感じてもらえるか否かなのです。そして
バルベーラの赤ワインですから、カルドな感覚があるのかないのか。
さあ、この赤ワインをテイスティングしてみましょう。外観は上の画像
の通りです。香りはメントールの爽やかなニュアンス、酸味ある果実
特にチェリーやプラムを思わせる香りから、フレッシュなラズベリー
を思わせる香りを感じます。
味わいはライトタッチでジューシー、そして明確にカルドさを感じます。
そのカルドさは不変の広がりを見せ、余韻にもシッカリと残ります。
何も知らなければ完璧にイタリア、ピエモンテ州の赤ワインと疑いを
持つ事なく思うでしょう。
この様な外観に仕上げたのはワインメーカー曽我さんの狙いがある
訳ですから、薄い色合いであってもOKな訳で、そこにカルドさが明確
にあると言う事は高山村はバルベーラにとって育ち心地の良い地と
言えるのです。
経験も良質なワインを誕生させる為の大切な要素ですから、高山村
のバルベーラと小布施ワイナリーの共演をますます期待しましょう。
このバルベーラの赤ワインは数本だけ店内在庫があります。