2016年5月6日金曜日

Kongsgaard/コングスガードの末っ子

Kongsgaard/コングスガードが創業時から造り続けるChardonnay/
シャルドネの白ワインはNapa Valley/ナパ・ヴァレーの中で最も南
にあるA.V.A.(アメリカ合衆国政府認定ブドウ栽培地)Carneros/
カルネロスにオリジンがあります。
Hyde Vineyards/ハイド・ヴィンヤーズとHudson Vineyard/ハドソン
・ヴィンヤードと言う2つの著名なブドウ栽培農家があり、彼ら所有
の畑の中でコングスガードの御眼鏡に適うシャルドネを生む区画
を選んで契約をし、ブドウの供給を受けてそのワインを造ります。



ハイド・ヴィンヤーズ、ハドソン・ヴィンヤード共に高品質のブドウを産出
すると定評があり、多くの著名なワイナリーにブドウを供給しています。
誰もが驚くワインを造りたいのならハイドやハドソンの手助けが必要で
彼らからブドウの供給が受けられないのなら、ワイン造りを断念しろと
さえ言われる程です。
2月下旬~3月上旬にこの地を訪れたのですが、ブドウ畑では剪定の
真っ最中で、あちらこちらからスペイン語が聞こえて来ました。アメリカ
特に、カリフォルニアではブドウ畑はメキシコ人の大事な職場で、彼ら
なしにはワイン造りが出来ません。カリフォルニアの地にワイン文化を
もたらしたのがメキシコ人宣教師であった事を考えても、メキシコ人の
アメリカのワイン業界への貢献度は非常に大きいのです。




上の画像はハドソン・ヴィンヤードです。よく見ると真ん中辺りに3人いる
のが判ります。彼らもメキシコ人で3人でこちらのエリアにある畑の剪定
を受け持っています。
エル・ニーニョの影響で今年は異常な気温の高さになってしまっている
ので、芽吹きが早く、急いで剪定しなければ生育に影響が出てしまうと
愚痴をこぼしつつも鼻歌を歌いながら楽しそうに作業していました。
実は一番早くネイティヴと会話できる様になった言語がスペイン語なの
ですが、メキシコ人との会話は初めてで、同じスペイン語なのに一つの
文を表現するのに使う単語がずいぶん違う事を初めて知りました。日本
でも方言や地方により表現が違いますから、当たり前ですが...。




カルネロスは陽光豊かな雨の少ない地で、緩やかなうねりがいくつも
繰り返す地勢をしています。この地勢を有効に活用し、植樹する場所
とどの品種をそこで育てるのかを決めています。
因みに上の画像の畑はハイドやハドソンにほど近い所にあるもう一つ
の著名な栽培農家Truchard Vineyards/トルチャード・ヴィンヤードの
畑で、こちらも多くのワイナリーにブドウを供給しています。




こちらがコングスガードの末っ子ワイン。ハイドとハドソンから供給を
受けたシャルドネで造っています。リッチな果実味とオーク樽の要素
が優美に調和した実に品の良い香味をしています。末っ子ワインが
このレヴェルなのだから、このワイナリーの最上位ワインThe Judge
/ザ・ジャッジはどれほどの凄さなのだろうか?興味深々です。
*Kongsgaard 2013 Napa Valley Chardonnay
 コングスガード2013ナパ・ヴァレー、シャルドネ
相性の良い料理:素材の持つ優しい甘味を生かした軽やかな味わい
           の料理。チーズなら、モッツァレッラ。
飲み頃温度:8~10度。
<軽く、まろやかな、やや辛口>
17,000円(消費税別)