少し前の事になりますが、初めて参加したVinexpo Hong Kongでは沢山の
収穫があったとこのブログ内で触れました。その中の一つにフランスで今、
最も勢いがあり、ワイン市場から熱視線を浴びているChanzy/シャンジー
と言う造り手のワインを初めてテイスティングし、その品質の高さに驚きを
隠せなかった事もお伝えしなければなりません。
シャンジーのイメージを沸かせる為に創られた動画を添付しましたので、
そちらもご覧頂き、彼らが造り出すワインに思いを馳せて頂きたいと思い
ます。
私がワイン業界に初めて身を置いたのが1988年ですが、その少し前から
フランスのブルゴーニュワインに対する日本のマーケットの考え方が変化
します。
ブルゴーニュには自社畑を全く所有しないか、所有していても造るワイン
の全てを賄えるだけの収穫量にならず、ワイン造りの為のブドウを栽培
農家から買い付けワイン造りをする造り手やワインを買い付け、それを
自分の手で洗練させ瓶詰し販売する造り手がいます。その様な造り手を
ネゴシアンと言います。一方で自社畑で育まれたブドウだけを原料とし、
ワインを造り、洗練させ瓶詰し販売する造り手もあり、こちらはDomaine/
ドメーヌと言います。
1980年代の日本のワイン市場の需要はそのネゴシアンからドメーヌへと
大きく変化し、様々な、そしてワインラヴァーの垂涎の的の著名なドメーヌ
のワインが日本にやって来ました。
当時のドメーヌのワインとネゴシアンのワインの差は価格は勿論ですが、
決定的な違いは酒質にありました。ネゴシアンのワインの穏やかな香味
で和めるのですが、物足りなさも感じてしまう酒質に対し、ドメーヌものは
ハッキリとした果実味があり、造り手の明確な主張を含んだ深みのある
酒質で飲み応えがありました。
その違いを生んだ決定的な要因は醸造技術の違いでした。1970年代~
1980年代に大活躍する幾人かの天才的醸造者が取り入れた醸造法が
かつてなかった要素をワインへもたらしました。
同時に原料ブドウの品質の向上にも大きな関心が向けられ、畑の自然
条件に相応しいブドウを植え、それに合う最新の栽培方法を取り入れ、
ブドウの個性が明確に備わる様に収穫量を厳しく制限しました。
簡単な言い方をすれば最高のものを生み出す為に全ての段階でコスト
をかけ最高の取り扱いをし、妥協を一切しない訳です。それがドメーヌ
もののワインが高くなる理由でした。
それでも当時、ブルゴーニュ・ワインならドメーヌものに限ると言う流れ
でしたから、今とは異なり1に価格、2に品質、いや、安ければ品質は...
と言った受け入れたくもない風潮とは全く異なっていたのです。
それからドメーヌ重視のマーケット需要は継続しますし、ネゴシアンすら
積極的に自社畑を取得するようになり、造り出す全てのワインの内の
ドメーヌものに相当する割合を増やしています。
ドメーヌもののワイン=高品質=マーケットに受け入れられる。この構図
だけではなくなった現在、新たな流れが起こっています。その先頭を走る
のがドメーヌ・シャンジーなのです。
パリの証券取引所に続き、フランスのワイナリーとして初めてロンドンの
証券取引所にも上場、調達する資金を有効に活用し、垢抜けた造り手
とのイメージも備え、輝きを放つ存在になっています。
こちらがシャンジーの斬新なボトルに入った商品です。通常、ボトルや
ラベルが奇抜だったり、斬新だったりすると中身は?と言う事が多い
のですが、シャンジーに限ってはそんな事は全くありません。
次回はシャンジーの驚きの品質の白ワインを紹介致します。キールに
など絶対にしないで下さい!!