2015年12月20日日曜日

あなたはAngelina/アンジェリーナを知っていますか?

毎年毎年、約10,000種類のワインをテイスティングします。その中に必ず
強烈なインパクトを残してくれるワインがあります。2015年の上位4種類を
独占しているのがアンジェリーナと言うスパークリングワインです。


アンジェリーナは中国で初めてとなる瓶内2次発酵(あのシャンパンと
同じ伝統的製法)で造られたスパークリングワイン。造ったのは中国
のトップクラスの生産者であり、世界のワイン市場で最も注目されて
いるワイナリーのひとつGrace Vineyard/怡園酒荘です。
スパークリングワインは内包された炭酸ガスの影響で金属的な香味
を備えてしまう事が多々あり、その香味のいたずらにより、本来持つ
良さがかき消されてしまいます。
スパークリングワインもブドウから造られたワインですから、ブドウが
持つ果実味を感じたい。フレッシュなフルーティーさ、エレガントさを
感じたい。そう思いませんか。もちろん、落ち着いた深みも必要です
が、複雑すぎる熟成感、過度な重みは必要ないと考えています。
アンジェリーナは満を期してこの秋に商品化、発売されましたので
スパークリングワインとしてのコンディションが万全で、原料ブドウが
異なる4種類のワイン共に、形容するのなら「美」と言う単語が最適な
香味を飲み手に感じさせてくれます。


Chenin Blanc/シュナン・ブランと言うブドウから造られたシャープな
爽やかさを満喫できるスパークリングワインです。グリーンの色調
を感じる外観はフレッシュさ、クリーンさをイメージさせます。
香りはミントを思わせる爽やかさに加え、白桃や白い花を思わせる
華やかさに満ちています。味わいは清々しく、酸味の広がりに冷涼
さを感じます。生き生きとして一点の曇りもなく、リフレッシングさが
余韻に長く残ります。
飲み頃温度:7度。
<軽く、爽やかな辛口>
レモンやユズをかけて食す淡い味わいの料理にピッタリの逸品です。


Chardonnay/シャルドネと言うブドウから造られた果実味豊かで、
華やかさを演出してくれるスパークリングワインです。先程とは
異なり、グリーンの色調を感じません。色合いもより濃く、黄色
の色調が鮮明です。
香りはより熟した果実を思わせ、桃や梨の香りでも生果ではなく
コンポートを思わせます。味わいは果実味が凝縮し、丸みがあり
ジューシーさにハニーなニュアンスが伴います。
キスの天ぷらを塩レモンで食すのなら、先程のシュナン・ブランの
スパークリングワインの方が良く、レモンをかけないのなら、この
シャルドネのスパークリングワインがベターです。
飲み頃温度:8~10度。
<軽く、まろやかな、やや辛口>



Cabernet Franc/カベルネ・フランと言うブドウから造られていて、
このブドウはシュナン・ブランやシャルドネと異なり、果皮の色が
紫色をした品種で、赤ワインやロゼワインも造れ、果皮の色素
を果汁に移行させずに造る時だけ、白ワインとなります。
画像を見比べ、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、上の
2つに比べ、こちらのワインはベージュぽさを感じます。カベルネ
・フランなど果皮が紫色のブドウを黒ブドウと言うのですが、この
黒ブドウから白ワインを造ると、実をプレスし、果汁を採る時に
果皮からわずかに染み出る色素で果汁が色付き、この様な外観
になるのです。
これを黒ブドウから造った白ワインとの意味でBlanc de Noir(黒
の白)と言い、シュナン・ブランやシャルドネなど白ブドウからの
白ワインはBlanc de Blanc(白の白)と言います。
カベルネ・フランのブラン・ド・ノワは、ほんの少しですがタンニン
(渋味成分)を味わいの中に見つける事が出来ます。食材自体
に苦味旨味がある根野菜を使った料理、食材自体に血合いや
鉄分がある赤身肉を使った料理、焼き目をつけ香ばしさがある
料理と一緒に楽しめるスパークリングワインです。
飲み頃温度:8~10度。
<軽く、まろやかな、やや辛口>
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Champagne/シャンパーニュ(シャンパン)だけがスパークリング
ワインではありません。シャンパーニュと同じ製法で造られた
驚きの品質のアンジェリーナはあなたに強烈なインパクトを与え
残す事でしょう。