2016年4月12日火曜日

Larkmead Rd/ラークミード・ロード

先日、アップしましたMerlot/メルロの銘醸畑Three Palms Vineyard/
スリー・パームス・ヴィンヤードを右にSliveradd Trail/シルヴァラード
・トレイルを進み、最初の道Larkmead Rd/ラークミード・ロードへ右折
するとこの道の両側にブドウ畑が広がっています。



ここに広がる畑は複数の著名ワイナリーに良質のブドウを供給して
いて、スリー・パームス・ヴィンヤード同様、知られています。最初に
右側に現れるのはBlair Vineyard/ブレアー・ヴィンヤード、その先へ
進むと両側に現れるのがこの道の名を冠したLarkmead Vineyards
/ラークミード・ヴィンヤーズです。


ラークミード・ヴィンヤーズはブドウの供給をするのと同時に自らも
ワインを醸造し、販売するカリフォルニアに多い形態の造り手です。



上の画像がラークミード・ロードの両側に広がるブドウ畑図です。
ラークミード・ロードの東側はシルヴァラード・トレイル、西側は
29号線が山裾に沿って走っています。画像の右下にその断面
が示されていてNapa River/ナパ川から東西に向かい緩やかな
斜面が広がり、山に近づくにつれその斜面が急になります。川
の東側は西日を受けやすい南西向きに拓け、川の西側は朝日
を受けやすい東向きに拓けています。
ブドウはその気象条件に加え、川の両側に広がる多様な土壌
の性質も考慮し、品種やクローンを選択、植樹されています。
一般的に西日を受け難い畑からは酸味を基調とした爽やかな
果実味を備えたブドウが収穫でき、西日を十分に受ける畑では
豊かな果実味と高い糖度を備えたブドウが収穫できます。
スリー・パームスに隣接しているブレアーは傾斜、向き、土壌が
スリー・パームスに似ている為、畑の大部分がメルロに割り当て
られいるのがその様な理由からなのだと理解すれば納得し易い
でしょう。
一方、ラークミード・ヴィンヤーズには1種類の白ブドウと6種類の
黒ブドウが植樹されています。これは畑の所有者が好き勝手に
植えている様にも見えますが、決してその様な事はなく、精密な
分析と検討の結果、必然的にそうなっています。土壌の違い、
微妙な傾斜の違い、それらがその地点に及ぼす微気候(これ
をMicroclimate/マイクロクライメット、フランス語でMicroclimat/
ミクロクリマと言いワイン用ブドウ栽培にとり非常に重要な要素
です。)の違いにより、行われます。
次回はラークミード・ヴィンヤードで育まれたブドウから誕生した
ワインを紹介します。