オーストリアの首都Wienne/ウィーンは世界で唯一のワイン経済都市と
言われています。そのウィーン市内から1時間もかからない所に世界で
初めてワイン醸造学校が設立され、現在ではオーストリアで最古にして
最大のブドウ畑を所有するワイナリーを併設したStift Klosterneuburg/
クロスターノイブルク修道院があります。
ウィーン市内のSバーンの駅、Franz-Josefs Bahnhof/フランツ・ヨセフ駅
又はHeiligenstadt/ハイリゲンシュタットからKrems/クレムス行きの電車
に乗ります。ひとつ前の駅で下車してもOKですが、こちらの駅からの方
が近いのでKlosterneuburg Kierling/クロスターノイブルク・キエルリング
で下車に線路に並行して走る道路をウィーンの方へ戻りますと修道院が
直ぐに見えてきます。
修道院の入口へは更にウィーン方向に進みます。そうしますと上の画像
の場所に出ますので、修道院の内部を見学したり、売店で買物をしたり、
地下の醸造所を見学するのでしたら、坂道を上り、正面の建物へ向かい
ます。
地下の醸造所見学ツアーは、畑やブドウの説明、地下セラーの見学、
最後に直売所でのテイスティングと進み、通常はドイツ語でのガイドで
ドイツ語が母国語でない人のみが参加の場合は英語で行われます。
ただし、数か国語の音声ガイドの貸し出しがありますので、独語、英語
に不安のある方でも問題ありません。
所要時間は2時間弱、料金は確か18ユーロで私が行った時には3時30分
スタートでした。ワインテイスティングは3種類だそうですが、折角、来たの
だからもっとさせてくれとお願いしましたら、更に5種類のテイスティングを
させてくれました。遠慮せずにダメもとでお願いしてみるものです。
その際に気になったワインの一つがこちらのロゼワインです。この修道院
に併設されたワイン醸造学校で交配されたZweigelt/ツヴァイゲルトに加え
オーストリアの主要品種St.Laurent/ザンクト・ローランで造られ、軽やかで
まろやか、エレガントな香味で、限りなく白ワインに近い酒質をしています。
明るく鮮やかな外観は目を楽しませてくれますし、味わえばその美しさに
和らぎを感じます。色々な食べ物と合わせみましたが、最も印象に残った
組み合わせは、鶏のはらみの塩焼きとでした。鶏肉の淡さが白ワイン的
優しさと、はらみの軽い脂肪分がほのかに含まれるロゼの渋味成分と
絶妙なバランスで調和します。
*Stift Klosterneuburg 2013 Rose/シュティフト・クロスターノイブルク(ロゼ)
相性の良い料理:素材の持つ優しい甘味を活かした軽い味付けの料理。
チーズなら・・・モッツァレッラ。
飲み頃温度:8~10度。
<軽く、まろやかな、やや辛口>
2,500円(消費税別)
ウィーンに行った際には是非、この修道院を訪ねてみて下さい。歴史に
関心のある方、ヨーロッパの宗教に関心のある方、静かな環境で安らぎ
たい方、そしてワインに関心のある方には思い出に残る地です。