2015年4月4日土曜日

Egri Var/エゲル城

Budapest/ブダペシュトは2つの街Buda/ブダとPest/ペシュトがひとつになり、
この名になったのですが、ブダを制したトルコ軍が東方のペシュトも制しようと
ペシュト側にあるエゲル城を攻めます。当時、ハンガリー軍はこの城にこもり、
トルコ軍に抵抗します。
ハンガリー軍を率いていたIstvan/イシュトヴァーンは兵士の士気を保つ為、
エゲル産の赤ワインを飲ませ、戦いに備えさせていました。きっと赤ワインを
豪快に飲んでいたのでしょう。赤ワインで口の周りを赤く染めたハンガリーの
兵士たちを見たトルコ軍は、雄牛の血を飲んでいると勘違いし、その行為に
驚き退散してしまったそうです。これがEgri Bikaver/エグリ・ビカヴェールと
言う赤ワインの名(雄牛の血)の由来です。
Szepasszony Volgy/美女の谷からEger/エゲルの中心へは東へ向け2㎞程
進みます。街を見下ろす丘の上に13世紀に建てられたエゲル城があります。
街の中心、市庁舎前のIstvan Ter/イシュトヴァーン広場まで来ました。流石
にここには地元の人も観光客もいます。奥の丘の上に見えるのがエゲル城
です。



遠くから見ると小高い丘でしたが、実際に上ってみるとこれがなかなか急です。
トルコ軍が攻めあぐねた光景が目に浮かびます。




城内は13世紀の面影を感じさせる部分もあれば、それよりも新しい時代の建造
ではないかと思う部分も混在しています。それでも荘厳さ、重厚感は十分です。




上の画像の真ん中奥の山(盛り土)、これが城内で最も古そうです。ここから
城外のトルコ軍に向け、攻撃したハンガリー軍兵士の口回りが赤く染まって
いるのを見てトルコ軍が退散したのではないでしょうか。




こちらはいかにも新しそうです。これはワインセラーです。中に入る事は出来
ませんでしたが、高機能そうです。どんなワインが入っているのでしょうか?
エグリ・ビカヴェールは勿論、入っているに違いありません。
美女の谷は左側に見える黄色っぽい二つの塔の建物の更に先の方向です。
次回はいよいよ店で販売する事になったエグリ・ビカヴェールの紹介です。
目の前にあるワインを味わうだけでなく、ワインの背景も知る事でその味わい
は一層深まります。