2015年12月28日月曜日

Caccia al Piano/カッチア・アル・ピアーノで感動

Bolgheri/ボルゲリはワインの産地としてイタリアの中では最も新しいと
言っても過言ではないかもしれません。今の名声を獲得し始めたのは
ほんの40年ほど前に過ぎないのですから。
Sassicaia/サッシカイアと言う赤ワインが登場し、世界中で称賛された
事がきっかけとなり、この地はイタリア原産のブドウではないCabernet
Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョン、Merlot/メルロ、Cabernet Franc/
カベルネ・フランなどの栽培に向いた天に与えられた地と知られる様
になったのです。
それ以降、別の地でワイン造りをしていた人々がこの地へと進出し、
それらの品種を育て、ワイン造りを始めます。今回、アポあり訪問した
Caccia al Piano/カッチア・アル・ピアーノもその一つ。イタリアで初めて
伝統的製法でSupmante/スプマンテ(スパークリングワイン)を造った
ロンバルディア州のBerlucchi/ベルルッキが所有するワイナリーです。


ブドウ畑に囲まれ、通称ボルゲリ街道に面しカッチア・アル・ピアーノは
あります。ワイナリーの設立は1868年でベルルッキの傘下になったのが
2003年です。
建物内は非常に綺麗で、かつてワイナリーは黒カビに覆われて...などと
言われていた時代が嘘の様です。発酵と言う大切な工程を経るワイン
は不要な微生物の悪戯を避ける為、塵ひとつ落ちていないまでに清潔
さを保たなければいけないと今は言われています。
建物左側に塔の様な建造物がありますが、この最上階が展望スペース
になっています。360度見渡せるスペースで、ボルゲリの原産地のほぼ
全てを見渡せます。天国にいるかの様な心地になる絶景が広がります。


カッチア・アル・ピアーノでは赤ワインを主体に造っています。上の画像は
発酵を行うスペースです。ステンレス・スティール・タンクで発酵を行うもの
とオークの木樽で発酵を行うものがあります。


こちらは発酵が終わったワインを洗練させる為に熟成させるスペースで、
ステンレス・スティール・タンクで発酵させたワインも含め、こちらで木樽
熟成させます。


塔の最上階から南方向を望む風景が上の画像です。この様に周りには
ブドウ畑が広がり、常緑樹の緑、ブドウの葉の黄や赤が織りなす絶景は
いつまでも見ていたいと思わずにいられません。
自分だけかと思って、聞いて見ましたが、ここへ案内された訪問者全員
がそう言うのだそうです。


こちらは東方面の景色です。オリーヴ畑の先にブドウ畑が広がります。
カッチア・アル・ピアーノの畑はワイナリーの周りに大部分がありますが、
上の画像の山の中腹に白っぽく見える部分があり、その近くにも畑が
あります。
ワイナリーの周りの畑と異なる自然環境の為、育まれるブドウの状態が
異なります。性質の異なるブドウの香味がワインへ加わる事で、深みや
複雑さを添える事が出来るそうです。



上の画像がカッチア・アル・ピアーノの主力3商品(赤ワイン)です。
左から兄貴分のLevia Gravia/レヴィア・グラヴィア、弟分のRuit
Hola/ルイト・オラ、そして今では秘蔵品で大切な訪問者の為の
Levia Gravia 2000/2000年ヴィンテージのレヴィア・グラヴィア
です。
この秘蔵品をテイスティングしたかって?もちろんしました。波が
押し寄せる様に様々な香味が次々と広がり、品位があり、深み
に和らぎを感じる赤ワインでした。
当店では現在、ルイト・オラ2011を在庫しています。税別5,000円
です。ビーフシチュー、すき焼き(牛肉よりも鴨肉がベター)との
相性は抜群です。