かつては湿地でマラリアが蔓延していた。それはフランスのボルドー地方
の古とそっくり。ここはイタリアのトスカーナ州、海沿いのエリアBolgheri/
ボルゲリ。そのせいだけではないでしょうが、ボルドー地方原産のブドウ
を主体にワイン造りをする地で、イタリアのボルドーとも言われています。
自国の土着品種、固有品種が豊富にあるイタリアに於いて、他国原産の
ブドウで造られたワインで名声を得ている数少ない産地です。
ボルゲリの街を背にボルゲリ・ワインを造るワイナリーやブドウ畑が多く
集まるCastagneto Carducci/カスタニェート・カルドゥッチの街方面へと
向かう通称ボルゲリ街道は原生林に囲まれ、ここがかつて鄙びた湿地帯
だった事をたやすく連想させます。
この道を進むとワインラヴァー垂涎のワインを誕生させる造り手が続々
現れて来ます。先ずは前回、アップしましたOrnellaia/オルネッライア、
その次の世代のスターLe Macchiore/レ・マッキオーレ(Cabernet Franc
/カベルネ・フランで造る赤ワインPaleo/パレオ、Syrah/シラーで造る赤
Scrio/スクリオ、Merlot/メルロで造る赤Messorio/メッソリオは常にこの
地のトップ・ワインとして高く評価されています。)が右側にあります。
更に進むと左側にはPoggio al Tesoro/ポッジョ・アル・テソーロがあります。
その名(宝の丘)の通り、目を奪う程の素晴らしい香味を解き放つワインを
造り出します。
そして右側にGuado al Taasso/グアード・アル・タッソのブドウ畑が広がり
ます。イタリアの名門貴族が興したワイナリーの畑です。
更には世界のワイン業界で最も有名なイタリア人であろうAngelo Gaja/
アンジェロ・ガヤ(ピエモンテ州の赤ワインBarbaresco/バルバレスコの
最高の造り手)がこの地に魅せられ、投資、設立したCa'Marcanda/カ・
マルカンダもあります。
そんなスター・ワイナリーが立ち並ぶこの地で訪問先に選んだのは、上
の画像中、車の先に見えるCaccia al Piano/カッチア・アル・ピアーノ。
次回はカッチア・アル・ピアーノ訪問記をアップします。