2015年5月2日土曜日

ウィーン市内で最も高名な畑のひとつ

オーストリアの首都Vienna(ウィーン)は首都として世界で唯一、ワイン産業
へ活発に従事していると言われています。ワイン造りの歴史は2500年前
まで遡ります。北進して来たローマ人によって始められたそうです。
ウィーン市内のワイン用ブドウの栽培面積は700ヘクタール。全23区中、
6区に分散してあり、主要な畑はドナウ河東側の21区にあるBisamberg/
ビサムベルク、そして17、18、19の3区をまたぐ様に広がっています。
下の画像の中の赤線で囲んだエリアです。


先日のオーストリア滞在中に訪問したビサムベルクの近くにあるワイナリー、
Weingut Wieninger/ヴァイングート・ヴィーニンガーはその2カ所に畑を所有
し、ブドウ栽培、ワイン造りをしています。
ワイナリーを訪問した後、一番河寄りの19区にあり、1999年に念願叶って
所有する事となった畑を見学しに行きましたので、今回はそのレポートを。


その畑はNussdorf/ヌスドルフと言う街にあります。最寄り駅はヌスドルフで
ウィーンの中心からは路面電車D線で行くのが便利です。駅を降りて、北方
の山の方へ向かいます。上の画像は山の麓のNussberg gasse/ヌスベルク
小道で、畑へは奥に伸びた小道を山の方へと登って行きます。


しばらく登ると上の画像の様な光景が目に入って来ます。ここはもうブドウ畑
付近で、壁の右上は植樹されていませんが、左上のエリアには広大、雄大な
ブドウ畑の風景が広がっています。


見て下さいこの景色。ブドウ畑の先にはウィーンの街並みが広がっています。
これを見るとウィーンが世界で唯一のワイン産業首都だと認識できます。


こちらがヴァイングート・ヴィーニンガーが1999年に取得した畑です。生物
には寿命があります。ブドウの樹もその状態により植え替えをします。元々
植樹されていたブドウはかなりの樹齢で幹が太くなっているのが判ります。
緑色のプラスチック製のカヴァーで保護されているのが、植樹し直した若木
です。
この畑はウィーン伝統の3種類以上のブドウが混植された畑で、混植された
ブドウを同時に収穫し、それらを一緒にワインを造るのがウィーン流。近年、
このワインGemischter Satz/ゲミシュター・サッツが再認識され、オーストリア
のワイン法で格付けされました。この格付けに一役買ったのがヴァイングート
・ヴィーニンガーです。
次回は到着したてのヴァイングート・ヴィーニンガーのワインを紹介致します。