2016年5月1日日曜日

この深み、豊かさは完璧に赤from 小布施

いつでも驚きは突然やって来るのですが、小布施ワイナリーがまたまた
私達をびっくり仰天させるクレレなスパークリングワインを発売しました。
そのスパークリングワインはPinot Noir/ピノ・ノワと言う高貴なブドウを
使い、完成まで5年もの時間を費やしています。Clairet/クレレとは赤
よりも淡く、ロゼよりも濃いと言う程の意味ですが、クレレと表示された
ワインを味わってみますと、そのほとんどは赤ワインを思わせる深み、
豊かさがあり、赤と言っても差し支えないレヴェルです。




今回、届きました小布施ワイナリーのクレレは濃い目の色合いで、色調
にほのかにオレンジ色を感じ、上の画像で言いますと、一番右側の様
です。
この様な外観をしているクレレ、ロゼもですが、複雑な香りと味わいをし、
味わいはタンニン(渋味)を明確に感じる酒質をしている事がほとんどで
既に述べた様に赤とさえ言えるのですが、小布施のこのクレレを実際に
味わうとその通りの酒質をしています。




こちらがピノ・ノワ100%で造ったクレレ、Clairet de Noir/クレレ・ド・ノワ
です。ノワ(黒)から出来たクレレと言う意味のフランス語で、ワイン用
のブドウは大きく白ブドウ、灰ブドウ、黒ブドウに分けられ、ピノ・ノワは
黒ブドウになるので、黒からのクレレになります。
長期に渡る熟成で複雑さが増し、元々ワインが備えていた香味がより
芳醇になりました。ドライフラワーやドライハーブスパイスを思わせる
香りを伴う熟成感に、鉄分を含む動物赤身肉をイメージさせる野趣さ
ある味わいがあります。
また、口の中に留まる残香はシナモンや八角などのスパイスを思わせ
日本のワインだからではないですが、オリエンタルな趣きを感じます。




ワインと料理の相性の良さを生み出す要因として両者に類似する要素
がある事を挙げられます。乾きものの定番、ビンナガマグロのキューブ
(ツナピコ)の香味に共通の野趣さを感じます。豚の角煮にオリエンタル
な類似するスパイシーさも感じます。
小布施のクレレ・ド・ノワを味わう時に、その様なポイントに着目した上
で食べ物を決めて頂き、両者をマリアージュさせてあげるなら、あっと
言う間に至福の世界へと旅立てます。





ピノ・ノワで造った日本初の伝統的製法(Champagne/シャンパーニュ
と同じ製法)のクレレなスパークリングワイン。本格的香味ゆえ、少々
構えて向き合う必要がありますが、時にはワインのつぶやきに耳を
傾け、じっくりと味わい、時を過ごすのも良いのでは。
このスパークリングワインも割り当て少量入荷の商品です。味わって
みたいと少しでも思ったなら、躊躇せずに即決して下さい。一期一会
です。