Petit Manseng/プティ・マンサンと言うブドウを知っていますか?白ワインを造る
果皮が緑色をしたブドウです。原産地はフランスとスペインにまたがるBasque/
バスク地方です。現在の産地はフランス側で、そこでは辛口の白ワインに加え
遅摘みしたブドウや貴腐化したブドウから甘口の白ワインも造られています。
特にJurancon/ジュランソンと言う原産地呼称の甘口白ワインはアンリ4世の
国王就任の戴冠式にも使われた歴史と伝統のあるワインです。
バスク地方は上の画像の赤いエリアです。プティ・マンサンの現在の主産地は
右上のフランス側のエリアになります。
下の画像がプティ・マンサンです。マンサンには小さい粒のプティ・マンサンと粒
の大きいGros Manseng/グロ・マンサンがあります。プティ・マンサンは穏やかな
秋の天候の下、十分に完熟すると非常に高い糖度を持ったブドウになります。
その様なブドウから造られる白ワインは糖分を残し発酵を止めれば芳醇な香味
をした甘口に、果汁中の含有糖分をほぼ全てアルコール発酵させればリッチで
メリハリのある辛口になります。いずれのワインも豊かな酸味とミネラルを含み
力強い口当たりをしています。
オブセワイナリーでは温暖化の進行に備え、このプティ・マンサンを高山村に所有
する畑に植樹し、恐らく日本で唯一の日本産プティ・マンサンの白ワインを造り、
私達に味わうチャンスを与えてくれています。
上の画像がプティ・マンサンが植樹されているHuit Haut/第8農場上です。前回、
アップしたブログ内の第1農場に程近い東側にあり、Huit Bas/第8農場下には
これまた日本では珍しいスペイン、Galicia/ガリシア地方が原産地のAlbarino/
アルバリーニョと言うブドウも植樹されています。
この度、発売になったプティ・マンサンの辛口白ワインがこちら。ラ・フランスや
ルビーグレープフルーツのコンポートの様な華やかな香り、黄色やオレンジ色
の花を思わせるフローラルさがあり、味わうと若々しさ故のやや主張の強い酸
の広がりがあり、非常に爽快で甘味を感じないドライさがあります。
今は硬く閉じこもって本来の良さを殻で囲んでしまっていますので、数年熟成
させてから楽しむのが良いでしょう。でも、今、どうしても飲みたいと言う方には
毎日1杯ずつ、7日に渡って味わってみて下さい。日に日に香味が発展し、7日
経ってもその香味が落ち込む事がありません。量よりも質。高品質なワインを
毎日少しずつ味わいたい。そんな方に超お勧めの1本です。
Domaine Sogga 2013 Petit Manseng Sec
ドメーヌ・ソッガ2013プティ・マンサン、セック
相性の良い料理:柑橘類の酸味や青みの薬味、ハーブが良く合う淡白な味わい
の料理。
チーズなら・・・シェーヴル(山羊乳)タイプ。
飲み頃温度:7度。
<軽く、爽やかな辛口>
ワインセラーをお持ちでしたら、10年以上の熟成をさせてからでもお楽しみ頂ける
でしょう。
この白ワインの在庫は僅かです。ご購入をお考えの方はお早目に!!