2015年12月15日火曜日

印象深いMamete Prevostini/マメーテ・プレヴォスティーニ

Sondrio/ソンドリオの街を中心に広がる赤ワインの産地、Valtellina/
ヴァルテッリーナ。この地でChiavennasca/キャヴェンナスカと呼ばれる
Nebbiolo/ネッビオーロからワインが造られます。
全体にレンガ色を感じる淡い色合い、バラのドライフラワーやシナモン
を思わせる香り、口に含めばジューシーでスミレのリキュールを連想
させる華やかさに加えて、酸味、ドライな渋味が落ち着いた果実味と
共に優美な広がりを見せてくれます。
フルーティー過ぎず、重厚過ぎず、深みと落ち着きがあり、ゴボウ等の
根野菜を醤油で調理した料理、マグロやブリの血合いを感じる料理に
合わせ楽しみたいワインです。これからの季節、鴨肉のすき焼きにも
ピッタリです。
ガイド本などに紹介されてはいませんが、ヴァルテッリーナの逸品を
造り出すMamete Prevostini/マメーテ・プレヴォスティーニを訪問して
来ました。


ソンドリオを背にし、来た道を西に戻ります。ミラノ方面へ南下する分岐点
まで来たら、南下せずに再び北上します。北上するに従い、山の緑が消え
岩肌がむき出しの山々へと景色が変化します。山登りをしませんので、
あくまでも想像ですが、その光景は登山家が目にする高山のそれなので
しょうか。


本当に秘境です。こんな光景を目にした事はありません。木のない険しい
山の麓に小さな街が。山に木々が茂っていたなら、そんな風に思わない
のでしょうが...。
上の画像の街中の山裾にマメーテ・プレヴォスティーニはひっそりと佇んで
います。今回の訪問は時間の制約上、アポなしの単なる立ち寄りでしたが
こんな秘境の様な静寂の街に滞在し、プレヴォスティーニのレストランで
彼らが造るヴァルテッィーナと料理を味わってみたかった。そんな思いで
今はいっぱいです。


閑静な住宅街の細い小道を入って行くと、広い土地にレストラン、醸造所、
自宅の順に山裾に建ち並んでいます。聞きませんでしたが、宿泊施設も
併設されていそうな雰囲気です。
この住宅街にはレストランがここしかありませんから、夜になると社交場
になるに違いありません。地元の人々と語り合いながら、時間を過ごす
のも鄙びたワイン産地を訪ねた時の楽しみです。



この看板がなければ絶対にたどり着けないであろう秘湯ならぬ、秘境に
マメーテ・プレヴォスティーニはあります。次回は彼らが造る逸品を紹介
します。